Card Wirth外伝シナリオ:傭兵王の苦難

第1章:「受け継ぐ者」

第8話「断罪の掟」(前編)
 急に降りだした豪雨の中
亡者の軍団が、馬車隊の周囲を取り囲む…
 彼らは何を求むのか?生者の命か?
それとも別のものなのか?ただ伝えたい
だけなのか…?


雨が豪雨にかわるまで15分…

「はあっ!!」
少年達が頭上に振り上げた剣を一気に、
振り下ろす。
煙のようにゴーストがその姿を揺るがせた
だけで、何の手応えもない。
連続で切りかかるがまったくの変化もなく
こちらに迫ってくる。

 ゴーストが一人の少年の腕の中に入り
こんでくる。
べっとりとぬるつくものが腕を撫で回すような
気持ち悪い感覚に、襲われる。
ゴーストが少年を引き倒すような動きをすると
少年の体は操られたかのごとく、倒れこむ。
その体に覆い被さるように、大量のゴーストが
集まってきた。
 「カイ!!」
 ゴーストに憑り付かれようとする少年の名を
叫ぶ!
 その瞬間、頭上から地上に向かって吹く、
突風が巻き起こる。
 馬車の荷車の悲鳴が起き少年の体に、
憑りつこうとしていたゴーストが弾けとんだ。
 「…裂風(れっぱ)」
 突風がふき終わると、少年達は少女の方を
見る。少女を中心に巻き起こっている風が、
見てとれる。今の言葉は少女からはっせられた
言葉だった…。
 「剣では、彼らを破る事はできません…。
魔法か、彼ら以上の気を用いてのみ利きます。」
 少女が静かにそう言い放つ。
さらに、吹き荒れる豪雨と嵐の中、馬車は
思うように進まず、亡霊の騎士達を近づかせる。
 「サレトテ、我ラヲ破ルコトハデキテモ、鎮メル
コトハデキンヨ…」
 亡霊の騎士の声が間近に聞こえる。
目と鼻のさきまで彼らは近づいてきていた。
 「我ラヲ、鎮メル方法ガアルトシタラ一ツ…」
邪悪なまでに膨れ上がった闘気が空気を歪ませる
 「断罪セヨ、ソノ命ヲモッテ…カツテ貴様ラガ犯した
罪ノ犠牲者トナッタ我ラヲ救イタクバ…ナ…」
 その瞬間落雷が起き、火事がおこりだした。