============================================================================== 【D?】Dの疑問符〜Are you dead ?〜 Edit by Adeth・Windark/2008 ============================================================================== ============================================================================== §コンセプト  このルールでは『Zero_System 2nd Edition』を使い、ゾンビやゴーストのような、 生きているのでも死んでいるのでもない状態のキャラクターをPCとしてプレイしま す。ゾンビやゴーストといっても、その外見は生前のものであり、生前と同じ意識があ ります。キャラクターは死に直面し、それを通り越した後で、生と死の秘密、自分の死 の真相などに出会うことになります。 ============================================================================== §参考文献  以下にこのルールを作るに当たって、発想の参考になった作品を列挙しておきます。  ・ゴースト/ニューヨークの幻(映画、米1990年、監督:ジェリー・ザッカー)  ・秘密(ひみつ)(小説、著:東野圭吾)  ・スカイハイ(漫画、著:高橋ツトム)  ・シゴフミ(アニメ/小説、著:湯澤友楼(原案)、雨宮諒)  ・ジョジョの奇妙な冒険(漫画、著:荒木飛呂彦)    ※特に『Part5、黄金の風』、『Part6、ストーンオーシャン』  ・死刑執行中脱獄進行中(漫画、著:荒木飛呂彦)    ※特に『デッドマンズQ』 ============================================================================== §ライフレス(Lifeless)  このルールでは、生きているのでも死んでいるのでもないモノを  ”ライフレス(Lifeless)” と呼びます。この生死の狭間にあるモノは、生き物としてのルールを外れたところで存 在しています。そのため、いくつもの常識が通用しません。 ============================================================================== §キャラクターの作成  このルールでプレイするキャラクターは、以下の手順で作成します。  1)『Zero_System 2nd Edition』の基本ルールどおりにキャラクターを作成する。  2)死んだ理由を決める。  3)キャラクタータイプを以下の中から選択する。 ・動死体(Dying Body) ・転生体(Life Circle) ・浮遊霊(Lost Mind) ・憑依霊(Memento Mori)  4)特技《ライフレス》を無償で取得する。シートには《ライフレス:○○○》とい   うように、○○○の部分にキャラクタータイプを記述すること。  5)所持しているライフレス専用の特徴と欠点(詳細は後述)について確認し、シー   トにメモしておく。 ============================================================================== §死の要因  キャラクターはなんらかの理由で死亡しています。ここでは、死亡の理由に”自然 死”(老衰死)は含めないものとします。逆に自然死でなかったからこそ、生きている わけでも死んでいるわけでもない状態に陥っているのだと言えます。  以下の表を参考に、自分で選択するか、ダイスを振るなどして死因を決めてくださ い。各死因の具体的な内容については、ここでは詳しく決める必要はありません。ライ フレスは、自分がどうやって死んだのかを知らないことがほとんどです。仮に知ってい た(例えば自殺など)としても、それが本当にそうだったのか、証明することはできま せん(実際には違うかもしれないということです)。  ◆表:死因表   1)事故死:偶発的な事故による。   2)自 殺:自ら命を絶った。   3)他 殺:他者によって殺された。   4)病 死:病気や毒物などによる。   5)不 明:どうなったのかまったくわからない。  死因の詳細については、GMが作成しますので、特に考えなくてもかまいません。死 因が不明なキャラクターについては、全てGMまかせということになります。 ============================================================================== §キャラクタータイプ  ライフレスのキャラクターは、以下の種類のいずれかに分類されます。キャラクター タイプ毎に決まった特徴と欠点を持っています。  以後、”タイプ”と記述がある場合、この項のキャラクタータイプであると考えてく ださい。 ------------------------------------------------------------------------------- 1)動死体(Dying Body)  ”生きている死体”ともいいます。生前の肉体を持っていますが、もはや生きている とはいえない状態になっています。しかし、よくあるようなゾンビとは異なり、肉体は 腐ったり崩れたりはしません。  ★動死体(Dying Body)のルール   ・心臓をはじめとする内臓は動いていない。   ・肌は青白いが誤魔化せないほどではない。   ・血は流れていない。傷ついても出血しない。   ・所持している特徴:『Dの視線』、『Dの接触』、『Dの脈動』   ・所持している欠点:『味覚消失』 ------------------------------------------------------------------------------- 2)転生体(Life Circle)  死んだ直前までの全ての記憶と人格を持った状態で、別の肉体の中で目覚めました。 その肉体で生きてきた記憶や知識、人格は全くありません。  ★転生体(Life Circle)のルール   ・どのような肉体で目覚めたのか決める必要がある。ロールプレイのことを考え    て、できるだけ生前と同じ性別で、高校生以上の肉体にしておくことを推奨す    る(自信があるなら他の肉体でもかまわない)。   ・自分が宿っている肉体は普通に生きているため、心臓をはじめとする内臓は動い    ている。しかし、ダメージは自然回復しない(後述する『Dの脈動』のルールを    参照のこと)。   ・自分が宿っている肉体には恋人や家族がいるかもしれない。そう設定する場合、    それらのNPCについても簡単に設定すること(家族構成や付き合いなど)。た    だし、PCであるライフレスからすると、その周囲の人物は完全に赤の他人であ    る。  ・所持している特徴:『Dの視線』、『Dの接触』、『Dの脈動』  ・所持している欠点:『味覚消失』 ------------------------------------------------------------------------------- 3)浮遊霊(Lost Mind)  生前(死ぬ直後)と同じ姿をした霊体です。生前と同じ姿なので、足はあります。衣 類や装飾品も、死ぬ直前に身につけていたものをそのまま持って(身につけて)いる姿 になっています(それらも自分の霊体の一部です)。  ★浮遊霊(Lost Mind)のルール   ・死ぬ直前に身に着けていた衣類や装飾品を決める。   ・装飾品にアナログ時計がある場合、故障し自分が死亡した時刻で停止している。   ・死ぬ直前所持していたアナログ時計以外の機械類は、全て失われている(デジタ    ル時計や携帯電話は無くなっている)。   ・所持している特徴:『Dの視線』、『Dの接触』、『Dの波動』   ・所持している欠点:『侵入禁止』 ------------------------------------------------------------------------------- 4)憑依霊(Memento Mori)  指輪、ペンダント、腕時計などの装飾品に憑依している霊体です。通常、その装飾品 は誰か(もしくは自分)を象徴する”形見の品”です。  ★憑依霊(Memento Mori)のルール   ・憑依している装飾品を具体的に決める。   ・憑依している装飾品が破壊されたら、存在が消滅する。   ・憑依している装飾品に触れている相手が眠っているか、意識が無い場合、その肉    体を自分の肉体のように操ることができる。この場合、この操作をやめない    限り、その肉体の元の持ち主の意識は眠ったままとなる。何らかの理由で操作し    ている肉体から装飾品が離れたら、この効果は解除される。   ・誰かの肉体を操作している場合、判定に使用する【能力】は自分のものを使用す    る。   ・装飾品だけの状態では、1ラウンドに【自我】×1m程度の速度で浮遊して移動    することができる。ただし、装飾品は実体であることに注意。   ・所持している特徴:『Dの視線』、『Dの接触』、『Dの波動』   ・所持している欠点:『侵入禁止』  ※肉体の強制操作    憑依霊のライフレスが物理的な活動を行うには、誰かの肉体を操作する必要があ   ります。しかし、使える肉体が都合よくあるとは限りません。触れた者を誰でもい   いから強制的に操りたい場合、触れた瞬間に自分の【自我】と相手の【自我】で対   抗判定を行います。この判定に勝利すれば、その肉体を操作できます(以後、開放   されるまでその肉体の元の意識は封印されることになります)。この対抗判定に憑   依霊側が負けると、相手に何か憑いているのだと知られます。  ※協力者    憑依霊のライフレスがいることを理解した上で、その装飾品を身に付けてくれる   NPCを、GMと相談の上で作成することができます。この場合、そのNPCと交   渉することで、その肉体を借りることが可能となります。このようなNPCは、他   のプレイヤーが操る普通のキャラクター(ライフレス以外)であってもいいでしょ   う。 ============================================================================== §特徴  ライフレスは、以下の中から何種類かの特徴を持っています。どの特徴を持っている のかは、タイプ毎に決まっており、変更したり取得しないでおくことはできません。 ------------------------------------------------------------------------------- ○『Dの視線』  最初は絶望を感じた時、視界がモノトーンになり、通常では見えないものを見ること ができました。その後、意識して視界を切り替えることでこの効果を得ることができる ようになりました。  これは視界を切り替えると、周囲が色彩を失って隠された真実が見えるようになると いう能力です。この効果を使用中は、【感覚】の判定に+【感覚】DMできるようにな ります。また、偽装や変装、光学迷彩などで透明になっているものも、その本当の姿が 見えるようになります。霊やスタンドといった通常では見えないものも見ることができ るようになります。また、相手がライフレスかどうか、一目でわかるようになります。 ------------------------------------------------------------------------------- ○『Dの接触』  相手の生命力を触れるだけで削り取る能力です。素手で触れることで【体力】でロー ルした出目を同じ負傷ダメージを目標に与えます。このダメージは【体力】のロール、 防具や特殊能力の効果で減少させることはできません。鎧や衣類程度の薄いものでは、 この効果を遮断する(=触れさせない)ことができません。与えたダメージ1点毎に自 分のダメージを1点(負傷/疲労を問わない)回復することができます。  通常は見えない相手や物理的には触れることができない相手(スタンド、霊体、なん らかの能力で透明になっているもの)であっても、『Dの視線』を使って認識できれ ば、この能力でダメージを与えることができます。 ------------------------------------------------------------------------------- ○『Dの脈動』  肉体を持ったライフレスが持つ能力で、以下のような効果を持ちます。  ・疲労ダメージを受けない(いくら運動しても疲れない)。疲労ダメージを受けるよ   うな攻撃は利かない。  ・負傷/疲労ダメージは自然回復しない。  ・【能力】の内、3つ以上が0になっても気絶しない。  ・頭部や胸部など重要器官を破壊されても死亡しない。  ・【能力】全てがダメージで埋まってしまったら、行動不能となる。  ・偽りの癒し:経験点を1点消費することでダメージを全回復できる。ただし、この         効果で回復しても、『Dの視線』で見ると傷を負った跡が残ってい         る。回復は瞬間的に行われるが、この能力を使うためには能動行動の         消費が必要。【能力】全てがダメージで埋まってしまって行動不能で         も、この効果を使用することはできる。手足などが失われていても、         この効果でダメージが全回復した段階で復元される。  ・血の恩恵:他者の肉体から出た直後の血を1滴でも得ることができたら、ダメージ        を全回復できる。地面に落ちた血は効果が無い。輸血パックなどの人体        から離れて時間が経過した血も効果は無い。この回復効果を得るために        は、生きている他人から直接血を吸うか、傷つけて染み出た直後の血を        口にするかどちらかが必要。【能力】全てがダメージで埋まってしまっ        て行動不能でも、上記のような新鮮な血を口に入れてもらえれば、ダメ        ージを全回復する効果を得られる(口が破壊されている場合、血が肌に        かかるだけでもよい)。手足などが失われていても、ダメージが全回復        した段階で復元される。この効果でダメージが全快するには1ラウンド        (約3秒)の時間が必要。 ------------------------------------------------------------------------------- ○『Dの波動』  肉体を持たないライフレスが持つ能力で、以下のような効果を持ちます。  ・肉体は無く霊体だけの状態である。壁などの物理的障害を通り抜けることができ   る。霊体の状態では重力を無視してどんな方向にでも移動できるが、全力移動はで   きない。  ・《霊感》や《霊視》といった通常では見えないものを見る能力、異能力、スタンド   能力といった超常的な能力持つもの(ライフレスを含む)は、この霊体状態のライ   フレスを認識することができる(逆にそうでないものには全く認識されない)。  ・以下の『仮初の肉体』で実体化しない限り、あらゆるものに干渉することはできな   い。そのため、会話が可能なのは、上記の自分を認識できる相手に限られる。  ・負傷ダメージを受けない。負傷ダメージを受けるような攻撃は利かない。ただし、   『Dの接触』による負傷ダメージは受ける。  ・負傷/疲労ダメージは自然回復しない。  ・【能力】の内、3つ以上が0になっても気絶しない。  ・【能力】全てがダメージで埋まってしまったら、存在が消滅する。  ・仮初の肉体:疲労ダメージを1点受けることで、一時的に実体化できる。この効果         は【共感】×10分持続する。連続で疲労するこで、実体化した状態         を維持できる。ダメージを受けて【共感】が0になったらこの効果は         解除される。実体化した状態では、通常どおり負傷ダメージを受け         る。元から【共感】が0のライフレスはこの能力を使えない。この効         果はいつでも瞬時に解除できる。  ・偽りの癒し:経験点を1点消費することでダメージを全回復できる。ただし、この         効果で回復しても、『Dの視線』で見ると傷を負った跡が残ってい         る。回復は瞬間的に行われるが、この能力を使うためには能動行動の         消費が必要。霊体が欠損していても、この効果でダメージが全回復し         た段階で復元される。  ・魂の祝福:聖書の朗読、讃美歌、読経といった宗教的発声を聞くことで、受けたダ        メージが全回復する。聞く声は生のものである必要がある(録音された        ものや、放送されているものでは効果が得られない)。最低でも1分以        上は聞いている必要がある。同じものを何度聞いてもこの回復効果は得        られるが、その発声をしているものが、対応する宗教の特技を持つ、正        式な宗教家である必要がある(謀っていたり、似非だったりするものの        発声は効果が無い)。GMは、純粋無垢なものの歌声が、これと同様の        効果を持つとしてもよい。ダメージは1分以上聞いていた段階で回復が        開始され、その時点から全回復まで1ラウンド(約3秒)の時間が必        要。 ============================================================================== §欠点  ライフレスは厳密には生きているわけではないため、その体の状態からくる特殊な制 約(=欠点)を受けています。タイプ毎に決まった欠点があり、これを払拭することは できません。 ・『味覚消失』  何を食べても味がわからない状態になっています。何を食べても砂のような味がしま す。ライフレスは厳密には生きているわけではないため、食べ物や栄養の摂取が必要な わけではありません。内臓は動いていませんが、普通に食事をすることができ、体内に 入った食べ物はどこかへ消えてしまいます。 ・『侵入禁止』  宗教的建築物(教会や寺院)、個人の自宅(アパートの一室なども含む)など、人が 住んでいて管理されている建物には、中から招かれなければ入ることはできません(壁 抜けして不法侵入することもできません)。その住人(もしくは管理者)から退去を命 じられたら、吹き飛ぶように外に放り出されます(これには抵抗できません)。 ============================================================================== §行動方針  ライフレスとなったキャラクターはこれからどうするべきでしょうか。ここではその 行動方針について、いくつか提示します。シナリオの都合もあると思うので、実際のセ ッションの際にはGMと相談して決めてください。  GMはキャラクターを作成させる際に、以下の行動方針を提示しておいてもいいでし ょう。 1)自分の死の真相を暴く/知る  キャラクターは自分が何故死んだのか、もしくは死んだはずなのに何故死にきれてい ないのか、全くわかりません。死ぬ瞬間の記憶は途切れているため、不明瞭な蟠りがあ ります。思い返してみても、自分が死ぬ理由がはっきりしません。幸い、それを調べる 時間はいくらでもあります。  このタイプの行動方針は、死の真相そのものがシナリオとなります。そのため、死ぬ 前の生活環境、親戚や友人などの人間関係を簡単に考えてみましょう。面倒ならGMに 一任してもかまいません。 2)愛するもの(恋人、家族など)を守る  自分には愛する恋人や家族があり、死ぬ直前もその人(達)のことが心配でした。死 んだはずなのにそうでないこの状況は、天の采配なのでしょうか。宗教に傾倒している 人なら、あの世へ行く前の執行猶予だと思うかもしれません。いずれにせよ、恋人や家 族が心配であり、その人(達)のところへ戻ろうとします。  キャラクターは既に死んだことになっているため、普通に家に入って”ただいま”と いうわけには行きません。愛する人(達)が平穏無事に暮らしているのならいいのです が、こういう時の悪い予感というのは当たるものです。愛する人(達)について簡単に 考えてみましょう。面倒ならGMに一任してもかまいません。 3)生きていると偽装し、それを続ける  自分は死んだことがわかっています。自分の死の瞬間ははっきりと覚えており、その 原因も記憶しています。しかし、自分が死んだことは、周囲の人達は知りませんでし た。何食わぬ顔で挨拶をし、学校や会社へ行っても、自分の存在は当たり前のように受 け入れられています。しかし、自分は確実に死んだのです。自分の肉体はもはや普通の ものではないことがわかっています。これからどうすべきでしょうか?  単純な選択肢としては2つあります。1つは今までどおり普通に振舞うことで、社会 に溶け込んでいくことです。この場合、自分は最早普通の存在ではないということが、 周囲に知られないようにしなければなりません。もし知られてしまったら、要らぬ注意 を引き、周囲の環境は劇的に変化して破壊されてしまうでしょう。そのためには今の平 穏を護る必要があります。  もう1つは自分が死んだことをちゃんと周囲に認識させることです。人が死ぬという ことはそれだけで1つの事件であり、それが自然死でないのなら、自分の死をきっかけ に何か問題が発生しているはずです。もしくは巧妙に隠蔽されているかもしれません。  ここから先はシナリオの領分です。GMと相談し、自分の死因の真相について決めて ください。面倒ならGMに一任してもかまいません。 ==============================================================================