戦わなかった神さまたちの話
アレクラスト大陸のある坑道にて。
「、、、うう。」
「おい、大丈夫か。しっかりしろ。止血は一応したで、もう行けるら」
「お、おまえか。落盤があって巻き込まれちまった。」
「知ってるじ。大変だったな。歩けるなら早く穴から出れ。」
「足が岩に挟まって動けん。置いていってくれ」
「そんなことあらすか。早くしないとほんとに置いてくじ。」
「最後に言いたいことがあるんじゃ。」
「ほんとに何言ってるだ。負ぶってやるから早く出るじ。
うんしょ。それじゃ行くじ。」
「かわいい息子をよろしく頼む。」
「俺に頼まれたって困るじ。自分でやり。」
「ブラキ神に誓って頼む。」
「俺が信じているのはマイリーせ。人生は戦いだで。
ブラキ神だっておまえが生きて戦うことを臨んでるがや。」
「ブラキ神が、、、」
「そうせ、だから早く行くんだ。」
「いや、ブラキ神はそんなこと言っておらん。人を巻き込む戦いなどまっぴらじゃ。
聞くところによれば、戦いに参加しなかった神たちだっておったというじゃないか。」
「良くそんな細かい昔話知ってるな。いいから気をしっかり持て。」
「戦いを望まぬ中立を守りし神々たちは南に、逃げた。獣の姿に身をやつし、隠れた。」
「何言ってるだ。話聞いてるのか。」
「理想の世界を作ろうとして結界を張った。ブラキ神から聞いた。後は何も分からない。」
「おい、言っていることが支離滅裂だで。しっかりしろや。」
「もういい、もう、眠らせてくれ。」
「寝ちゃったか。しょうがないなあ、ドワーフのくせしてこんなに気弱になるなんて。
元から、神様のことを知りたがったりする変なやつだったけど。
悪い空気が出ていたと言うからそのせいかも知れんて。
怪我は大したこと無さそうだったから明日にでも元気になるじ、、、」