Card Wirth外伝シナリオ
妖精の歌声
| 第1話:森の妖精 |
| 「ねえねえ、おばあちゃん!妖精さんはどうなったの?」 亜麻色の髪・そして同じような大きな目をした少女が、心配そうに眺めていました。 「妖精さんはね、歌えなくなってしまったんだよ」 「じゃあ、歌えるようになるにはどうすればいいの?」 「う〜ん、わからないねぇ」 少女は、おばあさんの膝の上からおりると、本棚にむかいました。 「何するんだい?」 少女は、振り向き笑顔でこう答えました。 「妖精さんについて調べるの!あと分からないことは、妖精さんにきくのが一番でしょ?」 少女の名は、ティア。この物語の主人公です。 第一夜「森の妖精」 ここは妖精の森・・・木が生い茂り、さわやかな風と共に動物達の声が 聞こえてきます。森の香りと、太陽のにおいがするこの森が、ティアは大好きでした。 森の中は、いつも鳥が歌い、動物がそれぞれの暮らしを楽しんでいました。 おだやかな森の中は、楽園のように暖かな空気に包まれていました。 しかし・・・ある日を境に変化が現れ始めました。 少しずつ・・・少しずつ森が静まりだしたのです。 まるで何かに怯えるように、少しずつ森の中が暗闇に覆われ始めました。 もっとも早くその変化に気づいたのは、子供達でした。 大人は、子供達の言っていることには、耳を貸しません。 ほんのほんのわずかずつの変化でした。蚊にさされた時のように僅かな 変化なのです・・・気づいた時にはもう手遅れまだその事実に気づいていないのです。 子供達は、森の中に足を踏み入れていきました。 そう、いつもなら何の変哲もない平和な森・・・ 大人達に止める理由はありません。ただ気づいてないだけですから・・・ 「ねえねえ、静かだね。」 少女ティアは、あたりを見まわしながら言ってました。 「だよなぁ・・・何なんだろう・・・」 遊び仲間の男の子達が、やはり不思議そうに思いながらあたりを見まわしていました。 「あのね・・・何かいやだよ・・・帰ろうよ」 いつも大人しい少女レナは怯えています。 いま子供達は、森の奥にまで足を進めていました。 いつもと雰囲気が森の中に進むと暗闇が広がっていくのがわかります。 「何いってんだよ!お前の無くした人形とりにいくんだろ?」 リーダー格の少年がいいました。 「って、あんたがレナの人形をとって森の奥までもっていくのが悪いんでしょ!」 ティアは、素早いツッコミをいれつつ、森の奥を歩いていきます。 「うるせえな!ちゃんと謝っただろ?」 リーダー格の少年は、レナを見ながらすまなそうな顔をしていた。 そう、彼らはただ興味本位で森の奥に入っていくのではなく、少年達のイタズラ で、人形をとられた少女の人形を森の奥からとりにいく最中なのです。 しばらくして、人形は見つかり皆一安心していると、あることに気づきました。 森の奥から、いやな感じがただようのではなくさらに奥・・・ 山からただよってきているのです。子供達は一様に山をみつめていました。 いいしれぬ不安がよぎるなか、レナは口を開きました。 「ねえ!帰ろうよ!!早く!!!」 人形が見つかったので、レナは急かしました。少しずついやな雰囲気が強まって いくのを皆感じていました。 <・・・い・・・ちは> 「?」 ティアは不思議そうにあたりを見まわしました。 少し森の雰囲気が前の優しい感じになったのを感じたのと、変な声? が聞こえたからです。 冷たい感じではなく、布団を干した時のお日様のにおいのするような 感じの声です。とっても幸せを感じる声・・・ ちょっと幸せ・・・そんな気分で思わず笑顔があふれました。 気づくと、皆こっちを見ていました。 「?」 優しい雰囲気が自分の近くからするのを感じると、肩の上に何かが乗っかりました。 <こんにちは♪はじめまして♪> 肩の上に乗っかたのは、なんと・・・!! <そうそう、自己紹介がまだだったね♪私の名前はプリス!よろしくね♪> テンションの高い妖精が現れたのです。 ここから、始まるのです。本当の冒険が・・・ |