そして僕は途方に暮れる
「・・いつもこうありたいものだ・・・・」
アーロンの一撃で、モンスターは一掃された。
「さすが、アーロン様ですね・・・。」
妖艶な魅力でルーが微笑む。
「ありがとうございます・・・アーロンさん」
あどけない笑顔で感謝の意を示すユウナ
「さっすがぁぁ、おっちゃん」
元気な笑みとアーロンの腕にまとわりつく行動で、アーロンを称えるリュック
三人三様の、女性に褒め称えられる伝説のガード
それが、ここでのアーロンだった。
スピラにとばされて、アーロンの凄さを知った。
だけど・・・本当は、一番に、アーロンに声かけたかったのは俺だったのに。
いつも・・守ってくれてありがとう・・・
そういいたかった・・・・。
今回だって・・・フイをつかれて、狙われた俺をアーロンは盾になって守ってくれた。
それだけじゃない・・・アーロンへの気持ち。
抑え様のない、このやりきれない想い・・・。
ザナルカンドでは、いつも、いつでも、俺だけのアーロンだったのに。
スピラでは、許されない、この想い。
アーロンが偉大なガードであるが所以の立場が、
俺を苛んでいるんだ・・・・。
「・・・愛してる・・・・愛してる・・・・」
そう、頭で唱えながら、いつもアーロンを見ている事。
誰にも、知られてはいけない事実。
それを露見しすぎてしまえば、アーロンが辛くなる
そして・・・俺は・・・途方にくれた
数十体のモンスターが、異界に送られた頃には、とっぷりと日も沈み、
疲れた体をひきづって休息をとるために、キャンプをはる。
今日の見張りには、ワッカとキマリがつく事になった。
テントの中に、アーロンと二人きり・・・。
「疲れただろ・・・早く、休め・・・。」
アーロンはやさしく、俺の髪を撫で微笑んだ。
抱きつきたい衝動に駆られ、それを抑え込むのに、必死になり
ぎこちなく頷いて、アーロンに背を向けて、毛布にもぐりこんだ。
このまま・・抱きしめてほしい・・・。
ザナルカンドでは、あんなに、俺を愛してくれたのに・・・
すべては、幻想で・・・・・本当はなかったのかもしれない。
そう考えると、涙が込み上げてきた。
自分の腕で、自分の体を強く抱きしめた。
それでも、アーロンの気配を背中に感じ、
せつなさがとまらなかった
暫くすると、アーロンの安らかな寝息が聞こえ、そっと体を起こして
アーロンに近づいて、顔をみつめた。
ふいに、アーロンの口から漏れた言葉は、俺の名前ではなかった。
「・・・・ブラスカ様・・・・・ジェクト・・・・」
俺の心の中の不安は、体中を苛み、嫉妬という醜い感情となって蝕んでゆく。
アーロンの唇にそっと口付けて、その場を離れた。
テントから、外に出るとキマリとワッカが俺に気がついた。
「・・・どうした・・・・」
ぶつきらぼうに、キマリが問いかけてくる。
「おぉぉぉ・・・寝とかないと、明日もやばいぜぇぇぇ。」
ワッカがちゃかす。
「・・・なんかさ・・・ちょっと・・・散歩してくるっス」
そういって、歩きだした。
早く、一人になりたかった・・・・。
「おいおい・・・・散歩もいいけどな・・・あんま遠くに行くなよ??
お前に何かあったらよぉ・・・アーロンさんも休めないし・・な?
ま・・・この辺は、モンスターもいないから・・いいけどな。」
大きく頷いて、ワッカとキマリに心配しない様に笑顔をみせて、歩みを進めた。
暫くして静かな湖畔に辿りつくと、声をあげて泣いた。
「・・・アーロン・・・・愛してる・・・・」
それは、決して届くことのない声だとわかっていても。
ザナルカンドでの日々が脳裏を走馬灯の様に駆け回る
アーロンに出会った日の事・・・
アーロンが好きだと気がついた日の事・・・
アーロンに告白した日の事・・・・・
アーロンのモノになった日の事・・・・
アーロン・・・・アーロン・・・・
俺の中はこんなにも、あんたで埋め尽くされてたんだ。
遠くでアーロンが、俺を探してる声がした・・・。
慌てて、湖畔に飛び込んだ。
湖の水は優しくて、まるでアーロンに抱かれている時の様に
俺を包みこんだ。
水面を伝ってアーロンの声が耳に響く・・・。
体の奥がカッと熱くなって、自分自身が高まるのを感じた。
「・・・ん・・・ふっ・・・・・」
アーロンがしてくれた様に、自分自身をゆっくりと手に包み込む
もう片方の手で胸の突起を、ゆっくりと揉み刺だく。
「んぁぁっ・・・・」
口を開くと一気に水が流れ込み、アーロンの舌の様に、絡みついてくる。
「・・・ティーダ・・・・ティー・・・・」
アーロンの囁きをききながら、自分自身に添えた手をゆっくりと上下に動かすと
ザワザワと体中に、たちあがる歓喜に俺は翻弄された・・・。
「・・・・んっ・・・んんん・・・・。」
胸を弄っていた手を後ろの秘部に押し当て、アーロンを真似て、指を入れる。
ゆっくりと円を描く様に奥へと忍ばせ、本数を増やし、押し広げると、湖畔の水が
意志を持っているかの様に、体内に侵入してきた。
「・・・・んあぁぁぁぁっっっっ・・・」
その圧迫感に、自然と自身を扱く手の速度があがり、秘部を突き上げる指に力がこもる。
「ティーダ・・・・・」
アーロンの声が近づいて、大きく聞こえはじめたとき、俺は激情に流されるまま
精を吐き出し四散した。
水面にゆっくりと浮上し、顔を出すと・・・
そこには心配そうにみつめるアーロンの姿があった。
「・・・どう・・・したんスか・・・・・」
呼吸を整えることすらできないまま・・・アーロンに問いかけた。
「・・・フッ・・・・無事なら、いい・・・・そろそろ、寝ろ・・・・」
そういうと、また、遠ざかっていく背中がみえた。
スピラでは、アーロンの中に『恋人としての』俺は必要ないのだと
その背中が物語っているかの様でせつなかった・・・。
『・・・愛してる・・・・アーロン・・・』
小声で呟き、濡れた体を抱きしめ、俺は・・・ずっと途方にくれていた。