「あっ、秋子さん、祐一来たよー」

真琴はすでに席について待っていた。

そして秋子さんがキッチンから出てきた。

「祐一さん、名雪起きましたか?」

「全力をつくしたんですが、未だ夢の中です」

「そうですか、、、じゃあ仕方ありませんね、3人で食べましょう」

そして秋子さんは再びキッチンへ戻っていった。

「今年も終わりか」

じじ臭いことをぼやきながらしみじみしていると、ほどよくして秋子さんがそばを持って戻ってきた。

「お待たせしました」

俺たちの前においしそうなそばが並び、匂いが鼻をくすぐった。

「おそば、おそば、おそば」

「真琴まだ食うなよ、ちゃんと一年をしめくくってからだ」

「そっ、そんなことぐらい、わかってるわよ」

今にも食べだしそうだった真琴を制した。

「2人とも今年はお疲れさまでした、来年もよろしくお願いしますね、じゃあいただきます」

「いただきまーす」

「いただきます」

ずずずーー

「、、、」

ずずずーー、無言の部屋にそばをすする音が響く。

「おーーーいしーーーー!」

真琴が沈黙をやぶった。

「おいしいです」

「ふふ、ありがとうね2人とも」

秋子さんのそばは本当においしかった。

全てが手作りだというのに、麺の太さ、つゆの味、何から何までその辺のそば屋なんかよりもずば抜けて上手い。

年越しとともに改めて秋子さんのすごさを実感した。

そばを食べ終わった後、話に花を咲かせ時計の針が12時を過ぎたところで一同解散となった。俺は自室に戻って、すぐに布団に入った。

いつもならもう少し起きているところだが、明日は元旦なので早く寝ることにした。

そして、俺は夢を見た、、、



目は開いているのに辺りは真っ暗で自分の足下ぐらいしか見えなかった。

俺はとりあえず歩き出した。

少しすると一軒の家が見え、窓から明かりがもれていた。

俺は窓まで行き、隠れるようにして窓から中をのぞき込んだ。

中には黒いスーツを着たいかにもマフィアって感じの男が数人と、驚くことにこちらも黒いスーツを着た秋子さんがいた。

「なんで秋子さんがこんな所に?しかもあんなやつらと

何か話しているみたいだったが外からでは聞こえなかった。

「くそー、気になる、非常に気になる」

俺はなんとしても話の内容が知りたくて他に開いてる窓でもないかとさがしに行こうとした瞬間、

バキューーン!!

いきなりの銃声、俺は家の中を見た。

続けざまに、

バキューーン!バキューーン!

もう二発の銃声。

床には倒れている男たち、そして銃を撃っていたのは秋子さんだった。

俺は言葉を失い、窓の前で口をパクパクしながら突っ立ってしまった。

秋子さんが窓越しで俺に気付いた。

「あら、祐一さん、こんな所で何してるんですか?」

「、、、」

俺はまだしゃべれずにいた。

「どうしたんですか?お魚さんみたいに口をパクパクして」

秋子さんには人を撃ったというのに同動揺の色が見えなかった。

「それにしても、祐一さん、あなた見てはいけない物を見てしまいましたね」

秋子さんは拳銃を構え、俺に向かって歩いてくる。

俺はようやくしゃべれるようになり、混乱しながらさけんだ。

「あ、あっ、秋子さん、落ち着いて下さい、話せばわかります!!」

「見てしまったからには、、、ね」

そういうと秋子さんは口元に薄笑いを浮かべた。

「う、うわーーーーーー!」

俺は秋子さんの意外な態度に恐怖を覚え、叫ぶと同時に走り出した。

「ふふ、逃がさないわよ」

俺を追いかけ秋子さんも走り出す。

俺は所かまわず逃げ回った、まわりは相変わらずの闇。

あてもなくただひたすら走り続けた。

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、、、」

10分は走っただろうか、もう大丈夫だろうと立ち止まり後ろを振り返ると、

ぼんやりと人影が見えた。

その人影から声が聞こえた。

「いいかげんにせぇやクソガキが!撃ち殺してから八つ裂きにするぞコラァ!」

俺は聞き慣れた声質に意外な発言にびびって腰をぬかし尻餅をついた。

確かに今の声は秋子さんの物だった。

しかし彼女がそんな罵声をあげるだろうか?しかも関西弁で。

「やっと止まりましたね」

今度はいつもの秋子さんの声だった。

俺の目の前に現れたのは確かに秋子さんだった。

「あ、秋子さん、、、今の声は秋子さんが?」

「せっかくだから教えてあげましょう、さっきのはカズヤです」

「カズヤ?」

「ええ、私の中の住人(じゅうにん)です」

「じゅ、住人?なんですか住人って?」

「三年前に吸収したエサ、、、いえ、口が滑りました、おしゃべりは終わりです」

「吸収?エサ?」

俺は混乱状態に陥った。

すでに頭の中は真っ白になっていた。

「さよなら祐一さん」

秋子さんが銃口を俺の頭に突きつけた。

考えられなくても恐怖だけはあった。

「うわーーーーーーーーーーーーーー!!」






「うわーーーーーーーーーーーーーー!!」

ガバッ

「夢か、、、」

夢をみていたことに気付いた。

「初夢からなんちゅう夢みてんだ俺は」

頭を二、三度振り意識を確認してから起きあがった。

ズキッ

「いっ、、、なんだ?」

俺は腕に痛みがあるのに気付いた、何かと思い袖をまくってみると、

「なんであざなんかできてるんだ?」

祐一自身ねぞうが悪いわけではないので寝ているときにぶつけたという事は考えにくかった。

「嫌な夢見たからか、、、」

とりあえず納得して一階へと向かった。




「秋子さん、あけましておめでとうございます」

「祐一さん、おめでとうございます、早いですね、おせちはもう少し待って下さいね」

「かまいませんよ、ちょっと嫌な夢を見て早く起きてしっまたんですよ」

「嫌な、夢、、、ですか」

「はい、全然現実とかけ離れてる夢でした」

「よく覚えるんですか?」

「はい、もうはっきりと」

俺は見た夢を秋子さんに話した。

「おかしいですよね、秋子さんに追いつめられるなんて」

「ふふ、そうですね、、、でも、、、成功したのね」

秋子さんが笑い言った。

「な、何ですか、成功って、、、」

「いえ、こっちのことですから」

「気になりますって、、、」

「祐一さん」

「はい」

「初夢は覚えてると本当になると言いますよね」

「、、、確か、、、」

「楽しみですね」

「な、何がですか?」

「そのうち、わかりますよ」

「、、、」

秋子さんはそう言うと名雪たちを起こしてくると二階へ行った。

俺はただ考えるしかなかった。




しばらくして、真琴が降りてきた。

「祐一、おめでとう」

「真琴、おめでとさん」

「そういえば何でおめでたいのかな?」

「新年だからだろ」

「そんなもんかな」

「そんなもんだ」

「ふーん、私顔洗ってくるね」

「無事に帰ってこいよ」

「顔洗いに行くだけなんだから怪我なんかしないわよ」

「案外そうでもないかも知れないぞ、地雷とか埋まってるかも知れないぞ?」

「あるわけないでしょ!」

「あとお前が仕掛けた罠とか?」

「もうやってないわよ!全く失礼しちゃうわね」

「はいはい、いってらっしゃい」

いつものやりとりをして真琴を送り出した。

そろそろ真琴が顔を洗い始めるころかなっと、思った矢先、

「いつまでねてんだ!?さっさとおきんかい、クソアマ!!」

二階から罵声が聞こえてきた。

夢の中で聞いたあの声だ。

「な、なんだ!?」

俺は驚き椅子から立ち上がり階段へ駆けていく。

「祐一さん、どうしたんですか?」

上から秋子さんが降りてくる。

「いや、今変な声調がしたもんで、気になって、、、」

「大丈夫ですよ、普段は出てきませんから」

「出てこないって、、、え!?」

「私には自制心がありますから」

「あ、秋子さん!?だからなんなんですか?」

(あんたはいったい何者だ?)と聞きたかったが本能が俺をとめた。

「じゃあ、おせち並べましょうか、祐一さん手伝って下さいますか?」

「はい、、、」

おせちはおいしかった。

しかし、俺は秋子さんが何者なのか気になってしょうがなかった。

あの後、真琴にあの声を聞いたかと質問してみたが、

「聞いてないよ、顔洗ってたし、、、祐一頭だけじゃなくて耳もおかしいんじゃないの?」

と言われただけだった。

俺がこの後真琴にお仕置きしたのはいうまでもない。

起こされた名雪に至っては、

「起きたらお母さんしかいなかったよー、祐一また変なこと言ってるよ」

こんな感じで謎は深まるばかりで解決の糸口も見つからない。

このままでは本当に命が危ない気がする。




秋子の寝室では、、、

「まさかここまで効果が表れるとは意外でした、、、ふふふ」

一冊の魔術書らしきものを片手に今日も秋子は不敵に笑う。

「さすが来栖川出版、、、あなどれないわね」

本の著者(来栖川 芹香) 題名(あなたにもできる呪いの一つ)




秋子が飽きるまで祐一に呪いがまとわりついたのは言うまでもないだろう。

なんたって凝ったらとことんやる人だから。






作者のコメント

はい、今回はわけわかりません!
作ってて途中から話変わってる気もするし、、、
やっぱり1日で書き上げないとダメだね。
学校が始まったから今回は四日かかっちゃいました。
一応(玲)クンのリクエストにこたえたつもりですが、こんなんじゃ殺されちゃいますね(死)
どんどん腕を磨かなくては、、、
では、また。
感想、苦情の メール, 又は BBS に書き込みよろしく!

ちょいとした話

えー前回、「PC9800の呪」について書きましたが…
ごめんなさいっ!!我が「PC9800」っ
呪われていたのは「PC9800」では「カラーフロッピー」の方でした。
赤青黄色の三色のフロッピー、綺麗だからとか思って使ってたら…
まぁアップできて何よりですね。
chacha