〜売却〜
6の月9番目の日
冒険者仲間のつてで魔術師ギルドに行った。不振に終わった遺跡探索の唯一の収穫、
遺跡の地図の価値を判断してもらうためだ。
魔術師ギルドの待合室には数人ほどの人しかいなかったが、用件を伝えてから受付の
人が出てくるまで、たっぷり四半日は待たされた。
しかし、鑑定は案外素早く終わり、思ったより高い値段で引き取ってもらえることに
なった。詳しく丁寧に書いておいたのが功を奏したようだ。冒険者の持ってくる地図で、
そのまま使えそうな、良い地図はなかなかないとのことである。どこかしら破れていた
り、汚れていたり、字が汚くて読めなかったり、ひどい物になると、致命的な罠が抜け
ていたりする物があるという。故意に違うように書いて、死体漁りを狙う者までいるの
で、虚言感知は必ず必要なのだ、との話だった。そういえば、会った最初にこの導師は、
虚言感知がどうたらこうたら、と言っていた。
そして、この導師からは、新しい遺跡の探索の依頼を受けられることになった。数日
中に呼ぶので待っていて欲しいとのことだった。
地図についての報酬も出るが、その遺跡で見つけた品物については全て市価の半額で
引き取るとの話だ。仲間はもっと高く売りたいと疑問視していたが、私は良い話だと思
った。品物を売るには、まず買い手を捜すのが大変なのだ。ということを身に染みて知
っているから。