「無明の剣」の部屋
ここはファミ通文庫(エンターブレイン)から発売されている「無明の剣」シリーズについての紹介ページです。多少ネタバレっぽい所もありますんで、「無明の剣」の文庫本を読まれた後に見るのがいいかもしれません。
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「無明の剣」シリーズの第一作。女子高校生・久良木咲耶は「久良木家」という、古くから妖魔と呪術で戦いを繰り広げてきた一族の娘だが、ごく普通に高校生活を送っていた。そんな久良木家に島風渡という武芸者がやってくる。呪われた聖剣『無明』を持って。その『無明』を巡り、人々の『心の闇』を食らって生きる妖魔・禍津霊、そして禍津霊を統べる者「禍津乃御子」が動き出した! |
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ファミ通文庫(エンターブレイン)より2000年4月発売。(640円+税・ISBN4-7577-0006-7) | |
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「無明の剣」シリーズ第二作。咲耶と渡は死闘の末、禍津乃御子たちを退けた。だが、禍津霊たちは静かに恐るべき計画を進めていた。その計画は咲耶の周辺の人間をも巻き込んで進んでいく。禍津乃御子に己の『心の闇』を開かれてしまった女性、禍津霊ナンバー2の王難によって己の野望を燃やす男たち。そして咲耶の前に衝撃的な人物が敵として立ちふさがる! |
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ファミ通文庫(エンターブレイン)より2000年10月発売。(640円+税・ISBN4-7577-0192-6) | |
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「無明の剣」シリーズ完結編。咲耶は高校を休学して禍津乃御子との対決に臨もうとする。禍津霊対策局の本田は禍津乃御子との対決に備えて三聖剣の一つ「転法輪」を探し出そうとするが、その間にも禍津乃御子と王難は日本を破滅に追いやる『宴』の準備を着々と進めていた。はたして渡たちはこの日本を破滅から救うことができるのか!? |
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ファミ通文庫(エンターブレイン)より2001年3月発売。(640円+税・ISBN4-7577-0366-X) | |
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☆主なキャラクター紹介
★久良木咲耶
主人公。十六歳。真英学園一年三組。第一巻の14ページには「身長一五五センチ」とある。古代から妖魔と呪術で戦ってきた久良木家の跡取り娘(になると思われる)。最初はスレンダーな美少女という設定で書いていたが、一巻の表紙のアレが強烈過ぎて、結構グラマーな面が出てきてしまった。今のところ久良木家に伝わる『神呂美の比礼』を使える唯一の人物。力を振りかざして他人を傷つける者は決して許せず、戦いを挑む。
★島風渡
とりあえず主人公その二。二十歳。法界金剛流という剣術の当主で禍津霊対策局の呪装武芸者。なんとこいつ、立場的には公務員である。(←身分は完全に秘匿されていると思うが……) 身長一八0センチで剣術以外には何の取り柄もなさそうな「ウドの大木」。ただ「のほほん」とした性格は本人の修練の賜らしい。禍津乃御子によって心に傷を負わされたり、生まれた時から法界金剛流の跡継ぎとしてしごかれたり、中学卒業と同時に禍津霊対策局員として戦いに身を投じるなど普通人とは異なる人生を歩んできた。そのために精神的に不安的な部分を隠し持っている。実は三条真理亜と仲がいいのは精神年齢が同じだからだという説がある。ハンバーグが大好き。
★禍津乃御子
なぜか大人気の悪役。一見細身のサラリーマンのようだが、実は「禍津霊を統べる者」であり、古代から生きている存在。久良木家や禍津霊対策局にとっては最大の敵。とにかく自分にとって「面白いこと」が重要で、それを行動原理にしている。変な笑い声が特徴。一巻の128Pを見る限りでは宮本武蔵とも戦ったことがあるらしい。別に食事をしなくても生きていけるらしいが、なぜかコーヒーだけは好きなようだ。
★笹村雪乃
咲耶の友達で同級生。眼鏡っ娘で真理亜に言わせると「ぷくぷくほっぺ」。主人公サイドでは一番人気があるキャラのような気がする。普段はのんびりした性格だが、必要になると素早い判断と行動力を示す。おそらく脳のCPUは非常に高性能なのだが、普段はクロック数を落として生活しているのではないかと思われる。咲耶が真英学園に入学する前に遭遇した強盗事件のことを知っていることから、真英学園入学前に咲耶と知り合ったようだ。他人の心情を理解する能力と精神の安定性は「無明の剣」に出てくるキャラの中ではナンバー1。唯一の悩みは真理亜に懐かれていることか(笑)
★久良木真澄
久良木家当主で咲耶の父親。一言でいえば厳しい人。結構強いはずなのだが、あまり活躍していないような……渡の父親である島風悟と親友で当然渡のことも昔から知っていた。咲耶を「久良木の巫女」として厳しい態度でしごいたが、内心では娘のことを結構愛していたりする。細かいことをとやかく言わないので、咲耶にとっては意外といい父親なのかもしれない。
★久良木登美子
真澄の妻で咲耶の母親。一部では「久良木ママ」とか言われているらしい。「若くて美人の母親」という以外に目立ったところのない女性だが、いい人である。おそらく雪乃を除けば一番性格のいい人ではないだろうか。神職の家に生まれ、本人もそれなりの神術が使えるはずだが、詳しいことは不明。
★久良木奈美
咲耶の姉。二十歳前後か? 咲耶は奈美のことを尊敬しており「お姉ちゃんみたいになりたい」と思っていたらしい。咲耶が小学生の時まで同居していたが、神術を全く使えなかったために禍津霊から襲われることを心配した真澄によって京都の花城家に預けられた。それからは「花城由美」という名前で暮らしていた。白鏡猛、宇垣昇、占部喜代子などが奈美のことを知っていたが、奈美が神術を使えないことを悩んだ真澄が奈美を連れてあちこちに相談に行ったのではないかとも考えられる。
★シロウ
久良木家に伝わる式神の犬。『気』を練って作られた体を持つ特殊な存在。普段はマヌケな顔をした犬のキーホルダーに封じられているが、咲耶の呼び出しにより出てきて妖魔などと戦う。戦闘用に大型化もするが、そうでない時は何となく情けない。咲耶いわく「ボケ犬」、真理亜いわく「咲耶ちゃんの所のワンちゃん」、雪乃いわく「犬さん」。それなりに強いはずだが、『無明』や『神呂美の比礼』の前ではやっぱりザコだよなー。でも、主人の咲耶を守って頑張ります。
★母衣野尚子
禍津霊対策局の人間で渡のバックアップ要員。呪甲弾を装填した拳銃を使う。ほとんど「母衣野」としか呼ばれていないが、ちゃんと「尚子」という名前がある。
★本田
禍津霊対策局の人間で渡のバックアップ要員。母衣野や渡の上司でもあるのだが、あんまりそんな感じはしない。特別な力はないが「ただならぬ凡人」。
★宇垣昇
禍津霊対策局局員。かつての渡の先輩兼パートナー。霧島示現神流の使い手。現在は入院中。『無明』を渡に使わせようと考えたのはこの人物ではないかと思われる。
★奥峰局長
禍津霊対策局局長。本人も呪装武芸者として禍津霊との戦いを経験している、叩き上げの管理職。なかなかナイスなオッサンだ。
★大宮
警視庁警備部所属の警官だが、『本籍』は禍津霊対策局。三巻のみの登場。禍津霊対策局が実際に動く時、後方支援の現場指揮官として動く人物のようだ。
★木原香奈
咲耶の中学時代からの親友。バスケット部に所属。咲耶と対等に渡り合える(?)数少ない人物。さっぱりした性格なので咲耶とウマが合ったらしい。咲耶の友人たちの中でただ一人の「普通人」と言われているが、よく考えると他の連中が凄過ぎるんだよなあ……
★三条真理亜
咲耶の友達。「ツインテールの髪型で背が低い」という、もろにロリ系のキャラ。一見アホに見えなくもないが、実はかなりしっかりした思考能力の持ち主。「自分で体験を積み重ねながら知識を組み立てていく」というタイプなので、受験エリートの集まった真英学園の並みの生徒より優秀かもしれない。「雪乃の天敵」という説もあるが(笑)、無意識的に「雪のんと接していると何か気持ちいい」ということを感じ取っている可能性もある。
★井原守
咲耶の同級生で、剣道部に所属。スポーツ特待生として真英学園に入ってきた。咲耶、香奈と同じ中学の出身。しかし、こいつ、真英学園の授業についていくのに三年間苦労しそうだ。
★吾妻先生
真英学園の古文および漢文の教師。剣道部の顧問。「八王子千人同心」という江戸幕府が八王子に置いた武士団の子孫で、本人もそのことを誇りに思っている。冬でもスリッパにジャージという格好。
★白鏡猛
法界金剛流の武芸者。法界金剛流最強の男だったが、島風家とは血縁関係がなかったために法界金剛流を継ぐ可能性はなかった。そのことが渡の心に微妙な陰を落とすことになる。しかし、本人は逆に「法界金剛流を身につけた武芸者とは何か」ということを深く考えるようになり、その結果として法界金剛流の当主・島風悟を倒してしまった。小さい頃から島風家に世話になっており、渡と共に兄弟のようにして育った。特に渡は白鏡猛のことを「猛兄さん」として慕っていた。
★華蓮
白鏡と共に行動している道教系の呪術者の女性。呪鏡を使う。日本語に不自由しているところは見られないので、華僑の三世か四世あたりではないかと思われる。白鏡と一緒に行動している理由は不明。ただ、過去に禍津霊から酷い目に遭って「禍津乃御子を倒す」という目的で白鏡と行動を共にしている可能性はある。
★水島
白鏡のバックアップをしている男。ショットガン(←呪甲弾が使われていると思われる)で白鏡の援護を行ったり、ワゴンの運転などを担当する。水島も白鏡に協力している理由は不明だが、意外と「禍津霊との命がけの戦争」を楽しんでいるのかもしれない。
★占部喜代子.
白鏡の背後にいる老女。昔、渡の祖父である島風至と共に王難と戦ったことがあるらしい。
★黒翁
禍津乃御子の補佐を行う『面衆』の一人で、禍津乃御子が一番信頼している禍津霊。室町時代以降に出現した禍津霊で決して強いとは言えないが、侮りがたい存在。
★王難
禍津乃御子に継ぐ禍津霊ナンバー2。いかなる呪術者からも禍津霊であることを感知されることがないという能力を持つ。その能力により人々の間に隠れて、陰謀を巡らすことが多い。「面白いこと」を重要視する禍津乃御子と違って、「禍津霊としての務め」を誠実に果たそうとしている。
☆用語解説
★禍津霊(まがつひ)
人間の『心の闇』を食らって生きる妖魔。古代から存在しているらしい。「禍津霊を統べる者」禍津乃御子の下、人間の形をした古い禍津霊「神代よりの禍津霊」、それに動物の形態を取ることが多い一般禍津霊、その下に戦闘専門の「荒禍津霊」がいる。荒禍津霊の中でも「天津禍鳥」が一番下で天津禍鳥だけは個々の名前を持たない。時には「餓鬼」を使うこともあるが、餓鬼自体は禍津霊の中には含まれない。その目的は「人間たちを憎しみ合わせ、闘争状態に置いておくこと」のようだ。なぜ彼らが出現したのかは本文を読んでほしい。
★禍津霊対策局(まがつひたいさくきょく)
政府が禍津霊対策用に設置した機関。元々は大和朝廷の頃から似た組織は存在し、久良木家は昔からそれに協力していたという。現在の禍津霊対策局は明治政府によって、薩長土肥、それに京都の呪装武芸者および呪術者を集めて設立された。ただ、戦力的に脆弱だったために江戸幕府が抱えていた呪装武芸者も取り込む形で再編成が成され、これが現在の禍津霊対策局のルーツになる。その立場上、「隠された組織」であり、意図的に禍津霊対策局局長からも隠された部分が存在し、すべてを把握している人間はいないのではないかと言われている。特に京都支部の『北面』には本部にその存在を把握させていないメンバーがかなりいるらしい。
★久良木家(くらぎけ)
代々高い呪力を保有し、古代から禍津霊を含む妖魔と戦い続けてきた一族。出身は不明だが、かなり早くから朝廷に仕え、禍津霊の排除に全力を尽くしてきた。「神代からの禍津霊」すら斬ることのできる聖剣『禍津霊斬り』の製作にも深く関わった。徳川家康に従って江戸の八王子に移住し、現在まで久良木神社の宮司家として存続している。明治維新までは江戸幕府の保護を受けていたが、明治維新以後は民間にあって禍津霊対策局にアドバイスを与える立場にある。
★『無明』(むみょう)
『禍津霊斬り』の一つでその威力において「三聖剣の一つ」と謳われた。人の戦闘意志を吸収して強大な力を発揮するが、逆に持つ者の精神を不安定にしてしまうところもあり、扱いが難しい。江戸時代は水戸藩が抱えていた「妙喜無動流」という剣術の流派に伝えられてきたが、幕末の水戸藩の内紛で当主が亡くなってしまい、使い手が絶えてしまった。それ以来、水戸の山奥の神社に封じられてきたが、禍津霊対策局が探し出し、島風渡のために封印を解いた。
★『神呂美の比礼』(かむろみのひれ)
久良木家に古くから伝えられてきた神器。持ち主次第では強力な力を発揮するが、久良木の血を引く女性にしか使えない。(従って久良木登美子は使うことができない。) 『比礼』という名前から元は広い布状のものであった可能性もあるが、今はリボンとして咲耶が愛用している。