「付き合ってください!!」×8
「・・・・・ごめんなさい。」×8
場所は違えど時刻は同じ。
新学年になった例の8人の、3日目の放課後の一コマである・・・・・。
ちなみに今日1日に、校内で30人(6×5)、校外で12人(7+5)の男共が、恋の花を散らせていった・・・・。
まるちぶーと!!
第4話「錯綜する陰謀・・・・・・」(1/2編)
「「「「「「はあ〜・・・・・。」」」」」」
6人の女子高生が、暖かい春の陽気とは裏腹に、思いため息を吐く。
ここは百花屋。時刻は17時を少し過ぎたところ。
「「「「「「はあ〜・・・・・。」」」」」」
団体客用の席に座っている、6人女子高生が本日何回目かのため息を吐く。
6人ともかなりの美少女達なのだが、この重苦しい雰囲気のため誰も近づこうとしない。
もうお分かりとは思うが、相沢祐一の(自称)彼女候補である6人(佐祐理さん、舞以外)である。
ちなみに、6人の前のテーブルの上には、それぞれ、手のつけられていない紅茶が2つ、
同じくイチゴサンデーが3つ、バニラアイスが1つ置いてある。
あゆ達はともかく、名雪や栞が商品に手をつけていないところを見ると、どれだけ精神的に疲れているか分かる。
「今日は何人だった?」
香里が疲れた口調でみんなに尋ねる。
「「「「「5人・・・・。」」」」」
見事に声が重なる。
「そう・・・・・大勢だったのね・・・・・。」
そう言うと、再び6人に沈黙が訪れる。
カランカランカラーン。
百花屋に入り口のドアが開き、2人の女性が入ってくる。
2人は6人の姿を見つけると、ウエイトレスの案内を丁寧に断り、みんなが座っている席に向かう。
「あははは・・・・。みなさん沈んでますね。」
「・・・・・・・・こんにちわ。」
2人の女性・・・・もとい佐祐理さんと舞は、6人に声をかける。
ちなみに、佐祐理さんの「あははは」にもいつもの調子がなく、舞もどことなく顔色が悪い。
「倉田先輩、川澄先輩、こんにちは。」
天野が礼儀正しくお辞儀をするが、こちらも元気がない。
なぜここに佐祐理さん達がやってきたかというと、この8人、祐一がいればお互いがライバルなのだが、
祐一と言う争う対象を除けば、とても仲がよいのである。天野に笑顔が戻ってきたことや、
真琴がうまく社会に適応しているのも、一重に祐一1人の力だけではないのである。
よって、ときどき祐一抜きで集まったりしているのである。
今日もそんな日だった。
「それにしても、お二人とも元気がないようですけど・・・・・どうしたんですか?」
名雪が、みんなの疑問を聞いてみる。
「あははは、何でもないですよ・・・・。みなさんこそ、どうなさったんですか?」
「・・・・・・・・・・・みんな沈んでる。」
「ちょっと・・・・・・・色々ありまして・・・・・。」
香里が元気なく答える。
「あの〜・・・・・・。」
「はい?」
佐祐里さんが声のする方向を向くと、ウエイトレスが立っていた。
どうやら、注文を取りに来たようである。
「ごっ、ご注文は・・・・・・・。」
「佐祐里は紅茶でお願いします。」
「・・・・・・・・・・・・・同じでいい。」
「かっ、かしこまりました。」
それだけ言うと、走るようにウエイトレスはその場を後にした。
この接客態度はかなり悪いのだが、8人にとってはどうでも良かった。
っというか、この空気が重く漂う中、普通でいられる方がどうかしている。
現に、この雰囲気に当てられた他の客は喋ろうとせず、店内は静まりかえっている。
しばらく沈黙が続いたが、ウエイトレスが商品を持ってきた時に、舞がポツリと言った。
「・・・・・・・・・・・告白?」
「えっ(うぐっ、あうっ、うにゅっ)!!」
舞と佐祐里さん以外の6人の声が重ねる。
ちなみに、商品を置いる途中だったウエイトレスは、驚き、涙目になりながら戻っていった。
それはそうと、どうやら図星らしかった。
「そう・・・・・・みんなも・・・・・・。」
「みんなも?」
栞が、舞の言葉の意味に気がついたようだ。
「もしかして、舞さん達もですか?」
そう言うと、佐祐里さんは「あははは・・・・。」と疲れ切ったように笑い、舞は黙って頷く。
しょして、沈黙・・・・・・・・・・・。
「はあ〜・・・・・・・。」
何回目かのため息は、8人分になっていた。
「・・・・・・とりあえず、状況を整理しましょう。」
天野がそう言ったのを皮切りに、8人による状況説明が始まった・・・・・・。
ちなみに、この説明は1時間に及んだ・・・・・。
8人の話と香里が北川から聞き出した(注・聞いたのではない。)情報、
および、佐祐里さんが大学の女友達経由で手に入れた情報を総合すると、以下のようになる。
もともと、名雪・香里・佐祐里さんの3名は祐一が転校してくる前から、人気があった。
幾度か告白もされたが全て断り、別名、鉄壁の美少女として一時騒がれた。
名雪は、7年前のことが枷となっていたため・・・・。
香里は、栞の事があったのと、名雪が心配だったため・・・・。
佐祐里さんは、自分には付き合う権利なんて無いと思っていたことと、舞のことあったため・・・・・。
三者三様、それぞれが悩んでいたのである。
そんなわけで、誰も告白しないようになったのだが、相沢祐一の転校によって事態は急変したのだ。
あの奇跡により、三人は本来の魅力が解放され、また鉄壁の仮面も割れたのだ。
よって、全校生徒の見る目も変わっていき、瞬く間に人気が最沸騰した。
舞については、「生徒会の崩壊」という全校生徒がが望んでいたことをやった為、
天野については、笑顔をを取り戻し、クラスに馴染んでいったことがきっかけとなった。
二人とも噂(一部事実)が勝手に飛び交っていた為、各クラスから浮いていたのだが、
この事態により、わずか一ヶ月で人気を上げていった。
栞は、病気だった頃の「1週間限りの登校」が、「病弱で儚げな少女」という印象を与え、
これが男共の「萌え」にクリーンヒットしたらしく、あの奇跡が起こり、再登校した頃には、
すでに人気があり、FCが出来あがっていた。
(進級については、政府から特例処置が取られたので、現在2年である。)
そして、あゆについてだが、2日前に新入生として入学したばかりなのだが、
中身と外見のギャップが男共のハートを掴んだらしく、わずか2日たらずで人気が出ているのである。
入学に関しては、栞同様に政府による特例処置で入学している。
なお、真琴は保育園で働いているのだが、祐一達を迎えに頻繁に学校に行っていたので、
学校の人間で知らない人はいない状態になっていた。
余談だが、この近辺に国立大学は一つしかないのだが、今年は倍率が50倍を突破した。
また、佐祐里さんと舞の場合、大学のみでなく在校生からも告白されているのである。
「でも、どうして祐一が転校したこと知ってたんだろう?」
名雪が疑問をポツリとこぼす。
「ああ、それなら北川君から聞いたわ。」
「なんて言ってたんですか?」
栞が身を乗り出して聞いてくる。
自分たちにさえ言わなかった事を、どうやって知ったのか気になったのである。
一方の香里は、何故か複雑な顔をしていた。
「自分で言うのも何だけど・・・・・どうやら、FCが動いてたらしいわ。」
「「「「「「FC?」」」」」」
つまりこういう事である・・・・・・・・。
名雪達の人気により、学校にはいくつかのFCが設立していた。
FC・・・・・・・要はファンクラブである。
その中でも、「さゆりんFC」の情報収集能力は、国家レベルに匹敵していた。
まあ、久瀬がTOPにいたからなのだが・・・・・。
そして、さゆりんFCが相沢祐一について調査していた時に、今回のことが転がり込んできたのである。
(調査というのは、「倉田佐祐理に好かれる男になるには!!」、という調査である。)
これにより、「さゆりんFC・なゆちゃんFC・かおりんFC・しおりんFC」による「SNKS(サンクス)一時協戦」が結ばれ、
全校生徒へ早馬がだされたのである。(なお、FCは非公式(本人無許可)である。)
「へ〜、そんなのがあったんだね〜。」
名雪は感心していた。
「私は知ってたけどね。まあ、鬱陶しいから無視してたけど・・・・。」
香里は髪をかき上げると、ため息をつく。
「でも、転校ってだけで、どうしてこうなるの?」
真琴が隣に座っている、天野に問いかける。
「それはですね、相沢さんがいない今なら振り向いてもらえるかもしれない、と思っているからですよ。」
そう言って、真琴の頭を撫でる。
「うぐぅ。複雑なんだね・・・・。」
「そうだね・・・・・・。」
あゆと名雪が、複雑な顔をしながら俯く。
「そんなに考え込むこともないと思うけど?」
二人の姿に呆れながら、香里は目の前の冷めた紅茶に口を付ける。
「まあ、それはいいとして・・・・・・」
何かを思いだしたのか、呆れた口調で香里が口を開く。
「名雪も、月宮さんも、もちろん栞もよ?・・・・・・三人とも、何も全員に返事返さなくてもいいのよ?」
「「「返事?」」」
三人が首を傾げる。
「ラブレターのことよ・・・・・。」
そう言うと、三人ともポンッと手を叩く。
「はあ・・・・・・断りの手紙書くのいいけど、丁寧に返すと相手悪いわよ。」
「どうしてなんですか、お姉ちゃん。」
「どうしてなの、香里。」
「うぐぅ、香里さん、どうして?」
三人が、同時に反論する。
この三人、貰ったラブレター全てに、バカ丁寧な返事を書いていたのである。
「あのね・・・・相手が期待しちゃうでしょ?まだ自分には希望があるって・・・・。」
とそう言うと、三人が俯く。
どうやら、反省しているようだ。
香里は「まあ、全部がそう言う人じゃ無いけどね。」と最後に付けだして、三人を慰めた。
ちょうど話しが途切れたこともあり、8人はしばしの談笑にふけった・・・・・・。
談笑も終わり、百花屋を出た頃には18時30分を過ぎていた。
まだ春先と言うこともあり、辺りは暗くなり始めていた。
8人は元通りというわけには行かないが、幾分か元気になっていた。
「でも、祐一さんもひどいです!私たちに黙っていくなんて・・・・・・・。」
栞が頬を膨らましながら言うと、香里がそれを宥(なだ)める。
「しょうがないわよ。私たちが知ったら、間違いなく引き止めちゃってたし・・・・。
それを知っていたから言わなかったことぐらい、栞も分るでしょ?」
「それはそうですけど・・・・・・。」
栞は不満顔のまま俯く。
「実際に、学校のこと考えずに追いかけようとしたじゃない?」
「えう〜・・・・・・。」
泣き顔になる栞。
実は、祐一が水瀬家から出ていった次の日に、名雪がみんなを集めて話したのだが、
みんな、祐一の予想通り行動しようとしたのだ。
真琴と栞は、追いかけるため駅に向かおうとして、天野と香里に捕まえられ、
佐祐里さんは、権力を使い転校を取り消そうとして、舞に止められ、
あゆは、ショックで倒れ名雪に介抱される等して、一時水瀬家はパニックになったのだ・・・・・。
つまり、全員納得してないのである。
心では分っているのだが、まあその辺は、恋する乙女心である。
心と体は一緒ではないのである。
「栞ちゃん、大丈夫だよ。祐一、ちゃんと戻ってくるって約束してくれたから。」
名雪は元気良く答える。
他のみんなも、名雪の言葉に頷く。
「あと2,3ヶ月もすれば、戻ってきますよ♪」
佐祐里さんも、いつもの笑顔で元気づける。
「・・・・・そうですよね。」
栞も落ち着いてきたのか、いつもの笑顔に戻っていく。
みんなの顔にも笑顔が戻る。
そんな時、百花屋を出たあたりから何かを考えていた舞が、ポツリと言った。
「祐一に・・・・・・・。」
「舞、どうしたの?」
佐祐里さんが心配して尋ねる。
「もし、祐一に・・・・・・。」
「祐一さんに?」
「もし祐一に、転校先で好きな人が出来たら・・・・・。」
ピシッ!!
全員の笑顔が凍り付き、刹那、6人が口々に否定の意を示す。
「ぐしゅ、ぐしゅ。」
自滅する舞。
「あははは。祐一さんに限ってそんなんことないですよ〜。」
目が笑ってない佐祐里さん。
「く〜・・・。」
現実逃避する名雪。
「あう〜・・・。」
混乱して、どう言えばいいのか分らない真琴。
「・・・・・・そんなこと言う人嫌いですぅ〜。」
「・・・・・・うぐぅ。」
自分の体型を見て、可能性を否定しきれないあゆと栞。
6人が様々な反応を示す中、香里と天野は黙っていた。
何か考えているようだ。
「「・・・・・・・・・・・・・・・。」」
「お姉ちゃん?美汐さん?」
一足早く復活した栞が、二人の様子に気づいて声をかける。
「・・・・・・・・・確かめましょう・・・。」
「えっ?」
「そうですね・・・・。それが一番効果的かと・・・・。」
「えっ?」
「時期は?」
「GW辺りがいいかと・・・・・。」
「えっ?えっ?」
「GW・・・・・・ふふふ・・・・楽しみね・・・・。」
「ええ・・・・本当に・・・・・。」
二人は、悪代官や越後屋も真っ青な笑みを浮かべる。
「えっ?えっ?えっ?」
そんな二人を見て、栞は一人、混乱していた・・・・・・。
〜〜〜〜〜あとがき〜〜〜〜〜
AP「お疲れさまです〜(^^)/。・・・・・・・・・・って、うおっ!!」(←??を回避)
ガスッ!!
舞「・・・・・・・・はずした・・・・。」
AP「いきなり斬りかかるな!!」
舞「約束破ったから・・・・・。」
AP「約束?」
舞「あの子が出てこない・・・・・・・・。」
AP「ああ!!なるほど・・・。」
舞「だから・・・・・・・・・・・斬る!!」(←上段からの大振り)
キィン!!
AP「だから、いきなり斬りかかるな!!」(←ティル〇ィングで受け止める)
舞「私は、嘘つきを狩るものだから・・・・・。」
AP「とっ、とにかく、ちょっと待て!!」
舞「・・・・・・・・・・・・・・。」(←APへ封〇剣究極二〇分断破)
バキバキッ!!
AP「うおっ!!・・・こら!!待てって言っただろうが!!」(←テト〇カーン)
キィン!!
舞「ちょっと待った・・・・・・・。」
AP「・・・・・・・・・・・ちなみに、どれだけだ?」
舞「・・・・・・・・5秒。」
AP「それは、早すぎるっちゅうねん!!」(←ハリセンでツッコミをいれる)
舞「痛い・・・・・・・AP、わがまま。」
AP「はあ・・・・・もういいい・・・・。」
???「それで、私は次回ですか?」
AP「ああ、次回は桜達方だからな・・・・・・・って、いつの間に!!」
???「先刻から居ましたけど・・・・(汗)。」
AP「そうだったか?・・・・まあいいや。それより悪かったな、今回出せずに・・・。」
???「しょうがないですよ。それに、一応4話中には出れそうですから♪♪」
AP「そうだな・・・・。まあ、次回期待してくれ。」
???「はい♪♪やっと、祐一さんとお兄さまに会えるんですから、期待してますね♪♪」
AP「おう!!任せておけ!!それじゃあ、読んでくれたみなさん。次回会いましょう♪♪」
???「それではみなさん、失礼します。」
舞「ぐしゅ、ぐしゅ。私のこと無視した・・・・・・斬る!!」(←構え直す)
AP「・・・・・・・(汗)。みなさん、では、また次回で!!」(←ダッシュ)
舞「逃がさない・・・・・・・・・・。」