告白
告白

 私には好きな人がいます。
 その人は私より2つ年上で、今年、卒業です。
 この気持ちを伝えたい。……でも断られた時を思うと、胸が苦しいんです。
 でも、告白しなくても胸がぎゅっと締め付けられる感じがして……。
 告白しないのもするのも辛いんですよね。
 だから決めたんです。
 私、今こそ告白しちゃおうって。
 クリスマスパーティーに誘い出してその勢いで告白しよう。
 そう思ったら胸がドキドキして、ぎゅっと息が詰まりそうなくらい苦しくなりました。
 声がうまく出ません。上ずった声がとても恥ずかしく思います。
 『先輩、好きです』
 こんな短い言葉を言うだけでどうしてこんなに苦しくなるんですか?
 胸がきゅーんと締め付けられる気持ち。
 不快ではないけど心地よくもない感じ。
 先輩は私の事単なる後輩としか思ってないんじゃないかな?
 先輩は他に好きな人がいるんじゃないかな?
 先輩は私みたいな娘、好みじゃないのかもしれない……。
 考え出したらきりがないです。
 不安で不安で、もう逃げ出したいくらいでした。
 でも、ここで逃げてしまえば、告白のチャンスなんてもうありません。
 来年には先輩は大学へ行って、私とは別々の学園生活。
 そうなれば、私に告白のチャンスなんてある訳がないじゃないですか!
 今、勇気を振り絞って言わなきゃ。
 後になって後悔して、くよくよ悩みたくない。
 胸の鼓動を高鳴らせ、私は部室に向かいました。
 先輩はこの時間、後輩の部活動を見にくるはずです。
 チャンスはそこしかありません。
 部室のドアを開くと、そこには大好きな先輩の姿が……。
 「あれ?今日は早いね」
 「は、はい」
 思わず緊張した声を出してしまいました。
 普段でも緊張するのに今日は格別です。
 心臓がバクバク破裂しそうなくらい高鳴っています。
 し、死んじゃうかもぉぉ。
 でも勇気を振り絞って私は、言葉をゆっくりと吐き出すように口にしました。
 「あ、ああああ、あの、先輩!」
 「なに?改まって?」
 「よ、よよよ、良かったら私とクリスマスパーティ参加しませんか?」
 真っ赤な顔を見られなくなかったので、私は手に持っていた2枚のチケットを先輩の前に差し出して、自分は下を向いてしまいました。
 恥ずかしくて先輩の顔なんか見れません。
 「駄目……ですか?」
 不安が募る。
 答えが知りたいようで知りたくないようで……。
 先輩の言葉がゆっくりと耳に入ってきました。
 「いや、ウチは仏教だから、クリスマスとかは……」
 「え!えええええっ!」
 「俺の家お寺だろ?家族みんな、クリスマスとかはやんないんだ」
 私は思わず走りだしました。
 「あ、ちょっと!」
 先輩の言葉を振り切って走っていました。
 ある言葉を胸の中で叫びながら。
 『宗教間のばかぁぁぁぁぁぁぁぁ!』

 その後、先輩との仲がどうなったのかは、皆さんのご想像にお任せします。

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