◇◇◇  想いは切なくて… ◇◇◇

 

ドリーム小説わたしは、どんどんあなたを好きになっていく…
どんなに切なくても、どんなに苦しくても…
この想いは手放せない…
だってわたしは、あなたのことが好きだから…
…人を想う気持ちに限りってあるのかな…
 
*********
 
今、わたしの膝枕で眠っている葉月くん…じゃなくて珪くん。
公園に来るとほとんどこういったデートになる。
珪くんは『悪い…』っていうけど、わたしはこういうのも好き。
日頃、忙しい珪くんとこうしてゆっくりと時間を過ごせる…
なんか時間を贅沢に使ってる気分になるから。
もちろん二人で映画観たり、スポーツセンターに行ったり…っていうのも好きだけど。
結局、わたしは珪くんと二人なら何をしてても楽しい!
 
ホーント、気持ちよさそうに眠ってる。
起さないように、そっと珪くんの顔にかかる髪を指ではらい、その延長で髪を梳く。
こんな風に触れられるの好きって言ってた珪くん。
まるでネコみたい。
髪をいじりながら、じーっと珪くんの顔をみつめてしまう。
長い睫毛、すぅーと通った鼻筋、形のいい薄い唇…
今は閉じられていて見えないけれど、グリーンの瞳…
そして、わたしの名前を呼んでくれる熱い声…
わたし、こんなに素敵な人と…
鼓動が早くなる…
以前とは違うドキドキ…
 
………
 
………
 
珪くんに……抱かれるまでとは、全然違う気持ち…
胸が詰まって、泣きたくなる。
ちっとも悲しくないのに…涙が出そうになる…
わたし、本当に珪くんが好きなんだなって…強く思う。
…珪くんが好き…大好き…大好きなの…
その想いがどんどん溢れてきて胸が熱くなって…痛くって…
…切なくなって…
 
……泣きたくなるの…
「!」
髪を梳いていた指を引っ込めてしまった。
だって…揺れる、グリーンの瞳と目があったから。
珪くん大きな手が…
少し冷たい指先がわたしの頬に触れる…
心臓が、跳ねる…頬が熱をもつ…
「けっ、珪くん、どうしたの?」
「…、泣きそうな顔してる」
と言った瞬間に珪くんとわたしの体勢が逆転した。
珪くんの片手ははわたしの髪に手を差し入れ、もう片方は腰に。
わたしは、珪くんの腕の中にすっぽり、身動きもままならないくらいに…囚われてしまった。
「けっ、珪くん!」
目を合わせると珪くんは少し頭を下げて、わたしの額に軽く唇を落とす。
「そんな顔にさせたのは、俺?」
と少し不安そうな揺れる声で聞かれたわたしは、思わず視線を外してしまった。
…まったく違う、といえば嘘になるのかな?
だって、珪くんの事を想ってこうなるんだから…
でもそれは、わたしの独りよがりの感情だし…言えない…
「俺に、抱かれたこと…後悔してるのか?」
「違う、違う!それは全くない!」
「じゃあ、何?」
って言われても…困ったな…
何て答えようかと考えあぐねて視線を珪くんに戻す。
うっ、ずるいよ…その瞳…とても優しい瞳でわたしの返事を待ってるなんて。
珪くんって口数少ない分、瞳と表情で語るんだもん…絶対、ずるい…
でも…こんな顔を見せるのはわたしにだけだって…知ってるから…
だから………うぅ……
………負けました…言います、言わさせて頂きます。
もう!珪くんのこの顔には弱いんだよね、わたし…
「あのね、その……珪くんの事、想いすぎて……切なく、なった、の……」
一瞬、珪くんの瞳が見開き、そして一層優しく揺れる瞳と笑顔でわたしをみつめる。
また、わたしは胸がキュンとなる…
……惚れたもん負けですかね…悔しいけど。
…おまえ全然、わかってないな」
柔らかい感触がわたしの唇に触れた。
「ダメだよ!ここは公園……んっ……」
そのまま、わたしの唇を割って…舌が入ってくる。
珪くんの熱くて、甘い舌が、縮こまっていたわたしの舌に触れる。
そして…全てを絡め取るように、貪り始めた深い口づけ…
「…あ…ふっ……っん………」
空気を吸いたくて唇を放そうと身じろぎすると、珪くんはそれすら許してくれない。
逆にもっとわたしを引き寄せる…
角度を変え、お互いの蜜が混じり合う濃厚で溶けそうな口づけ…
ここは公園だとか人が見てるかもとか…そういったものが薄れていく…
代わりに甘い痺れがわたしを襲う…
 
*********
 
…やっと唇を解放してくれた…
わたしは珪くんからもらった熱を少し冷まそうと目を閉じたままで。
すると珪くんは少しかすれた声で、
の全てが俺を切なくするって知ってたか?」
瞼をゆっくりと開けて珪くんを見ると、熱を帯びた瞳でわたしをみつめてた…
わたし…この瞳の意味を知ってる……
女になったわたしだから…わかってしまう…
珪くんの唇がわたしの額や頬、耳や髪にそっと触れながら、言葉を紡いでく。
「家に帰ろう…
言葉の意味するところがわかる…
鈍いわたしでも、わかる…だけど…
「…ダメか?」
ダメとか…じゃなくて……まだ…慣れないから…
………痛いんだもん…
好きな人と…素肌で触れあうことがとっても気持ちがいいってことは…
この間、知った…
それと…珪くんが、あんなに情熱的な人だってことも…
激しかったけど、優しくしてくれた…と思う…
…でも……それでも…やっぱり…
…痛いんだもん…
「…この間は嬉しくて…今日は無茶はしないから…」
きっと、この時のわたしの顔は百面相していたんだと思う。
だって珪くんはクスクスと笑ってるから。
「おまえは顔に感情がでるから、わかりやすい」
単純だと言いたいわけ?くやしいなぁ…拗ねてやる。
拗ねることは珪くんの専売特許だけど、今は口をとんがらせわたしが拗ねてやる。
「…愛してる、。」
とびっきりの言葉と微笑みで珪くんはわたしを誘う…
「こうしているだけでもいいんだけど、もっと傍でおまえを感じたい」
珪くんの笑顔はわたしに何度目かの切なさをくれた…愛おしさも共に…
……悔しいけど、わたしの負け。
だから、少し驚かしてあげる。
わたしは返事の代わりに珪くんに軽いキスをした…
……恥ずかしいから滅多にしない、わたしからのキスを…
 
泣きたくなるよな、胸を詰まらせる想い…
…わたしが珪くんを好きでいる限り…なくならない…
…人を想う気持ちに限りはないのね…
 

 
  



あとがき
様、ココまで読んで下さってありがとうございます。
一応、初めてのHの後のデートという設定で書きました。
ちょっとだけハード?なシーンを入れてしまいました。(大丈夫かな?)
一度ものにした主人公に普通のキスだけで葉月くんは済まさないだろうと思ったもので。
もしよかったら、感想など聞かせて下さると嬉しいです。

               

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