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時間の話

岸壁の上の草原。強い風の中、一人寝ころぶ少年

「暗い海、向こうには何があるのだろう」


『ああ、あの時に戻りたいな。
時間は戻せないのかな
過去のことは知ってる。
忘れたくても覚えてる。
でも、そこには行けない』

『先の未来のことは分からない。
でも、いつの間にかたどり着いちゃうんだ。
何も分からないのに』

『でも、時間は超えることが出来るって
聞いたことがある。
未来が分かる人もいるって。』

『確か、偉い賢者先生が来たとき、
そんなことを言ってた。』

『集会場で村の大人がみんな聞いていた。
お父さんとお母さんも聞きに行っていた。
柱の影から僕は聞いていた。』

『お母さん、お父さん、会いたい。
でも、もう会えないことは分かってる。
村を守ったんだ。みんなは言ってくれる。
でも、とても、さびしいんだ』

『ここは変な村だ。みんな勉強好きだ。
魔法が使える大人もいるんだ。
お父さんもお母さんもそうだった』

『昔、偉い魔術師が来たとき村長が感激した。
それで、魔術を習うようにしたんだって。
子供のころから、偉い賢者先生がちょくちょく来ていた。
他の村は魔法を毛嫌いしてるところが多いのに。
でもその勉強のおかげで畑の収穫とかも多くなったみたい』

『畑の手伝い大変だったけど、今はみんながやってくれてる。
手伝おうとすると、止められる。
恩人の子にそんなことさせられないって
楽だけど。でも、やっぱり、昔の方がいい』

『僕も勉強すれば昔に戻れるかな。』

『勉強ってどうすれば出来るんだろ。
村を出て大きな街に出ればよいのかな
そういや、お父さんとお母さんも街で勉強したって言ってた』

『お金が要るって聞いたことがあるよ。
どれくらい要るんだろ』

『時間って、やっぱ神様が動かしているんだろうか?
違うかな。神様にも動かせないって聞いた気もする。
なんか、水が流れるから時間も流れるって言っていた。
海の端で水がどっかに落っこちていってるんだって。
落ちる速さが時間なんだって。』

『でも変だなぁ。
水が落ちるのも時間が
あるからじゃないのかな。』

『時間が逆さに流れるときもあるのかも知れないな。
だって、世界の裏側に立って見れば、
水は登ってくるものに見えるもん。』

『落ちることが逆さになると、
時間は巻き戻せるのかな。
昔に戻れるのかな。』


『でも、よく分からないや。
勉強すれば分かるようになるのかな。
やっぱり、お金貯めて、村を出て、勉強したいな』

『海を越えて、行くんだ。
大きな街にでなくちゃ。
でもそれにはお金を貯めなくっちゃ』


「暗い海、どうやって向こうに行こう」

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