〜施療院〜
7の月11番目の日
私は、今、施療院にいる。どうやら、崖から落ちて、怪我をしたようだ。そのときの
記憶はない。頭を打って意識を無くしていたためだと思われる。癒しをかけても効果が
なかったそうだ。それで、途中の村にあった施療院に預けられたという。半日ほど気絶
していたようだ。起きたら寝台の上にいたのでびっくりした。
腕と足1本ずつ折れているようだ。腫れてきているが水と薬草で冷やしている。添え
木の処置も完璧である。薬草のおかげか、痛みもあまり感じない。帰る途中の村にこう
いう施療院があって本当に良かった。
骨折は仲間の神官の癒しでは治らないが、腫れは治るので添え木さえちゃんとしてい
れば歩けるようになる。
皆に迷惑をかけたが、明日からまた帰途に付こう。
7の月12番目の日
仲間の薦めでもう1日、施療院で休むことにした。仲間たちは、この費用も導師に請
求してやれ、という話もしていた。あの導師が素直に払うとは思えないが。それに、そ
んなに費用がかかるわけではないようだ。寺院で奇跡を願うよりも時間はかかるが、か
なり安い。症状に応じた適切な処置が望めるし、何より説教を聞かずに済む。
こういう施療院がもっと増えればよい、と思う。