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<9章>
「さて、お食事タイムだね。魂吸引!!」 そう言って雀は、大きく口を開け、息を思いっきり吸う。 ゴォォォォォォ。 先程の攻撃によって、やられた猫たちの魂が、雀の口に向かってどんどん吸い寄せられていく。 誰の目から見てもわかるように、雀は魂を摂取していた。 その異様な光景に、優兎たちはただ見ることしかできなかった。 「あ、あれが本当に雀なんですか?」 優兎は、何かにすがるような感じで月村に聞いた。 「そうです。あれがやつに魂を支配された雀くんです。」 「そうですか・・・。あいつは確かにめちゃくちゃな性格はしてるけど、根はすっごくいいやつなんですよ!!」 ドンッ!! 優兎は、力任せに近くにあったコンクリートを殴りつけた。 「優兎くん・・・。」 鈴は心配そうに優兎に声をかけた。 「本当は、あんなことを平気でするようなやつじゃないんです!きっと・・・、きっとあいつの本当の魂は苦しんでるんです・・・!」 「ええ、そうですね。あれは本来の雀くんの姿ではない。きっと、本当の雀くんは、支配しようとしているやつと心の中で戦っているでしょう。」 「俺は、あいつと戦うしかないんですか?」 怒りからだろうか、悔しさからだろうか、優兎は唇をかみしめ、体を震わせていた。 「・・・・・・・。」 しばらく考え込む月村。 「マ、マスター。何とかならないんですか?雀ちゃんを助けてあげられないんですか?」 「・・・・・方法がないわけではないんですが。」 「ほ、本当ですか!?月村さん!?」「ほ、本当!?マスター!?」 ほぼ、同時に同じ反応をする二人。 「ええ、ですがこの方法は雀くんの魂のみを救う方法です。」 「魂のみ?」 「ええ、肉体の方はすでにやつのものになってしまっています。なので、こちらは完全に破壊するしかありません。」 「か、完全に破壊・・・・。」 「しかし、魂だけは先程も言ったように共存しています。これを救済してやります。」 「つ、つまり、雀は幽霊として生き残るということですか?」 「まあ、簡単に言えばそうですね。幽霊というか、霊体になった状態が生きていると定義すればですが。」 「・・・・・。それしか方法はないんですか?」 「・・・・今のところこれしかありません。」 ・・・・・・。 しばしの沈黙。 悩む優兎。心配そうにみつめる鈴。 難しい顔をする月村。 「お兄ちゃん!!助けて!!」 沈黙をやぶるかのように、上空から声が聞こえた。 ---------雀!? 「苦しいよ!!暗いよ!!怖いよ!!うわぁぁぁ!!」 「誰が出てきていいって言ったの?ひっこんでて!!今は私が青空雀なんだから。アハハハ。」 そう言ったかと思うと、青空雀は、また魂を吸い始めた。 「す、雀!!」 ・・・・・・。 「ちきしょう!!やってやります!!雀を助けます!!手伝ってくれるよね?鈴?」 「うん。もちろんだよ!!優兎くん!!雀ちゃんとはお友達になりたいし。」 優兎は、妹を守ることを決めたのである。 |