============================================================================== Diabolic War〜魔神達の戦場〜 背景設定 Ver 0.00 ============================================================================== ============================================================================== §魔界  ここでは魔神達の生まれの地である魔界について説明します。 ------------------------------------------------------------------------------- ○魔界の文化様式  魔神達は生まれてすぐに高度な知能と特殊能力を獲得するため、個々の自意識が高 く、魔界では文明や文化、科学といったものはほとんど発展していません。その文化様 式は、具象界における中世以前の部族社会に似ています。  各部族にはその頂点に君臨する『魔王』(Master of Daimon)と呼ばれる強力な個体が います。その直下には、部族を分割指揮するための貴族階級に相当する者達(Noble of Daimon)がいます。部族によってはその下にさらに細かい指揮系統が作られていることも あります。  一部の部族の中には、シャーマンや呪い師、ご意見番といった知識を伝承する者がお り、総じて”語り部”(Teller of Daimon)と呼ばれています。魔界の歴史や伝承はほぼ 語り部達が伝えているだけになっています。また、空間や異界を飛び越えて移動させる ことに特化した個体もおり、”転移門使い”(Porter of Daimon)と呼ばれています。 ------------------------------------------------------------------------------- ○魔界の成立  魔界がどのように作られたのか、記録は全くありません。唯一、語り部の中で次のよ うな詩を記憶しているものがいます。 初めに混濁する魔素あり。 やがて3つの渦現れり。 渦は魔素を引き裂いて天地を分けた。 渦より現われたる無数の魂魄は、 天地に散って血肉を得た。  この詩における”魔素”とは、具象界の神話における混沌/カオスに相当するものと 思われます。”3つの渦”とは、今の魔界の種族の根源といわれている霊素、元素、念 素のことのようです。具象界の神話では、神格化されて創造神といわれるものに相当し ます。この渦が混沌を切り裂いて天と地を作り出し、住人となる魔神の魂をばら撒いた というのが、魔界の成立であったといわれています。 ------------------------------------------------------------------------------- ○魔神の言葉(言語)  魔界の住人である魔神達は、具象界の人間と比べるとはるかに高い霊格を持っていま す。そのため、魔神の間では半テレパシー的な意思疎通が行われています。見た目は動 物の唸り声や鳥の囀りのような音を発していたとしても、言いたいことはちゃんと通じ ます。そのため、明確な言語と呼ばれるものはありません。  異界(特に具象界)の住人相手にも同じことが言えます。魔神は相手がどのような種 族であれ、不自由なく会話することができます。人間が相手の場合、その人間の母国語 が日本語であれ、英語であれ、意識せずに意思疎通が可能です。人間から見ると、相手 の魔神は自分の母国語と同じ言葉を発しているように聞こえます。  動物や昆虫といった霊格がはるかに低い生物に対しては、ニュアンスの伝達をするこ とで会話することができます。例えば犬と魔神が会話する場合、魔神は普通に話しか け、犬はそれに吠えたり尻尾を振ったりして返事します。第三者から見ると会話が成立 しているようには見えませんが、お互いがニュアンスのやり取りをしているため、例え ば”お腹がすいた”、”飼い主は青い服を着ている”というような低レベルの情報交換 が成立します。 ------------------------------------------------------------------------------- ○召喚〜具象界との繋がり〜  当初、魔界には異界へ移動する技術は有りませんでした。いつのことからか、具象界 の魔術師や召喚師によって異界と具象界を結ぶ技術が開発され、魔界の魔神達は召喚さ れ、使役されるようになりました。そうして召喚された魔神達は、その召喚技術を学び 、異界へ移動する技術を確立しました。これが共通アーツにある『異界転移』に相当し ます。このアーツは具象界と魔界を行き来するためのものですが、他の異界ではなく具 象界←→魔界となっているのは、このためだといわれています。 ------------------------------------------------------------------------------- ○魔界の階級  ゲームのルールとして、個体の強さを表現する意味で”クラス”を設定します。魔界 ではこのようなクラスで呼ばれることはありません。あくまでもゲーム上の分類として の用語であると考えてください。 1)マスタークラス(Master of Daimon)  最強の個体である魔王を指すクラスです。実際に魔王として君臨していていなくて も、このクラスの実力を持つ個体が存在します。 2)ノーブルクラス(Noble of Daimon)  いわゆる指揮官に相当する統括力をもった個体を指すクラスです。魔王に準じる実力 を持つものがほとんどです。通常、爵位(いわゆる公・侯・伯・子・男)を付けて名前 を呼ばれる個体は、このクラスであるといえます。一部では具象界から取り入れた士官 (いわゆる「将官」、「佐官」、「尉官」)を使っている部族もいます。 3)テイラークラス(Teller of Daimon)  通常、”語り部”と呼ばれ、知識や伝承を記憶・記録し、伝えることに専念している 個体のことを指します。魔界の中では有識者であり、魔王の直下で参謀として働くこと もあります。 4)ポータークラス(Porter of Daimon)  魔神の中には、空間転移や異界転移によって誰かを移動させることを専門とするもの 達がいます。このようなもの達は、”転移門使い”(ポーター)と呼ばれています。個 体としての戦闘能力はどちらかというと低いものが多いです。しかし、空間や次元の壁を自由自在に飛び越える能力を持つことから、戦略的・戦術的に貴重な存在となってい ます。 5)マイナークラス(Minor of Daimon)  上記のクラスに該当しない個体は、全てこのクラスに分類されます。”マイナー”と いっても、その実力はピンからキリまでいます。PCとして作成される魔神は基本的に このクラスです。 ============================================================================== §魔界の住人  基本ルールでも簡単に説明していますが、ここでは各種族と部族について、少し掘り 下げて説明します。ここではその部族の代表である魔王クラスの個体についても説明し ますが、必ずしもその魔王の元に部族の全てのものが集結しているわけではありませ ん。同じ部族でも分派のように別の魔王が君臨している集団が別にいることが普通で す。  部族毎にその中で種類の多い個体の外見について説明していますが、魔界ではあらゆ る例外が存在します。例えば、人型の個体について記述が無い部族であっても、極少数 ながら人型の個体が存在します。逆もまた然りです。PCの魔神を作成する際はこれら の記述に関係なく、好きな様に外見を設定してください。 ------------------------------------------------------------------------------- ○霊素/ラウティ・リップス  この種族は、魔界の人口の約3割を占めています。基本ルールで説明したように、大 きく2つの部族に分かれています。他の種族に比べて、部族に君臨する魔王の統率力は 高く、部族間の交流も盛んに行われています。お互いのプライドがあるものの、覇王戦 争の中では、この2つの部族は共闘体制をとっています。 1)生命力の扱いに長けた部族『ラウティ』  人間に非常に近い姿をしていますが、耳がとがっていたり、翼を持っていたり、尻尾 があったりと、どこか人間ではない部位があります。治癒と回復の技に優れており、い とも簡単に死者の蘇生を行う個体も多数います。  その(人間の基準で言うと)見目麗しい外見のものが多いため、具象界では神や天使 として扱われることが多いようです。  ・治癒天使”ラビエル”:♂    3対6枚の白い翼を持つ男性の姿をした魔神です。魔王ならが強力な治癒能力の   使い手であり、蘇生能力も当然のように持っています。温和な外見に似合わず内面   には激しいものを持っているようで、敵対者には容赦しません。 2)精神力の扱いに長けた部族『リップス』  人間に非常に近い姿をしていますが、その容姿は(人間の基準からすると)妖艶で、 角があったり、先端が尖った尻尾を持っていたり、蝙蝠のような翼を持っていたりしま す。心と魂を操るため、具象界では”人間にそっくりな姿をした悪魔”ととられること が多いようです。  ・放蕩妖魔”リリア”:♀    外見はグラマラスで妖艶な女性で、蝙蝠の翼と先端が槍のようになった黒い尻尾   を持っています。いわゆるサッキュバスに分類される魔神で、具象界では”リリ   ス”や”リリム”と呼ばれることもあります。感情を操ることに長け、相手から生   命力を奪う戦法を得意としています。意外にも他人の傷を癒す能力も持ち、その女   王様的な性格とカリスマ性で、部族内では魔王として絶大な人気を誇っています。   一説によるとこの部族の半数以上は彼女の配下だと言われています。 ------------------------------------------------------------------------------- ○元素/ラトン・メーレ  この種族は、魔界の人口の約6割を占めています。エネルギー/物質に分類された8 つの部族がいますが、種族内はおろか、部族内でも統制がとれていないものがほとんど です。これは、部族毎の性質が、他の部族と反発する(例えば火と水)ものがあるため だといわれています。 1)火の部族『フレイマー』  火山を中心に生息する火と高温を操る部族です。人型の個体も多いのですが、鳥型 (フェニックス)、トカゲ型(サラマンダー)といた個体も数多くいます。  ・火炎魔神”ヴォルカーノ”:♂    火の部族の中で最強の個体と噂される魔王。人型をしていますが、瞳は白熱化し   ており、髪の毛は炎でできています。ひとたび本気を出すと、地面が溶岩と化すほ   どの火炎を放出し、周囲を焼き尽くします。 2)水の部族『ストリーマー』  魔界には巨大な湖がいくつもあり、海と呼べるほどの場所もあります。この部族はそ れらの水域を中心に住んでいます。部族の特徴としては、体のどこかに必ず水棲生物 (その多くは魚)を表す特徴的な部位が存在します。  ・飛翔水魔”マーメイア”:♀    上半身は人間の女性(髪の毛は海草のようになっている)、下半身はイルカの後   半身で、腰のあたりに飛魚のような羽を持っています。魔界の一角にある巨大な湖   『水晶湖』(クリスタル・レイク)に君臨する魔王です。水中では驚異的な移動速   度を誇り、地上では浮遊して移動します。 3)岩の部族『ジオー』  ほとんどの個体が、鰐、象、河馬、熊といった大型で力の強い動物の姿をしています が、いずれもが岩、もしくは石でできたような体表をしています。小型の個体としては 、蛇や狐のような姿をしているものもいます。こちらは体表や毛皮が砂でできているよ う感触があります。  ・岩石鰐”ロックジョー”:♂    全長5mほどの岩でできた鰐です。部族中もっとも巨大な個体で、その力の強さ   により魔王として君臨しています。非常に喧嘩早く、好戦的で知られています。体   高は1mほどしかないのですが、”背の高い他の種族は全て自分を見下しているん   だ”という被害妄想を抱えており、自分より背の高い者と視線が合うたびに「何を   見下してんダァ!!!」と攻撃を加えます。 4)風の部族『ストーマー』  この部族に属するものたちは必ず翼か羽を持ち、例外なく飛行能力を備えています。 鳥や昆虫の姿をした個体も多いのですが、グリフォン、ヒポグリフ、マンティコアとい った翼を持つ合成獣、ワイバーンやフェアリードラゴン(蝶の羽根を持つ超小型ドラゴ ン)などもいます。人型の個体も多数おり、鳥の翼を持つもの、昆虫の羽根を持つもの がいます。特に昆虫の羽根を持つ人型の個体は、サイズが小さく(身長が15〜40c m程度)、妖精と間違われることもあります。高山の上部に住み、空を主な活動範囲と しているため、あまり他の部族と衝突しません。  ・嵐鳥”ストームバード”:♂    外見は大型犬ほどの大きさの白い猛禽類です。普段は音もなく、一切空気をかき   乱さないで静かに飛行していますが、本気を出すと羽ばたくだけで竜巻が発生し、   その移動は台風のように嵐を伴います。本人はその自覚はありませんが、風の部族   の誰からも魔王であると認められています。 5)光の部族『ルミネティ』  この部族の個体は、ほぼ人型に翼を持つ天使の姿をしています。部族そのものは天使 のヒエラルキーにしたがって厳格に階級分けされており、非常に統制が取れています。 そのため、一部の例外を除いて必ず集団で行動します(逆にその一部の例外というのが PCであることが多いでしょう)。  ・光天使”ルミエル”:無性    人型で一対の翼を持つというのは部族と共通の外見ですが、全身がほぼ光の塊   で、体の各部位は削られた水晶体を繋ぎ合わせたロボットのような姿をしていま   す。頭は六角水晶のようで、目も鼻も口も耳もありません。普通に会話できます   が、その体の構造のせいか、声はエコーがかかっています。部族を完全に統括し、   不敗と呼ばれるほど高いレベルの戦術指揮を行う魔王です。 6)影の部族『シャード』  この部族は、大半が闇やタールの塊のような不定形の姿をしています。少数ながらし っかりとした姿のものもいますが、その外見は死神とか乾いた死体(ミイラ)のような 不気味なものがほとんどです。この部族は極端に数が少なく、しかもそのほとんどが覇 王戦争に興味を持っていません。この部族の興味は異界に向けられており、その半数以 上が具象界に出向いているといわれています。  ・死神剣士”チェルノボーグ”:無性    典型的な死神である”黒いボロを纏った骸骨”の姿をしている魔王です。必要な   とき以外は全く動こうとせず、動かないときは彫像なのかと疑われるぐらい気配が   ありません。戦闘の際にはどこからともなく斬首剣(切っ先の丸い両刃の長剣。   ”処刑人の剣”とも呼ばれる)を取り出し、近接戦闘で相手を倒します。この時、   首を刎ねて倒すか、倒した後で必ず首を刎ねると言われています。 7)氷の部族『フロスティ』  この部族には様々な姿をした個体がいます。多いのは雪猿人イエティ、雪女スノーレ ディ、霜巨人フロスト・ジャイアント、白竜フロスト・ドラゴンなどです。覇王戦争に 最も積極的といわれる部族で、最終目標は魔界全土を氷結化させることだと言われてい ます。部族内も高いレベルで統制が取れており、集団での蹂躙戦を得意とします。  ・氷の女王”フロスティス”:♀    ”冬の女王”、”霧の女王”とも呼ばれる氷の部族に君臨する魔王です。純白の   ドレスに身を包んだ女性の姿をしています。肌は病的といえるほど白く、銀髪碧眼   です。自らが作り出した巨大な氷の城”エターナル・フォートレス”に住んでいま   す。この周囲は常時超低温の霧に囲まれており、抵抗力の無いものは城にたどり着   く前に凍りついてしまうといわれています。 8)雷の部族『アーク』  全ての個体が雷を操るか纏う力を持ち、例外なく飛行能力を備えています。この部族 は天空にある雷雲閃く一角に住んでいます。この雷雲には浮遊する島が隠されており、 ここに住み着いているのだといわれています。代表的な個体としては、雷獣ヌエ、雷龍 サンダードラゴン、鬼神アークオーガ(具象界では雷神として知られています)がいま す。  ・雷鳥”サンダーバード”:♀    外見は大型犬ほどの大きさの金色の羽毛を持つ猛禽類です。常時、体のどこかが   放電しており、触れるだけで甚大な被害を及ぼします。そのためか、常時飛行して   おり、どこかに着地することは滅多にありません。他の部族からは、雷の部族の魔   王と思われており、実際に魔王クラスの能力を持っていますが、雷の部族の中では   孤高の存在です。羽毛の色を除くと、その外見は風の部族の魔王”ストームバー   ド”とそっくりです。この2体は兄妹ではないかという噂があります。 ------------------------------------------------------------------------------- ○念素/ライ・レータム  この種族は、魔界の人口の約1割を占めていると思われていますが、他の部族との闘争や交流を好まないものが多いため、その実体はあまり知られていません。集団を作らず、各自が個々に生活しているようで、覇王戦争にも積極的ではありません。器物のような外見をしているものなら、近くにいてもその存在が気づかれないことが多々あります。魔王と呼ばれるほどの実力を持った個体は、今のところほんの数名しか知られていません。時間や空間を操るため、強力な個体が多いといわれています。  ・時の番人”クロノーム”:無性    胸の部分に砂時計が埋め込まれた人型の石像のような姿をしています。滅多に姿   を現さないこの種族の中では、おおっぴらに活動した時期があるので、他の種族/   部族にも名前が知られるようになりました。時間と空間の両方を高いレベルで操る   強力な魔王です。  ・機械獣王”クロックウルフ”:無性    普段は人型のロボットのような姿をしていますが、高速で移動する必要がある場   合、全身の構造を組み替えて狼のような四足獣の姿に変形します。単独であちこち   を彷徨っており、その行動目的は不明です。この種族の中では若い個体のようです   が、その戦闘能力は魔王に匹敵します。 ------------------------------------------------------------------------------- ○魔神の食事  魔神といえども生きていくためにはなんらかのエネルギーの摂取(=食事)の必要が あります。ですが、種族によってその方法が異なります。  以下の設定は、あくまでも種族としての魔神の食事を説明しているものです。ゲーム のルール上、魔神の食事については省略してかまいません。ですが、魔神キャラクター の立ち振る舞いとして、フレーバー程度にロールプレイするのはいいでしょう。 ○霊素/ラウティ・リップス  主たる栄養源は、ラウティなら生命力、リップスなら精神力です。どちらの部族もそ れを直接奪うためのアーツを所持しており、それらが最も効率のよい食事となります。 対応するアーツをもたない個体でも、相手を生きたまま食らうことで必要な栄養を摂取 することができます(ルール上、これは『体力奪取』、『気力奪取』と同じ効果が出せ るわけではありません)。  一方で味覚や体組織が人間と近い固体は、人間と同じような食事をすることも可能で す。この種族で具象界に傾倒している魔神には、具象界からシェフと食材を取り寄せ、 王侯貴族のような食事を作らせているものもいます。 ○元素/ラトン・メーレ  エネルギー/物質と強く結びついているこの種族は、文字通り該当するエネルギー/ 物質を吸収、もしくは食することが食事となります。その際、そのエネルギー/物質が 純粋であればあるほど、良い食事ということになります。  摂取するエネルギー/物質の純粋さにおいて、岩の部族だけは違う見解を持っていま す。岩の部族は、土、砂、岩、鉱石などを食することで栄養を摂取します。個体によっ てどれを美味しいと感じるかは差があり、例えば岩を好むものでも、その成分に鉄分が 多いか、珪素が多いかなどで違う味だと感じます。覇王戦争における岩の部族の目的の 1つとして、豊かな岩脈/鉱脈の奪取があります。 ○念素/ライ・レータム  この種族の食事は、自らが得意とする能力(=副属性)によって異なります。  a)副属性=時間の個体    このタイプの個体は、時間の流れそのものからエネルギーを取り出し、自らの食   事とすることができます。この食事のために必要なのは、”微動だにせず停止す   る”ことです。他の種族の食事とは違い、一度に量を食べるのではなく、一定時間   かけてエネルギーを取り込むということになります。  b)副属性=空間の個体    このタイプの個体は、空間そのものからエネルギーを取り出し、自らの食事とす   ることができます。この食事のために必要なのは、”微動だにせず停止する”こと   です。また、空間の歪みが発生する時と歪みが復元する時は、この種族にとっても   っとも効率よくエネルギーを集めることができる瞬間です。そのため、『異界転   移』などの空間移動のアーツが多用されるところに潜んでいることがよくありま   す。  c)副属性=機械の個体    このタイプの個体は、周囲の磁力を吸収することで、自らの食事とすることがで   きます。この食事のために必要なのは、”微動だにせず停止する”ことです。魔界   においては、磁力を帯びた鉱石や鉱脈のある場所が、最も効率よく磁力を吸収でき   る場所となります。具象界、特に人間の住む都市は、電子機器のために磁力に溢れ   ています。このことを知った個体は、エネルギー補給のためだけに具象界を訪れる   ことがよくあります。 ============================================================================== §覇王戦争  魔神には強烈な闘争本能があり、戦わずにはいられないという性癖を秘めています。 魔界は弱肉強食であり、社会そのものが食うか食われるかという世界です。知能の高い 個体ほど欲望も強く、その欲求には際限がありません。戦うことそのものを目的とした 個体もおり、これは不老不死であるがゆえに到達した究極の欲望であるともいえます。  覇王戦争は魔界が生まれてからずっと続いてきているといっても過言ではありませ ん。そのため、現在では膠着状態に陥りつつあり、事実上、覇王戦争に参加していない 部族や個体もいます。 ------------------------------------------------------------------------------- ○覇王戦争における魔神の役割  自らの種族や部族と決別しているのではない限り、全ての魔神は覇王戦争を戦い、自 らの種族や部族を勝利に導くために戦っています。  ここでは、PCとなる魔神の行動指針(モチベーション)として、覇王戦争における 魔神の役割を列挙します。以下から選択してもいいですし、アレンジして使ってもかま いません。いずれにせよ、魔神のPCは契約者を求める理由を作る必要があります。 ・戦力の増強  覇王戦争を戦いぬくためには、自らの陣営の戦力増強が求められています。増強とい っても様々な手段がありますが、主に行われているのは、a)参加していない同種の部 族のものを引き入れる、b)異界から戦力を調達する(=契約者を連れてくる)、 c)自らが強くなるといったものが上げられます。 ・敵戦力の偵察  敵対する勢力を撃破するため、その戦力の偵察が必要です。相手の戦力を分析できれ ば、弱点や有利に戦いを進めることができるでしょう。 ・敵戦力の殲滅  戦術的な指揮が行われたとしても、魔界での戦いは個人レベルの戦闘に終始します。 戦いたくなくても狙われることがあるため、必要に応じて敵戦力の殲滅が要求されま す。 ・敵拠点の制圧  ほとんどの種族と部族は、自らの陣営を強化/休息するための拠点(陣地、都市、村 と呼ばれることもある)を持っています。拠点では食料の供給の他に、秘宝が隠されて いたり、強力な魔王が眠りについていたりといったことがよくあります。 ・同盟や共同戦線のための交渉  必要に応じて、他の種族や部族に同盟を求め、共同戦線を張ることがあります。その ために交渉役が立てられ、使者として送り込まれます。 ------------------------------------------------------------------------------- ○恋焦がれる魔神達  異世界の住人とはいっても、思考パターンは人間とあまり大差無いのが事実です(た だし、人間に無い能力を発揮できる面では全く異質といえますが)。そのため、魔神の 中でも恋愛感情が発生します。一口に”恋愛感情”と言っても、部下に付けたいという 支配欲、恋愛感情とも捉えかねないほどの惚れ込み(漢惚れ)、互角の戦いを繰り広げ る内に芽生える友情など、様々なものがあります。  単純に恋愛感情が発生するのは♂と♀の組み合わせが多いようですが、魔界ではその 琴線に触れるものがあれば、相手の性別は関係ありません。また、その相手は敵対する 部族の魔神ということもありえます。また、魔王としての力は無くとも、魔王クラスの カリスマ性を持つ個体もおり、それを獲得するための争いも、よく発生します。  同様に、異界の住人(特に具象界の人間)に惚れ込んでしまって定住してしまうもの や、溺愛するあまり魔界へ連れてきてしまうものもいます。  覇王戦争の中では、しばしば特殊な能力を持つ個体が争奪戦の対象となります。純粋 な戦略ユニットとして求められるのがほとんどですが、マスタークラスやノーブルクラ スの個体が、特別な感情をもってその個体を欲しているという裏事情を持つこともよく あります。以下にその争奪戦の対象となっている個体をいくつか紹介します。 ※以下の個体は、次の書式で記述されています。  ・渾名”本名”/性別/種族・部族名/クラス    説明  ・鬼子母神”ハリティェ”/♀/影の部族/マスタークラス    具象界では”ハリティー”とも呼ばれる鬼女の魔神です。あらゆるものを惹きつ   けずにはおれない圧倒的な母性と存在感を持ち、一時、様々な魔王から求愛を受け   ました。その結果、何人もの魔王との間に数千(一説には数万とも)の子供を作り   ました。しかし、子供達が覇王戦争で命を散らしていくことを嘆き、自ら亜空間を   作り出して全ての子供達とともに引きこもってしまいました。彼女とその子供達は   その亜空間の中で眠りについています。通常の魔界の空間からは切り離されたとこ   ろにいるため、その正確な位置は誰も知りません。しかし、ひとたび彼女を目覚め   させ、その子供達を配下につければ、魔界の軍事バランスを崩壊させるだけの戦力   が手に入ります。魔界では単なる伝説となりつつあるようですが、彼女を知る一部   の魔王は、今も捜索を続けているといわれています。  ・真珠姫”パールマティー”/♀/ラウティ/マイナークラス    具象界では”パールヴァティー”とも呼ばれる魔神です。真珠のような光沢のあ   るプラチナの髪を持つ少女の姿をしています。額には第三の目を持ち、普段は前髪   で注意深く隠しています。魔神としての能力はマイナークラスですが、彼女の第三   の目は他に類を見ない強力な能力を秘めています(下記を参照)。    ★特殊アーツ     名称  :能受補:説明     完全復元:○__:記憶している目標を完全に復元する。目標は死亡しても瞬              時に蘇生できる。仮に目標が完全消滅しても、1ラウンド              で0から復元できる。蘇生/復元された目標は、死亡/消              滅する寸前の全ての能力と記憶を全て持って復活する(そ              の際、受けていたダメージは全快する)。目標はこのアー              ツを持つものとどれだけ離れていたとしても復活できる。              このアーツの効果は、憶えている誰か一人にしか適用でき              ない(複数の目標を覚えておくことはできない)。目標を              憶えるには1分間、目標に触れて集中している必要があ              る。目標のことはいつでも一瞬で忘れることができるが、              その際に目標に関する記憶も全て忘れてしまう。これによ              って忘れられると、二度とこのアーツの目標になることは              できない。      ※このアーツはNPC専用です。PCの魔神は取得できません。      ※参考までに取得作成コストは15点、取得必要経験点は75点です。    彼女は額の第三の目でこのアーツの目標を憶えます。憶えた後、第三の目が再び   開かれない限り、彼女は覚えた目標を忘れることはありません。不老不死の魔神が   最も恐れる”消滅死”からも復活できるこの能力を、全ての魔王が欲しているとい   っても過言ではありません。    彼女は現在、行方不明です。覇王戦争の戦乱を嫌い、具象界に身を潜めていると   いう噂があります。  ・観察鏡”ミール”/無性/ライ・レータム/テイラークラス    古めかしい額縁を持った楕円形の鏡の姿をした魔神です。鏡に映った相手の全て   の過去を見通す力を持ち、今まで写した全ての相手のことを記憶しています。その   ため、あらゆる魔王の弱点を知っていると噂されており、争奪戦の対象となってい   ます。器物としての外見の上、自らほとんど動こうとしないため、ただの鏡として   どこかに放置されている状態です。また、噂ばかりが先行して正確な姿(額縁の形   など)が伝わっていないため、なかなか発見されないでいるようです。 ------------------------------------------------------------------------------- ○秘宝  魔界には太古の魔神が創った武具や物品、異界から持ち込まれた品々があり、その中 でも強大な力を秘めているものや戦略的に価値の高いものは”秘宝”と呼ばれていま す。ここではその代表的なものについて説明します。 ※以下の秘宝についての取扱、およびルールについては魔神がそれを扱うことが前提で  書かれています。特に記述が無い限り、魔神でないものが以下の秘宝を扱うことはで  きません。 1)霊鉱石[Spirit Metal]  霊鉱石(れいこうせき)とは、流体金属のような性質を持つ霊的物質です。触れている ものの意識にあわせて瞬時にその姿を変える精神感応金属です。これは、1つで千の武 器と道具に姿を変えると言われる、秘宝中の秘宝です。  霊鉱石は霊的な次元干渉能力を持ち、これで出来た武器は、霊体や(アーツなどで) 非実体化している相手も傷つけることができます。  霊鉱石の所持・運用・入手については以下のルールを適用してください。なお、霊鉱 石は魔神でないものにも扱うことはできますが、もっと複雑なルールが適用されます (これについて詳しく知りたい場合は、『Ghost Writer [霊体化能力者]』のルールを参 照してください)。 ★霊鉱石のルール(魔神用)  ・霊鉱石には霊格[Spirit Level]が存在する。  ・自分の【自我】の元レベル以下の霊格を持つものしか扱えない。  ・複数の霊鉱石を所持できるが、その上限は【共感】の元レベル×1個まで。  ・霊鉱石は触れていれば考えるだけで瞬間的に変形させることが可能(戦闘中で     も変形のために行動を消費しない)。  ・鞭やロープのように変形させる場合、最大でその霊格×10mの長さまで伸ば     すことができる  ・武器に変形させた場合、その打撃力=霊格のレベル×2とする。形状などによ     って命中判定にペナルティーを受けるルールになっている場合、そのペナルテ     ィーは±0にできる。  ・鎧に変形させた場合、その防御力=霊格のレベル×2とする。この鎧を装着す     ることによる【機敏】へのペナルティーは無い。  ・盾に変形させた場合、その防御力=霊格のレベル×2とする。その大きさにか     かわらず「受け」の判定には+1LMのみボーナスを得ることができる。 2)魔導石[Majestic Stone]:まどうせき  魔導石(まどうせき)とは、虹色に輝くほぼ球体の石です。これは魔神達の根源であ る魔素が結晶化したもので、莫大な力を秘めています。魔神はこれから力を引き出すこ とで以下のような現象を起こすことができます(どの使い方をするのか宣言してくださ い)。どの使い方をしても、使用後にその魔導石は消滅します。なお、魔神で無いもの がこれに触れると、エネルギーに分解され、魔導石に吸収されてしまいます(抵抗不可 能)。  ・急速成長    体内に取り込むことで【能力】のどれか1つを永久に1レベル上昇させることが   できる。この効果を発揮すると、その時点で受けているダメージが全快する。  ・熱核爆裂    秘めているエネルギーを開放することで大爆発を発生させる。d100を2回振   り、1回目を効果有効半径m、2回目を発生するダメージとして処理する。回避は   不可能。火炎や電撃によるダメージを無効(ダメージ=0)にするアーツや特殊能   力では、このダメージを防ぐことはできない。  ・死者復元    死者に投与することで、目標をダメージ無しの状態で蘇生させることができる。   これによる蘇生効果は、目標が死んでからの時間を問わない。目標は脳か心臓のど   ちらかさえ残っていれば、他に部位がどれだけ欠損していても完全に復元して蘇生   できる。蘇生した目標は意識もはっきりしており、すぐに行動できる。  ・自動蘇生    体内に埋め込んでおくことで、死亡した際の蘇生装置として使用できる。この状   態にした魔導石を埋め込まれたものが死亡すると、次のラウンドで瞬時に蘇生でき   る。死亡した際に脳か心臓のどちらかさえ残っていれば、他に部位がどれだけ欠損   していても完全に復元して蘇生できる。蘇生した目標は意識もはっきりしており、   すぐに行動できる。  ・完全復元    生き物でないものに埋め込むことで、その物体の局所的な時間を巻き戻す。目標   は時間を巻き戻されることで、一定時間前の元の状態に戻る。使用する前にどのよ   うな状態に戻すのか宣言すること。目標の大きさは問わないので、どれだけの範囲   を復元したいのかも宣言すること。例えば倒壊した塔を丸ごと復元したり、墜落し   た飛行機や宇宙船を元に戻すことができる。元に戻る過程で、目標の中にあったも   のもついでに復元される。 3)霊素法陣:れいそほうじん  陰陽白黒太極模様の円盤のペンダントです。対になるラウティとリップスの魔王が2 体封じられています。この封印は非常に強力で、破る手段が見つかっていません。ただ し、封じられている魔王とコンタクトすることができ、所持者と認められれば、彼らの 持つ全てのアーツを使うことができるようになります。具体的には、霊素/精髄と霊素 /心霊の全てのアーツが使用可能になります。認められるには試練に合格する必要があ ります。試練に合格すれば、人間でもこの円盤を使うことができます。 4)元素法陣:げんそほうじん  八芒星のペンダントです。太古の昔、ラトン・メーレの8体の魔王が一つにまとまっ たことがありました。その際に盟友の証として作られたのが、このペンダントです。そ のため、このペンダントは8個あります。このペンダントは以下のような能力を持ちま す。  ・ペンダントはラトン・メーレの8つの副属性の内、いずれか1つの属性を持つ。  ・そのペンダントの副属性に対応する攻撃やアーツの影響を無力化する。  ・そのペンダントの副属性に対応するアーツの判定に+1LM、もしくは+1DMで   きる(どちらかを任意で選択できる)。 5)念素法陣:ねんそほうじん  正三角形形をした緑色のペンダントです。表面はびっしりと基盤回路のような模様に 覆われています。これを身に着けていると、時間と空間を使った強力な結界に包まれま す。この結界は、外部からのアーツや他の特殊能力によるあらゆる効果(攻撃、回復を 含む)を無効化します。本来抵抗できないアーツの効果についても、無効化し影響を受 けなくなります。その結果、自分が使うアーツや特殊能力の効果も、他人に影響を与え ることができなくなります(自分に向けて効果を発揮するものは可能)。 6)使役の壺  1リットルのペットボトル程度の大きさの壺です。材質は陶器か金属(銅であること が多い)で、表面に模様があることもあります。これは異界から持ち込まれたものとい われており、魔界では誰一人として作り方を知りません。  これを使うには相手の本当の名前が必要です。使い方としては次のようになります。  @壺の蓋を開いて相手に向ける。  A相手の名前を呼ぶ。  B返事をした相手が壺に吸い込まれる(名前が間違っていると吸い込まれない)。  C蓋を閉める。  こうして壺に閉じ込められたものは、再び蓋が開かれるまで壺から出ることはできま せん。壺の中は圧縮された空間で、どんな大きな相手も入ります。壺の中では普通に時 間が経過しますが、不思議と餓えやその他の生理的欲求は感じなくなります(何年経過 しても餓死したりはしません)。壺の中は空間が歪んでおり、内側から壺を破壊するこ とはできません。また、次元や空間を飛び越える能力(異界転移などのアーツ、テレポ ートなど)は、空間が歪んでいるせいで移動しても壺の中に戻ってしまいます。  一度閉じ込められると、壺から出るには誰かに出してもらう必要があります。閉じ込 められたものは、壺から出る際、蓋を開けたものの命令を1回だけ聞く必要がありま す。命令を聞かない、もしくは命令が実行/達成できない場合、再び壺の中に吸い込ま れます。命令が実行/達成されれば、その壺からは開放されます。  この壺は霊的高等生物しか吸い込むことができません。普通の人間や動物、昆虫など は、名前がわかっていても吸い込むことはできません。魔神、魔人化状態の契約者、魔 術師、スタンド使い、異能者といった特殊能力を行使できる者達は、霊的高等生物に分 類されます。同様に、人間並みの知能を持つ動物、自我を持った機械(ロボット)など も霊的高等生物に分類されます。  空になった壺は、前述のように再び使うことができます。また、壺の外からは、物理 的に壺を破壊することができます。中に誰かが入っているときに壺が壊れると、中にい たものは無条件で開放されます。 ------------------------------------------------------------------------------- ○魔神PCとしての行動目的  ここではPCとして魔神を扱うにあたっての行動方針をいくつか提示します。可能な ら以下を参考に、PCとしての行動方針を決めてください。プレイヤーが慣れていない 場合、GMはシナリオ開始時に強制的に行動目的を与えるようにすると、シナリオがス ムーズに進むでしょう。 1)探求  キャラクターは何かを探し出すことに情熱を注いでいます。特殊な能力を持った個 体、秘宝、隠された情報などを探しています。マスタークラス/ノーブルクラスの個体 から命令されている場合もあります。自ら自発的に力を得るために何かを探していると いうパターンも多くあります。強くなるために、自分の力を引き出す能力を持った契約 者を探しているというパターンもよくあります。 2)鍛錬  キャラクターは自分を鍛え、強くなることに情熱を注いでいます。契約者を得ること も含めて、どうやったら自分が強くなれるかを、日々考えています。 3)撃破  ライバル、敵対する部族、因縁の相手など、キャラクターは誰かを倒すことに情熱を 注いでいます。戦闘狂のように、戦うことそのものに喜びを見出しているということも あるでしょう。 4)脱走  キャラクターは、部族や覇王戦争に見切りをつけ、それらとは違う道を進むことに決 めました。魔界では通常、このような者達は”脱落者”と呼ばれ、どこに行こうとも特 に追求はされません。しかし、部族によっては、”裏切り者”、もしくは”裏切る可能 性のあるもの”として追われることもありえます。 5)求愛  キャラクターは戦闘衝動よりも、魂の伴侶ともいうべき相手とめぐり合い、共に歩む ことに情熱を注いでいます。極稀にですが、敵対する部族同士の個体が恋に落ち、駆け 落ちのように魔界から姿を消すということがあります。同様に、惚れ込んだ相手が異界 (特に具象界)の存在だったということもあります。 6)従者  キャラクターは誰かを主とし、その命令に従うことに情熱を注いでいます。魔界では 通常、主となるのはマスタークラス/ノーブルクラスの個体です。契約の結果、契約者 を主とするパターンもよくあります。また、そのカリスマ性に惹かれて、魔界とも契約 とも関係無い相手を主とすることも、極稀にですがあります。 ============================================================================== §従属種族  魔界にいるのは、魔神だけではありません。魔神ほど霊格の高くない種族も多数いま す。一部の種族は、ある魔神の部族に従うことで庇護を受けているものがあります。こ のような連中は”従属種族”と呼ばれ、魔神に仕える従者や召使いのような役割を持っ ています。ここでは各部族毎に仕える従属種族について説明します。 ○霊素/ラウティ・リップス 1)ラウティ  ・小天使タイニーエンジェル    翼を持った子供の姿をしています。具象界では”キューピット”とも呼ばれま   す。知能は人間並みですが、性格は見た目のとおり子供であるものが多く、我侭に   振舞っている個体も少なくありません。部族の中では召使のような立場ですが、ど   ちらかというと愛玩動物のような扱いであることも少なくありません。 2)リップス  ・飛翔小鬼インプ    頭部に小さな角、蝙蝠の翼、先端が尖った尻尾を持つ小鬼です。非常に個体差が   激しい種族で、外見も知能もピンからキリまでいます。従属種族として仕えている   のは、比較的知能の高い連中がほとんどです。 ○元素/ラトン・メーレ 1)火の部族『フレイマー』  ・鍛冶小人ドワーフ    身長1mと少しほどの小人の姿をした種族です。恰幅の良い体格で豊かな髭を生   やす習慣を持つため、小柄な老人と間違われることもあります。知能は人間並みに   高く、火炎に対する耐性を持ち(火炎に無敵なわけではありません)、採掘能力に   優れています。溶岩などを利用した金属加工技術に優れており、炎の魔神が持って   も壊れない強度の剣を作ることができます。この種族は火の部族に従属していると   いうよりは、協力体制にあるといっても過言ではありません。火の部族は良質な火   や武具をドワーフから得、ドワーフは金属鉱石の入手や溶岩からの防御を火の部族   に頼っています。 2)水の部族『ストリーマー』  ・蛙小人フロッグ    身長1m足らずの直立二足歩行する蛙のような姿をしています。知能は人間並み   で、手先も器用なので、様々な雑用をこなすことができます。水中でも空気中でも   普通に呼吸でき、水中では驚異的な速度で泳ぐことができます。粘度の高い油のよ   うな液体を分泌して全身を覆うことができ、これによって水のほとんどない乾燥し   た地域でも平気で活動できます。 3)岩の部族『ジオー』  ・犬小人コボルト    身長1m足らずの直立二足歩行する犬のような姿をした小人です。知能は人間に   少し劣るぐらい。そのほとんどが純心で素直な性格をしており、命令には従順で   す。手先が器用で、何故か料理が上手です。 4)風の部族『ストーマー』  ・風妖精シルフィード    身長1m足らずの昆虫(蜻蛉)の羽根を持つ妖精です。全身は半透明で、動かな   いでいると周囲の空気に溶け込むことができます。どちらかというと知能の低い精   霊というべきでしょう。見た目に反して力が強く、集まれば重量物を移動させるこ   ともできます。 5)光の部族『ルミネティ』  ・光妖精ブリンク    身長わずか3cm程度で、背中に昆虫の羽根を持つ小妖精です。全身が発光して   おり、飛行すると光の玉が移動しているように見えます。その大きさから物理的な   役には立ちません。非常に記憶力が良く、伝令や記憶屋として使われています。 6)影の部族『シャード』  個体数が少ないため、この部族には従属している種族はありません。 7)氷の部族『フロスティ』  ・雪達磨スノーマン    身長1mほどの雪達磨です。手足を持ち、顔は棒を埋め込んで作ったような、正   に雪達磨の顔をしています。具象界では”ジャックフロスト”と呼ばれることもあ   ります。どの個体も帽子、マフラー、手袋をつけ、ブーツを履いています。帽子、   マフラー、手袋、ブーツは、色もデザインも様々で、これが個体を識別する目印に   なっています。氷の剣と盾を作り出し、口から超低温の吹雪を発射できるので、氷   の部族の戦力としても使用されています。 8)雷の部族『アーク』  その特殊な生態環境からか、この部族に従属する種族はいません。 ○念素/ライ・レータム  ・発条兵クロックワークポーン    身長1mほどで、チェスの駒(ポーン)に手足が生えたような姿をしています。   頭部は球体ですが、目、鼻、口に相当する部位があります。背中にはねじ回しが付   いており、動いている間は回転し続けます。手足やねじ回し、目、鼻、口は全て体   内に収納することができ、そうなるとチェスの駒にしか見えません。必要に応じて   大量に出現し、様々な作業をこなすことができます。個々の自我があるようには見   えず、常に集団で行動するので、実際にはゴーレムに近いものだと言われていま   す。 ==============================================================================