Chapter 4 : Intellectual property rights
さて、ネットワークを利用するにあたって知っていると便利な権利があります。その内の一つが「知的所有権」と呼ばれるものです。「知的所有権」とは何でしょうか。この章では知的所有権について述べたいと思います。また、よく勘違いされるようなので述べますが、「Copyright」とは「著作権」のことを示し、「All rights reserved」とは「著作権保有」を示す言葉です。けっしてコピーライトだからといって複製権利保有という意味ではありません。
(1)知的所有権とは
「知的所有権」とは、人間の知的な創作活動から生みだされた”もの”に対する権利の総称として使われます。同じことを意味する言葉として、「無体財産権」という言葉もあります。
(2)知的所有権の分類
「知的所有権」は前項で述べたように、権利の総称で、「(広い意味での)著作権」、「工業所有権」、「その他の権利」と大きく3項目に分類することができます。さらに、「工業所有権」は「特許権」、「実用新案権」、「意匠権」、「商標権」と4項目に分類されます。これら項目にはそれぞれに対応した法令が定められています。「著作権」は「著作権法」、「工業所有権」の各項目には「特許法」、「実用新案法」、「意匠法」、「商標法」、「その他の権利」には「不正競争防止法」、「新しい種苗法」が定められています。
(3)(広い意味での)著作権
さてこの項目では、一般的に重要視される知的所有権の中の(広い意味での)著作権について重点を置き、説明していきたいと思います。
3-1:著作権法の目的
法律を定める上で、様々な理由が存在します。もちろん、著作権法にも理由(目的)があります。どんなものかといいますと、
「著作物並びに実演、レコード、放送及び有線放送に関し著作者の権利及びこれに隣接する権利を定め、これらの文化的所産の公正な利用に留意しつつ、著作者の権利の保護を図り、もつて文化の発展に寄与することを目的とする。(総則、第一節、第一条)」
これだけでは、何のことやらさっぱり解りません。何故なら普通、法律では一般的に用いられる熟語とは別の意味をもった言葉が存在し、その言葉の意味の定義を知らないと理解できないからです。ここで、著作権法の中での熟語、用語の定義を知る必要があります。
3-1-1:著作物と著作者
人の思い・考え方(思想)や人の感情を元に、カタチを変えてモノに作り直して、表現したものです。その中でも、文芸、学術、美術、そして音楽の範囲の中にあるものを著作物と言います。”プログラム”というものも、「コンピュータを動かして、なんらかの一つの結果を得ることができるために、コンピュータの理解できる命令を組み合わせたもの」として、表現されたモノであるため、著作物の対象になります。
そして、これらの著作物を作った人を著作者といいます。
3-1-2:「著作者の権利」とこれに「隣接する権利」
ボクが今まで説明してきた中に、「(広い意味での)著作権」というのがありました。理由は、一般的にボクらが示す著作権という言葉は、本当の著作権を示さないで、題目にある2つの権利を「まとめて言ってしまっているから」です。さて、その二つは一体どのような名前で呼ばれているのでしょうか?
まず一つは、「著作者の権利」と呼ばれています。これが本当の”著作権”です。この”著作権”は法律の中で基本的なことを定めています。
もう一つは、「隣接する権利」と呼ばれています。これは著作者隣接権を示しています。著作物と著作者に隣接している権利をまとめています。
3-1-3:目的のまとめ
これで目的がわかると思います。先ほどの文章を前項目の説明に照らし合わせて解釈してみてくださいね。
3-2:著作権法の適用範囲
日本国著作権法には適用範囲が存在します。それは、日本国民が創作したもの、国内において最初に発行された著作物、条約などにより日本国が保護の義務を負うものです。それ以外のものに関しては一見著作権が存在しないような気がしますが、間違いです。国ごとに著作権法が定められており、国相互に条約を結んでいるのでどんなものにでも著作権は発生しているのです。気をつけましょう。
3-3:著作者は誰か?
特定の著作物の著作者は、原作品に記された”名前”の人(本名、仮名如何に関わらず)と定められています。ここらへんが微妙なので、他の法律で届け出れば確実に著作者になれると思います(商標登録とか)。ここらへんを注意しましょう。下手すると自分のモノが他人に奪われかねませんので。
3-4:二次的著作物って何?
俗に言う、二次創作のことを正式に呼ぶと「二次的著作物」になります。この二次的著作物に関しては二次的著作物を著作した著作者(以下、二次著作者)に権利が与えられます。この権利は原著作物の著作者(原著作者)の権利に影響は及ぼしません。ですが、二次著作者の著作者人格権は原著作者にも与えられます(第二十八条参照)。ですから、ばらまこうとしても、原著作者がイヤといえばダメになっちゃうわけです。
さて、二次創作物ですがこれにはちょっとした暗黙のルールがあります。たとえ話でお話しましょう。Aさんが「Z」というものの二次創作を行ったとします。この「Z」をもともと作った人はBさんとします。で、Aさんはその創作物を一つの本にまとめ発刊しました(いわゆる同人誌の類)。値段は1000円で、内容はお笑いギャグ本でした。これにBさんは文句を言いませんでした。さて、何故でしょう? それはBさんにしてみれば無償で宣伝効果が得られ、原著作物である「Z」の売上促進に繋がるからなんです。日本内の世の中ほとんどは、こうして成り立っているわけです。ですが、こういう場合でのみと言っておきましょう。もし、Aさんが調子に乗って高額の同人誌を出して且つ、18禁等の内容だったらば、間違いなくBさんは叩きにきます。それは暗黙のルールを無視したからでしょう(ないし、原著作者がダメだと提示していた事柄に引っかかったとき)。適度で、お互いに暗黙のルールを守ってさえいればトラブルも起こらなくて済むのです。豆知識として覚えておきましょう。
(以下、執筆中。)