奇人?変人?とにかく変な奴。その名は

 

 生まれつきの才能と財力で我が道を行く類い希なる個性を持つ科学者。

 その名は…。おっと、もう時間のようですね。それではとある冒険者のお話をしましょう。

 その日もいつもと何ら変わりなかった。

 あるものは宿屋で薪割りのバイト、あるものは神殿へと。

 そんななかで事件は起きた。場所は街の中心にある広場。

 そこを偶然通りかかったのが、1人のグラスランナー。

 彼?いや彼女かもしれない。とにかくそのグラスランナーの名はフォシィという。

 フォシィは広場で数人の男にからまれている1人の男を見る。

 その男は周りに向かって助けを求めていた。

 しかし別に知り合いでもない男を助けに入る気はフォシィには無かった。

 何せ自分は非力なグラスランナー、それに対し相手は男が数人、勝てるわけがない。

 そう判断したからだ。しかしフォシィが助けに入らなかった理由は他にもある。

 その理由とは、フォシィは厄介事になると判断したからだ。

 今、ちらっと「それって単なるめんどくさがりじゃない。」と言う声が聞こえたが、

 世の中にある「ふっ、そうとも言う。」という素晴らしい言葉で返答しよう。

 何はともあれ、フォシィに助けてもらえなかった男はあえない最後を…。

 というわけではないが、数人の男たちにボコボコにされたのは事実だ。

 その後、彼はスターマの宿屋に来る。体中にアザをつくって。

 そしてみんなに依頼を頼む。一応言っておくが、その時フォシィの顔を見て、

 あなたがさっき助けてくれたらこんな痛い思いしなくて済んだのに、済んだのに、

 何て事は決して思わなかったと思う。たぶん。

 気が付けば彼が依頼内容を話していた。ちなみに彼の名前はフェルトというらしい。

 「古本屋で買った本を奪われたんですが、あれは僕らにとっても必要なんです。」

 みんなが本の内容を聞くと、フェルトは快く説明してくれた。

 フェルトの説明によると本の内容は野菜の種の品種改良法とキメラの作り方らしい。

 みんなが「キメラの作り方?」と聞くとフェルトは真面目な顔で、

 「私たちの村の近くでワーウルフが出没するんですよ。だから村の防衛のためにも

 キメラの造り方が書いてあるあの本が必要なんです。野菜の改良法も必要ですけどね。」

 みんなに本のことを頼むとフェルトは村に帰って行った。本を買った場所も告げずに。

 事件の詳しい事を何も言わずに去ったフェルトを追ってみんなはグリューン村に。

 グリューン村に着いてフェルトに質問していると日が暮れてしまったので、

 フェルトの家に泊めてもらうことになったのだが、家が狭く半分は野宿となる。

 夜も更けて来た頃、歓迎されない客が来る気配を感じる。

 その客とは、ワーウルフとウルフだった。激戦の末、みんなは退治する事に成功する。

 その後は何事もなく朝を迎える。そしてみんなはオランに戻っていった。

 そしてその日中オランで情報を集めたが、何も分からなかった。

 次の日の朝、ラスタヌーラがいない事に気が付く。

 まぁ、所詮あいつがいなくても何も困らない、いやそれどころかいない方が助かる。

 などと思っていても口には出さず、社交辞令として心配だけしてみる。

 しかし残念な事じゃなかった、嬉しい事に何処にいるか分かったのだ。

 何故分かったかというと、ラスタヌーラの部屋の机の上に手紙があったからだ。

 内容は、街外れにある怪しい屋敷に来い、というものだった。

 誰がこの文面を見て行くにだろう?と思いたくなるような文面だ。

 しかしお人好しなみんな(偶然とはいえそうゆう人しかいなかったとはいえ。)

 は進展のないこの状況を打破する意味あり、怪しい屋敷へと向かった。

 怪しい屋敷という抽象的な表現ではあったが、指定された場所に行ってみて

 その理由が分かった。庭には動く植物たちが、屋敷の壁にはヒエミー秘密研究所

 というネオンが、屋上には滑り台が、そして何と言ってもドアがイミテーター。

 確かにこれは怪しい以外の何物でもない。

 おそるおそる屋敷に入るとピンクの服に白いフリル付きのエプロンを着けた

 髪の毛が銀色でロング、瞳の色はパープル、見た感じ普通のメイドさんが現れた。

 彼女はみんなを応接室に案内した。この時、みんなは気が付かなかった。

 彼女が人間でないことに。

 応接室にはラスタヌーラと見たことがないおじいさんがいた。

 ラスタヌーラからおじいさんの紹介をしてもらう。

 彼の名前はヒエミー・ツァウバーというらしい。

 それからすぐにジェニーが入ってきた。ジェニーはヒエミーの孫らしい。

 それから今回の依頼について何か知っているか?質問した。

 そうするとヒエミーがその本の作者は自分だと教えてくれた。

 そしてその本を譲ってもらうために訪ねてきた人がいたことも。

 その人の名前はシュテーレンさんという人だった。

 オランから1週間程かかるナーデルという村に住んでいるらしい。

 そこでちょうど、なんちゃってエルフのアルベルトがいいことに気が付いた。

 「あの〜ヒエミーさん、その本まだ持っていませんか?」と聞いたのだ。

 そうするとヒエミーは「うむ、あるかもしれないな。ではうちの図書室に行って

 探して来るといい。本の量の関係から空間を歪ませているから迷子にならんようにな。

 後、本はむやみに開けんほうがいいぞ、何が飛び出てくるかわからないからな。」

 それを聞いたアルベルトは「やっぱりいいです。」と言って出発しようとした。

 そうするとヒエミーは少しつまらなそうな顔をしてから、

 「では隣の部屋から1人一つずつアイテムをもっていっていいぞ。」と言ってくれた。

 「但し、他の部屋にはいかんほうがいいぞ。危険じゃからな。」とも言った。

 みんなはアイテムをもらうとヒエミーの屋敷を滑り台に乗って後にした。

 恐怖が背中で後押ししながら。

 その足でみんなはナーデル村に向かった。そしてい1週間かけて村に着く。

 そしてシュテーレンについての聞き込みをした。その結果、次の事が分かった。

  彼の家はここから半日のところにある。

  彼は魔法使いだという。

  彼はシーフだという。

  彼の家にドワーフが出入りしてらしい。

  彼は変なものをたくさん買い込んでいるらしい。

  彼は変なものを造っているらしい。

 これらの事をふまえたうえでみんなはシュテーレンの家に向かった。

 シュテーレンの家は古い塔だった。みんなは塔の中へ入っていった。

 このパーティーで唯一まともなレザスが鍵穴を調べて目の周りを黒くしたり、

 フォシィが宝箱を開けようとして小麦粉で顔中真っ白にしたり、

 いろいろあったが、何とか最上階についた。

 しかし、疲労がみんなの思考回路をむしばんでいた。

 思考が短絡的になっていたみんなはレザスの言ったこの言葉に疑問を持たなかった。

 「このヒエミーさんにもらった炸裂弾で相手を吹っ飛ばしちゃおうか?」

 さてこれを読んでいるみなさんは気づいたかな?

 このセリフがどれだけ大変なものだか。

 ちなみに本編で最初にこの事に気が付いたのはジェニーだった。

 まぁ、マスターが最初に気づく時点でかなりやばい気はしたが、

 そんなマスターの気持ちはおいといてジェニーはぼそっと言った。

 「確かここに来た目的って本を取り返す事じゃなかったっけ?」

 この一言でキャラには乾いた笑いが、プレイヤーには凄まじい笑いがこだました。

 その後、気を取り直してみんなは部屋の中へ入っていった。

 激戦の末、後はシュテーレンだけという時、シュテーレンは最後の攻撃にでた。

 それはライトニングを一度に三人に放ってくる事だった。

 これに当たると致命傷になるのでみんなはあせった。

 シュテーレンは呪文を唱え終えみんなにめがけてライトニングを放った。

 その言葉に応じてシュテーレンの前に………出なかった。

 そう、彼は1ゾロを出して呪文の詠唱に失敗したのだ。

 その後の彼はみんなに降伏を申し入れた。二度と悪い事はしない約束で。

 そして彼から本を受け取ったみんなはフェルトさんの待つグリューン村に向かった。

 決して、いや断じて全て上手くいったとは言い難いものではあったが、

 かくしてみんなの今回の冒険は終了した。めでたし、めでたし。

 

スタッフロール

ーキャストー

アルベルト

ジェニー

フォシィ

レザス

 

ヒエミー

 

スターマ

(友情出演)

ラスタヌーラ

(友情出演)

 

スケルトン  ゾンビ

ガーゴイル  グール

コカトリス  パイソン

ファルシュ  ラーゼン

ゴロツキ   ヤクザ

ワーウルフ  ウルフ

 

シュテーレン

フェルト

 

ー協力ー

グリューン村のみなさん

ナーデル村のみなさん

 

ー監督ー

ジャン・ピエール

 

 このどうしようもないスタッフロールを最後まで見るとは、お主なかなかの暇人。

 何、隠す必要はない。所詮血塗られた道ってワシは何を言っているのだろう?

 まぁ、とにかくここまで来たからにはワシの愚痴に付き合ってもらうぞ。

おまけ

 読むほうが飽きないように、一度書いて見たかった、理由はいろいろあったけれど、

 書いてみて思った事、素晴らしい記憶力。我ながら驚いてしまった。

 読んでいて思ったかもしれないが結構細かいところも覚えていたりする。

 っと、前置きはこのくらいにしてこのシナリオについて話そう。

 このシナリオはヒエミーを出すために創られたものであとはおまけだ。

 だからシナリオの難易度もかなり低めだったと思う。

 しかしこのシナリオをやった人たちは横道にそれない人たちばかりだったので、

 マスターとしては大助かりだった。何せTRPGをやって頭が痛くなったり、

 胃がきりきり痛まなかったのは初めてだったぐらいだ。

 はっきり言ってあの顔ぶれならフォシィさんがやっても成功したと思う。

 なにせ、アクシデントと言えば炸裂弾で本が燃えそうになった事以外ないぐらいだ。

 おっと、もう一つあった。シナリオ終了後のトークだ。あれも予定外だった。

 内容があるのかないのか分からない話を何時終わると無く話す。

 ある意味これはとてつもなく贅沢な時間な気がする。

 なにせ何の意味も無くしゃべっているだけ、人によっては時間の無駄だと言うだろう。

 しかしそれは人によって考え方が違うので一慨には言えないだろう。

 要するこの世界に本当に無駄な時間など無いのかもしれない。

 おまけのくせにこんなに書いてしまった。これもひとえにみなさんおかげ、

 などとついつい意味の分からない事ばかり書いてしまう。

 早く終わらせなきゃいけないのに。

 しかし最後に一言だけ、あの夜、トークが長引いた理由だけは言っておきたい。

 それは僕があの場にいたからだと思う。

 その理由をアルベルトさんやレザスさんは身をもって体験しているし、

 話し始めるとまた収拾がつかなくなりそうなのでここで話すのは控えます。

 理由を聞きたい人は僕に直接聞いて下さい。但し長話になります。無意味に。

 それではみなさん最後まで付き合ってくれてありがとう。

ちょっと思ったんだが…。

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