この場所で死んだ者に平穏が訪れる事はない
死んだ時の激痛が永遠に続く
そして生まれてきた事すら後悔する事になる―――――――――
・・・・・。
CPOK 〜Corpse Party Of Kanon
fifth:confinement
・・・・・。
がたがたの職員室。
机や椅子が倒れ、書類が散乱している。
書架には滅茶苦茶に本や資料が詰め込まれている。
全ての本やプリントが日に焼けて、黄色く変色していた。
だが、ここには日の光は入ってこない。
窓は、曇りガラスの様になっており、外の様子をうかがう事は出来ず、また、びくとも動かない。
「やっぱり誰もいないのね・・・」
「どうなってんだ・・・こりゃ・・・部屋の中を台風が過ぎていった後みたいだぜ・・」
ふっと、プリントの一枚を手に取って見てみる。
「・・・。」
血文字。
『死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね』
「・・・・。」
破り捨てる。
「おい、美坂、あれ・・・」
北川君が指をさした先。
教員室の端・・・・開け放たれた資料室へと通じる扉の奥。
「・・・白骨」
制服を着た、白骨。
死臭らしき、嫌な匂いはしない。
カツ、カツ・・・
「おい、美坂!?」
近づいて、白骨を観察する。
黒い、セーラー服。
高校生だろうか?
『この資料室の奥にある張り紙は決して見てはいけない』
リノリウムの床を強引に削った痕。
「・・・・。」
資料室の奥には確かに張り紙らしき物がある。
何が書いてあるかは、近づいてみないとわからないが・・・・
「美坂、やめとけよ・・・早くここから出ようぜ・・・・」
「・・・そうね。」
気がつくと、すぐ横まで北川君が来ていた。
最後にあの張り紙を見てから――――――――
「おい、美坂?どこへ・・・・」
『お前たちはもう出られない』
・・・・!?
ズドンっ
「と、扉が!!!!!」
・・・・・。
二年二組を後にしてから少し歩くと階段に突き当たった。
階段を上ると、まず、保健室が見える。
そして、職員室、理科準備室、理科室――――――
だが、職員室と保健室の間の廊下には大穴が空いていて、通る事は出来ないらしい。
「うにゅ・・・」
「名雪?」
瞼をしきりにこすっている名雪。
・・眠いらしい。
ちょうど目の前には保健室もある。
「・・・ちょっと休んでくか?」
「・・・・でも」
何か言いたげな名雪。
「・・・俺が起きてて、そばにいてやるから」
「・・・うん」
保健室の戸を開ける。
消毒の、清潔な匂い。
床に穴が空いていたりもしない。
・・この部屋はどうやら安全そうだ。
「うにゅ・・ねむいお〜・・・」
ふらふらとベットに倒れ込む名雪。
・・・と思ったら、すでに寝息を立てているし・・・。
「・・・さて。」
俺は保健室の中を物色する。
彼が言っていた事はおそらく本当だろう。
この先、俺達にどんな危険が襲い来るか、わからない。
もしかしたら・・・もう一度ここに来る事になるかもしれない。
そのために、消毒などの薬品のありかを確かめておく。
「ん・・・傷薬か・・・」
軟膏タイプの、良く市販されている代物だ。
ただ、パッケージは相当昔の物らしいが・・・
・・・こいつはもらっておくか。
ポケットにねじ込む。
・・・包帯
・・・消毒液
・・・風邪薬
・・・腹痛の薬
・・・熱さまし
・・・湿布
・・・ガーゼ
・・・骨折した時のために使うらしい添え木
・・・担架
・・・それらしい物は一通り揃っているな・・・ほとんどが新品らしいし・・・
「ん・・・?」
保険医の机の中。
蒼い、塊。
「・・・水晶か?」
きらきらと、そして深く、人間の瞳のような輝きを放つ、鉱石の塊。
なにやら、複雑な文様が彫られている。
「お守りか何かかな・・・? まぁ、とりあえずもらっとくか・・・」
・・・・・。
「・・・いつになったら出られるんだよ・・・」
焦燥感と絶望感。
「・・・さぁ」
美坂の声もいらつきの対称になる。
「さぁって・・・出られなかったら俺達、このまま野垂れ死になんだぞ!?」
「・・・・。」
何も、言い返しては来なかった。
ただ・・・瞳は。
―――そう・・野垂れ死に、するだけね
「・・・もしかしたら、相沢君たちが助けに来てくれるかもよ?」
「・・・もうとっくに30分は過ぎてる・・・心配して探しに出てるかもしれないけどよ・・」
扉の会った所には木の壁。
窓は、拳で殴っても割れなかった。
無論、壁はなおさらだ。
「畜生・・・」
「・・・北川君・・・手を怪我するだけだから止めておいたほうがいいわ」
オレ達はこのまま、この骸骨みたいに・・・
野垂れ死にするしかないってのかよ!?
「・・・。」
「ちくしょぉ・・・」