〜危機〜
12月2番目の日
これは今、路地の裏で書いている。
追っ手に追われている。小妖精の力を借りて逃げたがいつまで持つか分からない。
私を追っているのが金貸しの部下だという事を風の精霊の力を借りて、町の衛視に伝
えた。しかしその衛視も買収されていたのだ。買収されていたとしても真実を伝えれば
どうにかなると思っていたが、そううまくは行かなかった。
しかし、証言は取った。私は忘れない。北通りの詰め所の衛視ふたり。彼らは知らな
い。私が頼んでこの街に来ていた冒険者に遠くから話を聞いていてもらっていたことを。
冒険者には密かに状況を伝えて出来る限りたくさんの人にこのことが伝わるようにし
た。
12月3番目の日
ついに追いつめられた。
今私は町はずれにある廃屋に身を潜めている。
十人以上の追っ手がそばまで来ていることが感じられる。
もう気力も尽き果てている。
もっと慎重な行動をしておけば良かったと後悔している。
しかし、戦いに備えて弓と矢の手入れもした。
そのあとは、私の伝えた情報で仲間が自由になれることを祈るのみだ。