〜徒労〜
7の月21番目の日
ようやく、街に戻ってきた。早速魔術師ギルドに行き導師に面会を求めた。
例のごとく、長い時間を待たされたあげく、導師はやっと出てきた。
洞穴に扉が見つからなかったことを告げると、ならば残りの報酬は無しだ、と導師は
表情を変えるでもなく冷たく言い放った。こっちは帰り道に怪我をしているんだ、とい
うことを訴えると、案外素直にその治療費は出してもらうことが出来た。
導師からは、また、仕事があったら、使いを出す、ということを言われた。
反発する仲間もいたが、導師はひょうひょうとした顔で席を立ち、戻っていった。
私は導師が今回の遺跡の話が嘘であるかも知れないと薄々気づいていて、嘘であるこ
とを確かめるために依頼を出したのではないかというような気が、なんとなくした。