サディスティック・19


良質のショートコントには、見る者に有無を言わせぬ勢いがある。

この『サディスティック・19』にも、それはあると思う。
かわいい絵柄でババンバン
見た目はかわいい商店好みの少女漫画。しかしてその実態は、シュールで味のある短編連作。その内容はストレンジワールドとか、不思議ギャグワールドと煽れるにふさわしいキレっぷり。

短編故に、本来ならば破綻してしまう内容も、破綻する前にオチ付けて終わらせちゃうので全然平気。
ストーリーだけじゃない、登場キャラクターだって負けず劣らず個性的。
お約束も、お約束外しもなんでもござれ。共通するのは『ちょっと普通じゃない』トコロ。
しかも好評なキャラクター達はその後も連続して登場したりするので、いわば『ショートショートで連続ストーリーもの』という1粒で2度おいしいグリコのキャラメルシステム。
(ここから古館風に)
まさにこれは漫画界の幕の内弁当、お子様ランチ的様相と言っても過言ではないでしょう。
作者、立花晶の体内に流れる笑いのミトコンドリアが、漫画という触媒を介して我々の細胞1つ1つ、あるいは前頭葉の奥に眠る遥か古の記憶にまでも侵入してくるような感覚。
これはまさに漫画界におけるパラサイトイヴ、アウトブレイクでありましょう。
・・・・いや、それは誉めすぎ(^^;
古館口調でやりすぎました。

そんなお気に入りのサディスティック〜だけれども、終盤は明らかに人気キャラを中心とした失速気味の展開。いろんな意味で、ハラハラしました。
やっぱりどちらかといえば初期の頃の『当たるを幸い薙ぎ倒し』『とりあえず面白そうならやってしまえ』的なエピソードの大盤振るまいが、いかにもシュールショートらしくて好きでしたね。
おちゃめな双子の愛子・涼子とか、登場間もない頃の桂子お嬢様とか放課後の決闘シリーズとかはまさにツボでした。

絵柄は、さすがにこなれてきた後期の方が安心して見てられましたが。
そんな絵心のツボを押されて、『ダイエット十番勝負』まで買ってしまう始末です。
絶対ダイエットに縁のない体型なのにな、わし(笑)

戻る


このページは GeoCitiesです 無料ホームページをどうぞ