鏡を見る。
そこに映った、顔。
思い出す。
かつては自分の一部だったもの。
切り捨ててしまったはずの、
もう一人の自分。
あいつもやっぱり、
俺と同じことで苦しんでいた。
同じように苦しんで、
同じように、助けを求めていた。
そんな自分を見たくなくて、
俺はあいつを切り捨てた。
他人の助けなど必要ないと。
だから、
他人の助けを求める俺など存在しないと。
俺から切り捨てられたあいつは、
俺の苦しみまで背負って、
苦しみ続けるはずだった。
そして、救われるのは俺のはずだった。
それなのにあいつは、
自分の力で、
他人の手を借りながら、
立ち直ろうとしていた。
俺がつけた、傷からさえも。
俺は。
まだ。
立ち直れないでいる。
鏡の向こうで。
俺を蔑むような。
憐れむような目が。
切り捨てられたのは、俺のほうか?