2.宿命の再会

 一方ジョセフはこの街の盗賊ギルドを見つけだし、そこで登録を済ませた後、100カート払って情報を聞き出した。

《情報》
 ・国王の居場所はハッドウィック侯爵が知っているらしい。侯爵がこの街の城で、国王に会っている可能性もある。
 ・侯爵に、魔法を使うロワードの騎士が接触しているようだ。
 ・ブレットは普通の毛皮商人だが、最近ロワードの貴族らしい者を含む数人と、密かに会っているようだ。

 そしてジョセフは“黄色い羽根〜”の宿屋を捜しだし、そこにやってきた。

GM:視覚判定して。
ジョセフ:視覚?えーっとね、5成功。
GM:すごいな、それ。その宿屋に近づくと、向こうの横道にちらっと女の顔が見える。
ジョセフ:知った顔?
GM:よく知った顔に、よく似ている。と言うより、そのものじゃないかなと思わせるような感じ。
ジョセフ:ひょっとして「リ」で始まる人?違うね。
GM:違う。
ジョセフ:じゃ、もう一人、池の畔にいた方の顔?
GM:違う違う。君とここんとこずっと一緒に行動している、女の顔とよく似ている。
ジョセフ:ふーん。そこら辺(シンシアのプレイヤーの席を指す)の方のような?
GM:そう、銀髪の女によく似ている。
ジョセフ:でも、服装が違うと。
GM:で、何か探ってるような雰囲気があるね。
ジョセフ:うーん。<尾行>。

 ジョセフは、最初は<尾行>に成功したが、二度目の判定で相手に気づかれてしまった。

GM:じゃあね、視覚判定−2で振って。
ジョセフ:…おら成功、4。どうでもいいときに限って成功するんだよな。
GM:おう、やるなぁ。後方にもう一人、誰かついてくる気配がある。
ジョセフ:ふんふん。まあ、見ないけど。そういうことするとバレるから。気づかないふりをしようかな。雰囲気としては、やっぱり盗賊みたい?
GM:うーん。はっきりと敵意を感じるね。で、そのままついてく?
ジョセフ:とりあえず、ついてって素通りしながら、場所を確認する。

 が、彼は城の近くで完全に撒かれてしまった。

ジョセフ:じゃ、わざとらしく「ちっ。せっかくいい女だったのに」と言いますね。
GM:捨て台詞を吐いて?
ジョセフ:意識的にね。
GM:はいはい。じゃあ後ろの奴が含み笑いをした事にしようか「フッ」と。
 リムは戻ってこなかったが、一行は夜十時に「王亭」に集合し、情報を交換した。その結果、アル、ベル、ジョセフがマックスに会いに、残りがディオルドを捜すことになった。会えなかったら毛皮屋で会うことも決まった。

 私はまずディオルド捜しから解決することにしました(またしても分裂行動で、関係ないプレイヤーは部屋から出てもらっています)
 さて「小枝亭」に向かったシンシアとアンディは…。

GM:二人ともね、暗い横道にある女の姿が見える。
シンシア:誰だか分かんない?
GM:アンディが見れば分かるけど、隣に立っているご婦人によく似てるね。
シンシア:…おっ!
アンディ:え?
シンシア:それっていうのはさ、何か直感で感じない?ピキーンと。
GM:じゃあ、意志判定って言うか、知力判定やっていいよ。
アンディ:なるほどね。
シンシア:おっ、成功だ「はっ!」
GM:何かいる。
シンシア:(額を指して)ここんとこに、クリスタルのマークが「ヒョー」ていう感じか。おー、髪の毛長いんだね、あっちの方が。
GM:そう。
シンシア:おー、そうかぁ。
GM:という女がいる。それが、その宿屋を探っているような。そして、一瞬君のほうを…向くかな?
シンシア:ここで騒ぎを起こしたい。起こしたいー!(笑)
アンディ:おもむろに近づけばいいじゃん。
シンシア:そもそも奴を倒すことが、と言うか、“彼女”に会うことが第一使命だから、意志判定だね。
GM:抑えられるかどうか。
シンシア:あー、成功だ「まさか。いや、あれは違う!見間違いよ」と思っている。心なしか冷や汗が。
GM:そのまま見過ごして、宿屋に行くと。
シンシア:あいつ、どっか行っちゃったの?
GM:いや、人混みに隠れるけど。
シンシア:うん。
GM:で、君達は、その「小枝亭」という宿屋に着くわけだ。

 さて小枝亭には、まだディオルドは戻っていなかった。金を払って再びディオルドの部屋に入ると、そこは荒らされていて、最初に行ったときにはあった手紙もなかった。
 アンディが宿の親父から、少し前にシンシアに似た女がディオルドに会いに来たことを聞き出し、アンディとシンシアは急いで宿を出た。

シンシア:で、ぐっと見ると、さっきの怪しい女が、
GM:スッと道の脇に姿を隠す。
シンシア:ということは、まだいるんだね?
アンディ:追ってこう。
シンシア:ちょっとね、追跡を試みる。
アンディ:俺もやろ<追跡>あるんだ。

 シンシアは失敗したが、アンディは横道に入る人影を見つけた。

アンディ:あっ、こっちだ。いたぞ。
シンシア:で、追ってみると?分からない?
GM:そこに行くと人のまったくいない一人幅の小路で、目の前に一人の人間が立っている。
シンシア:誰?
GM:さっきの女が。
アンディ:話しかけるしかないっ!
シンシア:さーて、どっちが切り出すかな。話を。
アンディ:意志判定。
シンシア:一応さ、視覚判定してみていい?
GM:いいよ。
シンシア:見て一発で分かるはずだよ。奴なら…ほら成功。
GM:その女はニヤリと笑う。
シンシア:やはりあなたなの、シンディ!
アンディ:助太刀しないよ。
シンディ(GM):ここまで来たのね。姉さん。
シンシア:なぜ、こんなことをするの!
シンディ:姉さんは気づかなかっただろうけど、いつも私は姉さんと比べられてきたのよ。いつも上位に立つ姉さんが憎かったの。
シンシア:そんなことはないわ!
シンディ:事実、父さんも姉さんに味方したじゃない!
シンシア:回想シーンが入りそうな所だ(笑)
GM:かつて競争あるごとにシンシアが勝ってきて、密かに憎悪を燃やす、シンディの表情が浮かぶわけだ。
アンディ:“「おまえもシンシアを見習え!」ビシッ”ていう回想が。
シンディ:だから、姉さんと別な事をやってやろうと思ったのよ。
シンシア:バカなマネはやめて。何故そんな事をしなければならないの!
アンディ:同感。
シンシア:そもそも、姉妹で何故対立しなければならないの!
シンディ:血がつながってるからこそ、姉さんが憎かったのよ。
シンシア:そうかあ。最高だね(この対話への感想らしい)
シンディ:双子は別れるべきではない。一人が消えて、ようやく一人の人間になるのよ!
シンシア:まさに!いいなあ。こうでなくちゃあいかんよ(これも)。
GM:そういう風に怒鳴ってね、剣に手をかける。
シンシア:やめて!あなたと今、戦いたくはないわ!
GM:「姉さんは戦いたくなくても、私は姉さんを倒したいんだよ」と言って、<準備>しようかな。
シンシア:シャキーンと。とりあえず剣を抜こうか。
アンディ:俺は何すればいいの?助太刀しようか?
シンシア:いや「アンディは手を出すな!」
アンディ:じゃあ見てるわ。
シンシア:見ててね…
アンディ:…見届けてやろう。
シンシア:とりあえず<剣準備>は成功です。
GM:こっちも。剣はブーンと音を発しています。
シンシア:そ…その剣は!
シンディ:ある女の血をもって、得た魔剣よ。
アンディ:どっちもがんばれ〜。
シンシア:「どっちもがんばれ〜」じゃないよ(笑)
シンディ:私の憎い相手というだけでなく、王弟殿下に逆らう逆賊め!
シンシア:違う!あんたは騙されているのよ。まだ分からないの!
シンディ:騙されているんじゃない!私が選んだのよ!
シンシア:オー!かっこええー。泣けてきますね。

 双方一回ずつ剣で攻撃したが、お互い相手に当てることは出来なかった。
 GMもシンシアのプレイヤーも、ここで戦い続ける気ではなかったので、戦いを中止する処置をとります。

GM:じゃあ、そこで邪魔を入れよう。君とシンディの足の間にね、氷剣が突き刺さるんだ。
シンシア:グサッと。
GM:そして横には、ダークエルフの女がいるんだ。
アンディ:お!助太刀は許さん。
GM:「シンディ様。今はこのような事に関わっている場合ではありません」
アンディ:決闘に助太刀とは卑怯だ。
シンシア:待て!手を出すな。
GM:次のイニシアチブだな。これで決まるだろ…4。
シンシア:1。
GM:そうか。じゃあ、こっちだね「ちっ。仕方ないね。決着はこの次だ」と言って、シンディとダークエルフの女は立ち去ります。
シンシア:一応「ま、待て!」と言うけどね、二、三歩進んで止まっちゃう。
GM:やはり妹は、まだ斬れないか。
シンシア:斬れないよ。
GM:そしてシンディは闇夜に消える。
アンディ:オー。格好いい。
シンシア:「やはりあいつが…陰で操っていたのか…」と言ってクルッと振り返って「まずい。他の奴等が危ないかもしれない。急いで戻るぞ」
アンディ:じゃあ、戻りますか。

 一方、ブレットの店に行ったアル、ベル、ジョセフの三人は…。

アル:コンコン。
GM:するとマクシミリアンが出てきて「あの無礼な銀髪の女はどうしたんだ?」
アル:消え去りました。
ベル:売りさばいた(笑)
マックス:まあ、あんな奴が活躍するご時勢ではないからな。さあ、入りたまえ。同志は拒否するものではない。
アル:護衛の二人を連れてきたんだ。
マックス:その二人は腕が立つのか?
ベル:当たり前だ。
アル:まあまあいい。
マックス:その隣にいる平民は?
アル:俺の召使だ。
ジョセフ:何じゃと、お主!
マックス:卿はエルフの貴族か?
ジョセフ:嘘言うてんじゃねーぞ。
アル:そういう事にしておこうぜ。面倒臭いから。
マックス:横にいる神官殿は?
ベル:墨子教団から来た。
マックス:あなたも帝国を打倒するために、協力して下さるのか?
ベル:それは…分からん。
アル:「うん」て言っとけよ、「うん」って!
マックス:同志ではないのか。まあ、傭兵のようなものだろう。
ジョセフ:私はいつに間にか召使になってるし。嫌だなあ。

 ベルとジョセフにも、ブレットとジャックが紹介された。そしてマックス、ブレット、ジャックの三人はPCに留守を頼み、すぐにそれぞれの協力者へ連絡しに出かけてしまった。

ジョセフ:うーん。マックスを追跡したい気分。
アル:してもいいよ。バレたら、ちょっと困るけど。

 ジョセフは早速マックスの追跡を開始した。だが三十分後にマックスが到着したところは高級住宅地で、様子を見ていても怪しいところは見つからなかった。
 ジョセフは引き返すことにした。




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