ヤン先生の家庭訪問

玄関での出来事

 今日はあちゃやこちゃの家の家庭訪問の日。
 夕日が沈むころ、ちょっとくたびれたスーツ姿のヤン先生がやってきました。

 ピンポ〜〜ン!

 ガチャ・・・・

  先生:やぁ、こんにちは!って、ん?
 アール:ピピピ・・・ジンブツサーチカイシ
  先生:おいおいアール、俺だよ、ヤンだ。
 アール:NO DATA NO DATA
  先生:うそだろ?ちゃんと調べろって、わはは
 アール:ケイコクシマス。イマカライウアイコトバニコタエラレナケレバ、タダチニハイジョプログラムガシドウシマス
  先生:うおっ!ちょ・・・
 アール:ヤマ
  先生:か、かわ!
 アール:ブブー!
  先生:なんでだよ!
 アール:セイカイハ、「烏・兔・怱・怱」デス
  先生:わかるかっ!!
 アール:ザンネンデスガ、アナタヲテキトミナシマス
  先生:残念そうじゃないぞ
 アール:ジバクソウチサドウ・・・ウィィーン
  先生:自爆すんのか!
 アール:バクハツ10ビョウマエ。タダチニヒナンシテクダサイ
  先生:うお!!って、逃げていいのか
 アール:ハンケイ50kmハ、フットビマスノデ
  先生:逃げられるかっ!!

 奥からエプロン姿のチャッピーがやってきた。

チャッピ:あれ?ヤン先生
  先生:おお!チャッピー!なんとかしてくれ!みんな死ぬぞ!

 アールのボルテージがグングン上昇している。

チャッピ:わっ!先生何したんですか?
  先生:俺を敵と思ってるらしい!爆発するぞ!止めてくれっ!!
チャッピ:こうなったら止まりませんよ、この子は〜!
  先生:うは!マジかよーーー!
 アール:カウントダウン3・・2・・1・・
  先生:うああああぁぁぁぁ・・・・

 アール:ウィィィ・・ン・・・

  先生:・・・ん?あれ?助かった!?
チャッピ:もう大丈夫ですよー
  先生:なんでだ?止められるスイッチか何かあるのか?
チャッピ:それはないです。アールの性能はそんな中途半端じゃないです
  先生:ならなんで・・
チャッピ:コンセントを抜きましたから
  先生:はう、有線かよ!
チャッピ:宅内ではその方がエネルギー効率がいいですからねー
  先生:それにしても危険な機械だなコイツは
チャッピ:そんなこと言っちゃだめですよー。機械だって心を込めて接すればちゃんと通じ合えるんですから
  先生:問答無用だったぞ
チャッピ:うう、我が家の安全を思ってのことですよー
  先生:安全の為に全てを無に帰すのかコイツは
チャッピ:それにしても先生。今日はどうしたんですか?
  先生:あちゃから聞いてなかったのかい?家庭訪問だよ
チャッピ:え?知らないですよ。何も言ってなかったけど・・・
  先生:あちゃはどこだい?
チャッピ:今お買い物に行ってます。

  バタン!!!

 あちゃ:ただいまー!!
チャッピ:あ、おかえりなさい、今先生がきてるよ
  先生:おまえなぁ・・
 あちゃ:あ、先生だ〜!
  先生:先生だ〜!じゃないっ!
 あちゃ:あ、そうそう、おねえちゃん!
チャッピ:なぁに?
 あちゃ:今日先生が、かてーほーもん来るって〜
  先生:遅いわっ!
チャッピ:そういう事は帰ってきたらすぐに言わなくちゃだめでしょ?
  先生:おかげで死にかけたぞ
 あちゃ:そっかー、あ!アールただいま〜!あれ?コンセントが抜けてる・・・

 コンセントを入れようとするあちゃ。

  先生:うお!やめろ!
 アール:ウィィーーン・・・・セイジョウニデンゲンガキラレマセンデシタ。ディスクニイジョウガナイカ、スキャンシマス

 カタカタ音を立てて作業中のアール。

  先生:おい、大丈夫かよ、コイツ
チャッピ:なぜ先生のことがわからなかったんでしょう?
 あちゃ:どうかしたの?
チャッピ:先生のこと攻撃しようとしたんだよ
 あちゃ:うあ、先生大ピンチー!
  先生:攻撃が実現したらお前もそんな呑気な事言ってられんぞ
チャッピ:あ!
  先生:どうした?
チャッピ:目のレンズにホコリが・・

 アールの目をハンカチでキレイに拭くチャッピー。

 アール:サギョウカンリョウ、イジョウナシ。ア、ミナサンオソロイデ
  先生:うお、アール、俺が誰だかわかるかい?
 アール:データニヨルト、99.4%ノカクリツデ、ヤンセンセイデス
  先生:・・・ほっ
 アール:ア、ホンダナノセイリガ56%シカカンリョウシテマセンデシタ。デワ、シツレイシマス

 そそくさと奥へ引き上げて行くアール。

チャッピ:ホコリが原因だったんですねえ、よかった〜
  先生:全然良くない。だいたいあんな好戦的な機能は必要ないだろ
チャッピ:今の世の中、いろいろ物騒ですから・・
  先生:一番物騒なのはアイツだ
 あちゃ:先生、いっしょにゴハンたべてくでしょー
  先生:うお、すっかりそんな時間か・・
チャッピ:随分遅い時間に来られたんですね
  先生:この家は色々疲れるだろうと思ったから最後にした
チャッピ:なるほど
  先生:予想以上だったがな。しかもまだ目的が達せられていないとこが怖い
 あちゃ:かてーほーもんって、お話でしょ?ゴハン食べながらしよー
チャッピ:そうね、みんなで楽しくゴハン食べながらやりましょう
  先生:いいのかい?ご馳走になって
チャッピ:もちろんですよ、みんなで食べましょー
 あちゃ:わーい、うれしいなー!

 その時階段の上からこちゃが降りてきた。

 こちゃ:ふぅ、ようやくデ・ロル・レを倒したー
チャッピ:うわぁ、おめでとうー!
  先生:いたのか、お前
 こちゃ:うあ、先生!
  先生:うあ、じゃない。みんな死ぬとこだったんだぞ
 こちゃ:なんか知らないうちに大変な事になってたんですね
  先生:あんな危険を抱えながらよく平然と生活してるよな
チャッピ:アールのおかげで親のない私達でも安全に暮らせてるんですよ
 あちゃ:そうだよー。このまえだって、ゴキブリ出たとき、ミサイルでたすけてくれたんだよー。ミサイルあたらなかったけど
  先生:そういえば遠くの星が一つ消滅したってニュースが流れてたな
チャッピ:そのミサイルはどうしたの?あちゃ
 あちゃ:空にとんでった〜
  先生:あながち無関係でもないのか。恐るべし。
 こちゃ:アールは結構お茶目なとこがありますからね
  先生:それで助かってんだぞ、お前ら
チャッピ:まぁまぁ、早速お食事にしましょうよ
 こちゃ:え?
チャッピ:先生も一緒に食べるんだよ。家庭訪問のついでに。
  先生:ついでじゃない、それが本番だ
 こちゃ:家庭訪問・・・そういえばそんなこと言ってましたね
  先生:・・・・はぁ

 家庭訪問にやってきたヤン先生。
 玄関で既にかなり疲れてしまったようですね。

 この続きは機会があればまた今度。

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