ひとやすみ♪








「よーし、休憩!」





師範のその一声で、二人一組で剣戟の稽古をしていた少年兵達の動きが一斉に止まる。
「ふーーーっ、つ・・・疲れた〜〜!」
「はう〜、万歳!やっと、休憩だーーー!」
叫びとも悲鳴とも取れかねない声をあげながら、彼らは思い思いに散らばり始めた。もちろん、休憩を取るためだ。


「小龍(シャオロン)、あっちの木陰で休もうか」

「うん!」

その少年兵達の中でも、ひときわ剣技に異彩を放っていた二人組の少年が、楽しそうに言葉を交わす。
そうして、二人はさして疲れた様子もなく、木陰になっている兵舎の煉瓦壁に腰を下ろした。

厳しかった冬の日差しも、ようやく春めいてきたキャロ。
そんな気候に、二人は思いっきり深く息を吸い込んだ。


「いい天気だね」
「うん。それに、今日はあったかいしね」

そのまま、たわいもない会話を続けていた二人だったが、そのうちに、どちらからともなく無言で空をながめ始める。
こうして、お互い言葉を交わさなくても、ゆっくりと穏やかに安心できる関係。
そんな関係がジョウイはとても好きだった。

こんな関係を崩したくないのにな・・・。

ここの兵舎に入ってから、まるで堰を切ったようにあふれ出る幼なじみへの想い。
それも、ヘタに同室になってしまったため、文字どうり、朝から晩まで、悩まされ続けている。
彼と一日中いられる嬉しさに喜んでいたのは最初の頃だけだ。
今では、一時も気の休まる事はない。
日がたつほどに膨らみつづける彼への想いを、ずっと自分でも持てあましていた。


うしたらいいんだろう・・・。


そんな考えに気を取られていたジョウイは、ふと、自分の足に温かい重みを感じて、空に向けていた視線を下におろした。



「――――――――――――!!!!!」
(やっぱり・・・涙)

やはりというか、予想どうりというか、そこ、つまり、自分の足の間には、気持ちよさそうに爆睡している幼なじみの身体が、まるで、猫のようにすっぽりとハマっていた。



ぽかぽかと温かい日差しに包まれて寝ている、柔らかそうな幼なじみのその顔は、凶暴なまでにかわいらしい。



ああああああ!もう!

自分は天にその理性を試されているのだろうか・・・・。
最近、とみにガマン強くなったと自負しているジョウイは、そんなことすら思いつくようになってしまった。


試されてる・・・・これは絶対、断固として、試されている!!!・・・・・・(泣)。

天に向かってほえたい気分だったが、そんなことをしたら、愛しい幼なじみを起こしてしまいかねないので、ジョウイは、ひとつ大きなため息を吐くと、自衛策のために持ってきていた本をゆっくりとひもといた。


こうしていれば、短い休憩の時間など、すぐに終わるだろう。運が良ければ、誰かからの差し入れなどがあるかも知れない。


そうしたら、それを口実に小龍(シャオロン)を起こせばいいや。

なんたって、こんなに良い陽気なのだ・・・・。自分の気持ちはともかく、彼を少しでも寝かせてやりたい。

決して表に見せないけれど、まだまだ少年体型といっても良い最年少の彼が、軍隊の中で体力的にかなりの無理をしているのをジョウイは知っていた。


そう思って、棍を抱えなおし、なるべく寝やすいような体形をとってやる。





でもさ・・・・





なかなか本の内容に集中できないジョウイは再び心の中でつぶやいた。





ぼくにだって、ひと休みぐらい欲しいよね・・・・・。





自分の鼻腔をくすぐり、それ以上に自分の中の何かをくすぐってしまう幼なじみのシャンプーの香りに、ひっそりとした、でも、深い深いため息をつくジョウイだった。




ユニコーン時代の二人。訓練の合間の休憩中(笑)。
この後、同じ訓練兵の友人が差し入れのアイスかなにかを持ってきてくれたりして(笑)。
んで、ジョウイは熟睡しちゃっている主君をやっぱり起こすに起こせず、困り果ててたり・・・(笑)。
なーんてドリーム爆裂のまま(オイ)、アホな分とへたれな絵をアップしてしまいました(^_^;)。
ではでは。

モドル