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汎用にこだわる理由 2002.12.16

 やめときゃいいのに、並行で作って(考えて)いるルールが4つほど。ここのトップページを見てもらえばわかるように、作っているオリジナルルールは基本的に”汎用”を目指している。市販で汎用ルール化しているのは、GURPSとアシュラシステムぐらいだろうか(アシュラシステムは今残っているかどうか知らないが)。

 ルールを作っていて行き詰まった時、ふと見返すのが、このルールはいったい何のために作っているのだろうかということ。まあ、オリジナルルールというのは”究極の自己満足に過ぎない”と思ってますが。

 基本的にオリジナルTRPGを作るなら、まず世界観をしっかりと、かつ、うざったくないように構築し、専用ルールを作るのが、一番簡単で楽でしょう。実際のところ、”そのためだけに作られた専用ルール”っていうのは、特化している分、バランスがとりやすい・・・はずである。極端な話、その世界観を再現できるのなら、能力値が1種類しかないようなものでもいい。他の世界観では全く使えないルールばかりでも、その世界観で機能すればいいからだ。

 んなことがわかっていながら、何故汎用ルールにこだわって作っているのか?

 TRPGはコンピューターRPGと違ってGMとプレイヤーのアイデアしだいで何度も遊ぶことができる。ところが、特化された世界観と専用ルール群は、再現性が高いかわりに飽きられやすいと思うのだ(というかそう俺が思ってしまっているのだ)。別の言い方をすると汎用ルールは潜在能力の高いルールだということ。様々なルールをちょっと追加するだけで、多数の世界観に対応できる汎用ルールというのは、いつまでも飽きることなく遊ぶことができる良きツールだと思えるのだ。

 今も作りつづけている汎用ルールのZero_Systemシリーズは、基本ルールが定着するまでに7回のルール改訂(という名の作り直し)をし、1〜2年遊び込んだ上で第2版となった。遊びつづけている間に、様々なサプリメント群を考え出したが、自分で作ったものの中で、他の人にも(どんどん勝手に)遊ばれているのは1つしかない。今もコンテンツ上で作成中になっているサプリメント群は、それをさらに上回るプレイアビリティの高さを追求している(逆に追求のし過ぎで完成に至っていないという話でもあるのだが)。
 なんだかんだ遊んでいながら、自分以外の人が、Zero_Systemをコアルールとして別の世界観を持ったTRPGを作ってくれたりもした。その最も成功したと思われるのがこれだったりする。この成功例の良いところは”製作者以外の人間がGMをやってくれるようになっている”ということである。このルールの卓には、私もプレイヤーとして参加させてもらい、大いに楽しませてもらった(まあ他の参加者からすると参加回数は少ないのだが)。

 ちなみに私が作ったものとしては、これのTRPG版がある(同人TRPGとしてはすでに絶版。第2版をHTML化中)。こちらの方ははっきりいって(かなり極地ローカルだが)市販TRPG的な成功を収めたと思っている。私が主に参加しているゲームサークルで、最盛期ではこれの卓だけが3つも立ったり、1卓3人プレイヤーの枠に8人も手を挙げてくれたりしたものだ。現在は実生活の方が超多忙なため、ほとんどやっていないが、今でも別のサークルやローカル(=個人宅でのセッション)でプレイしているという話を聞いている。

 オリジナルルールのほとんどは、製作者以外はGMができないものが多い。実際に同人TRPGで、作った連中以外の人がGMして遊んでいる例はかなり少ない。自分が作ったルールを除くと、まともに遊ばれていそうなルールは2つぐらいだろうか。オリジナルTRPGを作る真の自己満足とは、やはり”他の人がGMをやって自分がプレイヤーとして参加できる”ということであろう。

 私がルールを作る上でのこだわりが、汎用性の中にある。上で「TRPGを作るなら世界観−>専用ルール」という順番が簡単だと書いたが、そこは自分のルールは逆の発想で、「様々な世界を生み出すためのツール」としてルールを構築していきたい。テーマは他と似通っているところがいくつもあるだろうが、このルールでしかできない汎用性、再現性、プレイアビリティの高さを誇れるようなルールにしたいのである。

 現在、このHP上にあるコンテンツが全て出そろったら、(一部の制限はあるものの)同一世界観ですべてのルールを使ってみたい。同じような構図はすでに「ストーリーテラーシリーズ」で行われている。コアとなるルールはほぼ同じで、その周囲の肉付けでバンパイア、ワーウルフ、メイジ、レイス、チェインジリングといった、本来は全く別のルールとして構築されるべき者達を、同じコアルールと統一世界観(=ワールド・オブ・ダークネス)の上で混在させているというものである。
 ちなみにワーウルフだけは英語版でやったことがあるが、そのコアルールのプレイアビリティはお世辞にも高いとは言えなかった(なんせ能力が高くなればなるほどファンブル率がしっかりと増えていくものだったりするので)。逆に世界観にのめり込めない場合は、かなり敷居が高い(=初心者にはとっつきにくい)ものとなってしまっている。

 余談だが、汎用RPGとして名高いGURPSは、次のような理由から”あまり良いルールではない”と思っている。簡単に書くと、1)戦闘ルールの進行処理が、現実的に考えるとやってられない(1ラウンド1秒はゲーム的にあまりにも非現実的でプレイアビリティが低い)、2)技能の数だけルールが存在するような作りになっており、とてもコアルールをもった汎用RPGだとは思えない(ほとんどの技能のルールが頭に入っていないとテンポよくGMできない)、3)サプリメントを追加すると必ずパワーバランスが崩壊する上に、他のサプリメントと混ぜるな危険(サプリメント混在によるバランス崩壊に拍車がかかる)、4)キャラクターを作る時間が異様にかかってしまう割にはGMできる人がホトンドいないので報われない(どれだけキャラを作っても遊べないのでは無意味)、というあたりである。

 当然、汎用ルールのコアルールだけができただけでは遊べない。そういう意味でサプリメントは必須だと思う。個人的に超能力やら特殊能力やらが好きなので、そのような方向性のものばかりだが、どうせ作るなら究極を目指すべきだと思っている。ここで言う”究極”は、全サプリメントを使用したセッションだったりするが。

 いろんな所で「なぜオリジナルTRPGを作るのか?」という問いかけがあったりする。俺の場合、一言でいうなら『市販ルールでできないことをするため』ということだろうか。これにはもっと細かい意味が沢山あって、例えばZero_Systemの場合、キャラが完成しえしまえばほぼルールブック無しでプレイできるとか、行為判定で常に逆転の可能性をはらんでいるとか(これは特に戦闘中の緊張感か)、判定回数が多いから逆にGMのクローズドダイスでセッションをコントロールしやすいとか、ダメージの行為判定への影響を無理なく(プレイヤーが忘れることなく)反映するとか、基本でわかっていないといけないことが行為判定とダメージの処理だけだったりとか、行為判定とダメージのルールだけわかっていれば他のルールは興味あるところだけわかっていればいいとか、等々。
 そしてより正確には『市販ルールでは真似のできないことをするため』に作っているというのもあるだろう。確かに超人的な能力を持つキャラをプレイできる市販ルールはいくつもあるが、それは超人的なキャラクターが焦点だからだ。Zero_Systemで作成されるキャラはあくまでも一般人とほぼ差はない。一般人と差を出しているのはサプリメント群によるもので、これによる差はPCの特権だったりする(そういう優越感がシステムの面白さだと思うのだが)。しかし、作成基準があくまでも普通のキャラクターがベースなため、そのバランスは超人レベルではなく達人のちょい下あたりだったりする。これはサプリメント(=大抵が特殊能力)を追加してもできるだけ地味なバランスにしたいからである。


 で、このへんでまとめてみますか。

【問1】何故オリジナルTRPGを作るのか?
【答1】市販ルールでは真似のできないことをするため。


【問2】何故汎用ルールにこだわるのか?
【答2】TRPGとしての無限の可能性を追求し、それで遊ぶため。


 なんかえらそーなこと管巻いてますが、たいそーに考えているわりには、ゲーム大賞とかに送る気はさらさらありません。HPもあんまり宣伝してないしね。でも検索すると意外なところで引っかかりましたな。まあ、これは余談ですが。


いじょ。



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