流れ星 小説TOPに戻る

星が好きな僕は、毎日空を見上げてる。
いつも変わらぬ輝きを放ってる星が僕は好きなんだ。
ほら、あそこにあるのは白鳥座。
あ、あそこにあるのはてんびん座。
星のことならなんでも知ってるよ。
そして、今日も星空を見上げてる。
あ、流れ星だ。
星空を見ているとたまに降ってくる流れ星。
いつもどこかわからないところに落ちて行って消えちゃうんだ。
いつもどこに行ってしまうのかな。
そんなことより、願い事しなきゃ。
なんて、思ってたら消えちゃった。
僕って少しのんびりやさんかな。
そう思ってると次の流れ星。
よーし、次こそ。
って、あれ?
願い事をしようとしたときに驚いた。
だって流れ星が僕の家の近くに落ちてきたんだもの。
星の光で辺りは昼間のように明るくなった。
僕は、空を見上げてた2階の窓の場所から、急いで外に出た。
外に出た瞬間まぶしい光が僕の目をくらませた。
しかし、しばらくすると星の光はどんどん光が弱くなっていく。
すると星の”姿”が見えた。
それは、白い羽の生えた蒼く長い髪を持つ”こびと”だった。
明らかに人のサイズよりも小さい。僕の手のひらにでも乗りそうだ。
外見から判断すると、もしこびとにも性別があるのだとしたらこの子は、女の子だと思う。
目は開かれていない。
さらによく見てみると落ちた衝撃のせいなのか、けがをしているようだった。
「おーい。こびとさん?大丈夫?」
肩をやさしくゆすってみたけど反応はない。
だけど、胸がちゃんと上下しているからちゃんと息はしてるみたい。
気絶してるのかな?
とりあえず、僕の部屋まで運んであげよう。
結局この日は、この子を手当てをして、ベッドに寝かせて、僕はその横で寝た。
************
次の日。
目を覚ますと隣で寝ていたはずのこびとさんは、寝ていたはずのところにはいなかった。
あれ?どこに行っちゃったのかな?
しかし、ふと耳をすますと
「〜〜〜〜〜〜♪」
なにか歌声が外の方から聞こえてくる。

僕は、とりあえず家の外に出てみた。
すると、花壇の方にこびとさんはいた。
「〜〜〜〜〜〜♪」
歌は、どうやらこびとさんが歌っていたみたい。
こびとさんは、花壇のまわりにひいてあるレンガの上に座っていた。
その歌の歌詞はぜんぜん知らない言葉だが、僕がその歌声に心を奪われた。
そこはいつも見ているはずの庭とはぜんぜん違う世界に来てしまった気がした。
僕は、この世界にずっといたいと思ってしまった。
しかし、その時に強い風が吹いたその風で開けっ放しだった扉がしまった。
ギィィィィ、バタン
その音が、この世界を壊していまった。
歌っていたこびとさんは歌うのをやめ、こちらに振り返った。
こびとさんの長い蒼いがきれいになびく。
違う世界から戻ったばかりの僕は、顔をそむけることもできず、こびとさんのきれいな碧眼と目が合った。
しばらくそのまま時間が流れる。
時が止まったような気さえした。
しかし、ふいにこびとさんは僕の目から視線をはずし、
花壇の方を少し見たあと、その背中にある白い羽を使ってふわふわ浮き上がるとそのまま僕の方に飛んできた。
「あの・・・。あなたが傷の手当てをしてくれたの?」
「う、うん。そうだよ。まだ、傷は痛むかい?」
「あ、大丈夫・・・。でも・・・」
「うん?でも・・?」
「じ、実は・・・その・・・お腹がすいてしまったの・・・」
「あ、なるほど・・・。じゃあ、何か作ってあげようか?」
「えっと・・・。せっかくだけど、 私はその・・・。あの花壇にあるお花さんの蜜をもらってもいいかな・・・?」
「あ、それが君の食べ物なんだね。」
「うん。私は、歌うことでお花さんを元気にしてあげて、その代わりに蜜をもらって 食べるの。」
「うん。もちろんいいよ。」
「ありがとう・・・。」
「ところでさ。その歌って今日はもう歌わないの?」
「あ、さっきは途中で終わってしまったからまた途中から歌うけど・・・」
「実は、すっごくあの歌よかったんだよね。もう一度最初から聴かせてくれない?」
「え、よかったなんて・・・。私そんなにうまくないよ?」
「いいから、お願い。だめかな?」
「わかったわ。わたしの歌でいいのなら・・・」
そう言うとこびとは、花壇のところまでいき、歌いはじめた。
「〜〜〜〜〜〜♪」
そして、僕はまた、その歌の魅力に引き込まれた。
また、不思議なことにその歌に反応するように花のまわりが光で包まれる。
そして、最近元気のなかった花たちが、元気いっぱいの花を咲かせて見せた。
そんな光景もまた、その世界にさらなる魅力を生み出していた。
しばらくそんな時間がすぎて歌が終わった。
パチパチパチ
僕は、思いっきり拍手を送った。
「・・・・・」
こびとは少し驚いてこっちを一度見たが、すぐに目をそむける。
そして、そのまま
「あ、あの食事・・・。」
「あ、そうだね。じゃあ、食事にしようか?僕も一緒にいいかい?」
「・・・・いいけど、早くね。私本当にお腹がすいてるの・・・」
「あ、わかったよ!すぐ作ってくるから!!」
そして、しばらくして、僕は簡単なサンドイッチ。こびとさんはお花さんの蜜という、 不思議な食事をした。
蜜を吸うときには、専用のストローを使うと言ってこびとさんがまるで魔法のようにどこからともなくストローを出した。
そして、それを使って蜜を吸っていく。
僕は、サンドイッチを食べながらそれを見ていた。
その吸っている姿がどこかかわいくて、心があたたかい気持ちになった。
こびとさんは、しばらく食事に夢中で気づかなかったみたいだが、途中で僕が見ていることに気づいた。
そして、顔を少し赤くして、
「・・・・。もしかしてずっと見てたの?」
「え?いや、まぁね。だって君おいしそうに蜜を吸ってるんだもの。だめだった?」
「・・・・。別にそんなことない・・・。なんだか嫌な気がしなかったし。」
「ハハハ、それならいいじゃない。」
「そうだけど・・・。なんだか照れる・・・。」
そんな微笑ましいやりとりをしながら朝食は終わった。
つづく
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