雨傘の向こうに見える未来
  雨傘の向こうに見える未来

 パンドラの箱というモノを知っているだろうか?
 あらゆる不幸や罪悪を閉じこめていた箱。
 その箱を預けられた少女は好奇心から、その箱を開けてしまう。
 あらゆる不幸や罪悪が世界にあふれた。
 慌てて箱を閉めた時には、”希望”しか残らなかった。
 だから、人は希望というモノを不幸や罪悪と見なさないでいる。
 希望の先、つまり未来が見えないのだ。
 これから先に何があるかわからない。
 この先誰が死ぬとも、この先どんな悲惨な戦いがあるとも、この先どんな悲しい分かれがあるとも。
 わからない方が幸せに思える。
 パンドラの箱の中に残った最後の”希望”は未来であり、未来は誰にもわからない未知の存在であり、またその名の通りの希望であった。
 だからこそ、私達は「将来はきっと素晴らしくなる」という希望を持って過ごしている。
 希望の先が、未来が見える事。
 それは素晴らしい事なのだろうか?
 予知とは、未来の冒涜に過ぎないし、可能性の一つでしかないのだ。

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