tsuki no uta.




「空」


空が、何時も僕等に見せる姿と違う様に。

君のココロというものも何時も違うのなら良かった。



紡がれる言葉が嘘ならば、僕等はもっと簡単に愛してるなんて言えたのだろう。

でも空はいつだって真実。



小さく響く言葉「愛してる」

でもそれが虚像なのだと、君の黒い瞳が言う。



本当の「大嫌い」が、聴きたかったよ。




「バラ」


君の誕生日は三月八日。

君が薔薇を好きだといったのは三月三日。

僕が君を好きだと言ったのはニ月十三日。

僕が君に薔薇の鉢植えを見せたのは三月の終わり。


君が居なくなったのは四月の始め。


今日で一年。



僕は薔薇を供える。




「雨」


寒い雨が今日も降っていて、

暗闇の中、僕はコンビニで買ったミルクティを飲んだ。


涙を流した君が忘れられなくて、

家に向かう坂道を走った。




「過去」


僕は過去が嫌いだ。

僕は小さい人間だから、直ぐ前の過去ですら覚えている確証は無い。

覚えて居ない過去があるから、過去についてヒトから訊かれるとその過去と、

覚えて居ない僕を恨む。



恐ろしいんだ。



僕は過去が嫌いだ。




「君に」


生きる

死ぬ

助けて

そういう言葉は大切で、大きな大きな意味があるの物だから、

むやみに使ってはいけない。

そういうことを、大切なヒトに教わった。


これは僕の事実であり、僕の意味であり、僕の望みでもある。


そして、



僕がそうあるように願う。




「ブラック・ジャック」


拝啓。ブラック・ジャック先生。

少し厄介な病気にかかりまして。

あなたを見込んで治して欲しいのです。

お金なら、いくらでもお作り致します。命あっての金、ですものね。


お願いです。


僕の悪いところを見つけてください。


とても、苦しくて、



そして少し、悲しいんです。




「だから」


だから、お願い。

だから、お願い。

だから、お願い。



きちんと僕を見て。




「言葉」


言葉を言葉として読んで欲しい。

流さないで、一文字一文字。

僕の魂を流さないで。

僕の魂を蔑ろにしないで。



言葉をゆっくりと考えて欲しい。

わかるまで、何度も戻って。

それが暗喩なのか直喩なのか。

それが何を言いたいのか。

考えて、私を解って。



僕はきっともう彼方に気持ちを見せないから。

僕はきっともう彼方に本当の事を言わないから。


私はきっともう、一人だから。

私はきっともう、独りだから。




「月の歌」


遠いんですね、あなたは。

嗚呼、僕は何時だって報われない。

僕の無け無しの涙や、努力や、悔いすらも、報われない。

可哀想に、それらは彼方に届かずに、目下の水面にくゆっています。

でもそれらが蒸発して、いつかきっと煙になってあなたの所に届くのでないか、と

そう、思います。

醜い煙が、生まれついて其処に居る綺麗なあなたに届くのでないか、と

そう、思っています。



手を伸ばして、勝ち取るものは栄光の玉座と虚栄心。




それでも汚れないあなたは、




やはり遠い。





-end-

mizu@sizu




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