TRPGプレイングレポート
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装甲騎兵ボトムズTRPG
”レッドショルダーキャンペーン
第3話〜サンサ篇・都市攻略〜”
2002.01.12
というわけで第3話の後編です。
●本編
補給を終え、機体のチェックを完了させたシュトゥース小隊は、多少の抵抗はあったものの、制圧ポイントであるコンピューター工場へ向けてATを急がせていた。敵地ではあるので、警戒しながら進むと、友軍のダラス小隊に出くわした。その小隊は6機もいたが、無事なのは2機だけ。他の4機は腕を失うなどのかなりの深手だった。しかし、彼らには休息は許されなかった。センサーに敵機らしき反応多数。ダラス小隊のコマンダーは、「我々が食い止めるから先に行け」と促す。センサーの反応は優に自分達の倍はある。小隊長であるケニーは若干躊躇したものの、進軍を宣言した。
−+−
途中でローラーダッシュを止め、伏兵に備えてセンサーをにらむPC達。もう少しで工場に突入できるというところで、工場の門を突き破って、2体のファッティーが躍り出てきた。市街地のため遮蔽物が多く、援護射撃がなかなか通らない。ファッティーはそれを利用して接近戦を挑んできた。肩のパイルバンカーが爆音を共に繰り出される。不意を討たれた形とはいえ、2対5で負けるわけもなし。あっさりとファッティーを倒したシュトゥース小隊は、工場へ突入した。
−+−
その工場は静まり返っていた。戦略物質であるヂヂリウムを保持するコンピューター工場ならば、それなりの抵抗があってしかるべきだが、ファッティーは出現しなかった。そればかりか、工場にいたものは皆殺しになっていた。VはそれがATによる殺戮であると見抜く。セキュリティに強いVとガイスが管制室へ、他の3人は周囲の警戒に当たった。管制室のコンソールはいくつか生きており、それで工場内のチェックを行うが、人気はなかった。ヂヂリウムのタンクの残量を調べてみると、全て0になっていた。不穏に思ったVが残っているカメラを1つづつチェックしていくと、1ヶ所だけ同じ映像が繰り返すように仕組まれたものがあった。その場所は、裏の搬出口。
−+−
Vは罠だと勘付き、皆に通信を飛ばす。ケニーとカークが搬出口へ回るが誰もいなかった。しかし、ケニーは道路にタイヤ痕を発見する。どうやら重量物を搭載した車両が、つい最近通ったようだった。その直後、ドライのATのセンサーに反応があった。とりあえず物影に隠れるドライ。そこに現れたのはまたも友軍だった。ATは6機だったが、こちらはほとんど損傷はない。どうやら別の小隊のようだった。
「こちらはバース小隊。シュトゥース小隊、応答せよ!」
レッドショルダー部隊の標準チャンネルで通信が聞こえた。シュトゥース小隊は、現在の状況から罠の可能性が示唆されているため、一堂に緊張が走る。再三、バース小隊のコマンダーからコールがあったため、ドライは仕方なく出ていく。
「他の者はどうした? お前だけではあるまい?」
バース小隊のコマンダーから棘を含んだセリフが出る。近くにいたバース小隊のATが2機。ドライの機体にヘビィマシンガンを向けた。
「どういうつもりですか?」
「ATを降着して武装解除せよ!」
「なぜですか?」
「シュトゥース小隊には容疑がかかっている!」
「どういう容疑ですか、説明してください!」
「命令しているのはこっちだ!! さっさとATを降りろ!!」
ドライに向かって理不尽な命令が飛ぶ。
「バース・コマンダーよりシュトゥース・コマンダーへ。応答せよ! 何を隠れているのだ。それでは自分達が何かやましいことをしたと証明しているようなものだぞ。さっさと出てきたまえ!!」
状況は明らかに怪しかった。作戦でのバース小隊の受け持ちは都市中枢機能の制圧だったはずだ。市街地での戦闘はまだ続いており、バース小隊がこんなに早く他の部隊の援護に回れるはずがない。ケニーはカークやVにいつでも攻撃できるようにライトの明滅でモールス信号を送った。とりあえず時間を稼ぐために表に出て行く。
ケニーはバース小隊のコマンダーと問答する。それによるとシュトゥース小隊にはヂヂリウムの横領容疑がかかっているという。バース小隊のコマンダーはケニーの反論に取り合わず、武装解除を要求してくる。その間に、V、ガイス、カークは、工場の反対側から回り込み、狙撃ポイントへ移動していた。
それは完全に罠だった。どうやらシュトゥース小隊はハメられたようだ。2機のATがドライとケニーを武装解除するべく近づいてくる。Vは無理に持ってきたロックガンを構えた。目標はバース小隊・隊長機。ここで武装解除したら殺されるのは目に見えていた。ジェネレーターが唸りを上げ、ロックガンのエネルギーチャージが完了する。殺られる前に殺れだ。Vは入隊時の”共食い”を脳裏に浮かべながらトリガーを引いた。エネルギービームは真っ直ぐ隊長機に向かうが、そいつはとっさに反応し機体を傾けた。直撃は免れたものの、左腕が吹き飛ぶ。他も隊長機に集中攻撃を浴びせるものの、腐ってもレッドショルダーなのか、それ以上ダメージを受けることなく回避してみせた。
そして乱戦が始まった。市街地では飛び道具が使いにくく、障害物を回り込んでの接近戦となった。お互いのアームパンチが銃声を響かせて突き刺さる。防御のために煙幕を張るものの、敵隊長機はそれを逆に利用して姿を消した。敵も味方もばらばらになり、頼れるのは自分だけという状態が続いた。さながらバトリングを思わせる殴り合いが続いたあと、何とか1機倒すと、他の援護に回って次々に撃破していく。煙幕が晴れたころ、大破寸前の状態でも、シュトゥース小隊は全員無事に生き残っていた。
−+−
ケニーとガイスは正面から、カークは搬出口から、敵隊長が逃げ込んだと思われる工場内の捜索にかかった。真っ先に管制室に向かったガイスは、降着状態のATを発見する。管制室の扉は閉まっていた。ガイスは扉へ1発打込む。爆炎が晴れた管制室にはパイロットスーツの男が倒れていた。生死を確認するために近づくと、その男は起き上がって銃を撃ってきた。最初からそれを予想していたガイスはそれを回避し、逆に銃弾を叩き込んだ。かろうじて息のあるバース小隊のコマンダーを拘束したころ、都市攻略戦は終結を迎えていた。
−+−
帰還後、ケニーは監察官の呼出を受けていた。当然、ヂヂリウム横領容疑でだ。しかし、ケニーはATのコンバットデータや作戦記録から、横領をする時間は全く無かったと説明。逆にバース小隊の動きの不可解さを指摘する。一面だけがガラス張りになった尋問室。ケニーはその向こうに複数の気配を感じていた。そこにはあのお方もいるはずだった。3人の監察官はしばし思案し、インカムで連絡を取った後、ケニーを開放した。
ギルガメス暦、7213年。レッドショルダー部隊投入によりサンサ戦役終結。その後、”共食い”の実体が明るみに出、レッドショルダー部隊は解散に追い込まれる。そして男達の姿は歴史の表舞台から消えることになる。
●GM独白
プロットは簡単なくせにセッション時間はえらくかかりました。予定外のレベルアップで強くなったPCですが、戦闘ばかりのキャンペーンで頭がマヒしかかっているところへ、RPGらしい罠をしかけてみました。このシナリオの肝は、最後に小隊長が自分の部隊の潔白を証明できるかどうかです。これに失敗すると、PCは生き残ってもレッドショルダー部隊を首になってしまうので、あえなくTheEndということになりかねません。
予想どおり、ケニーのプレイヤーは最後の弁明のところで躓きました。しかし、隊の責任者である小隊長が上手く言い分けをしなければ全滅するのと同じです。多少時間はかかりましたが、他のプレイヤーの助言もあり、まあまあの弁明。ここでゴネてもしかたがないので、あのお方の恩赦ということで助けてあげました。
キャンペーンとしては十分PCを抹殺できる難易度にしていたつもりであり、ダイスは一切手加減なしのオープンダイスなのですが、不思議と(第1話以外は)誰も死にませんでした。やっぱレッドショルダーって異能生存体予備軍なのかもね。(^^;
●メルキア編予告
「栄光の残照。吸血部隊の真の生き残り達。闇に潜むは己が定めか。今一度、過去の亡霊達が立ちはだかる。次回『吸血鬼(ブラッドサッカー)』。吸血鬼の心臓に杭を打つのは誰か。」
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