大誘拐

第3話 激突!伝説の傭兵vsアール

     プシューー・・・モクヒョウチテン、トウチャク。
     コレヨリ、ミッションニハイリマス。

・・・・・・・・・・・・

 あちゃ:zzz・・・
  ツボ:・・・幸せそうな顔して寝ちゃってますねえ。
  ドツ:ふ、すっかりリラックスしやがって。
     おい、ツボ!ぼんやりしてねえで毛布でもかけてやんな!
  ツボ:ういっす!
  ドツ:ここはお昼寝するには寒すぎるからな。
 こちゃ:ねえ、おじさんたち。もうこんなことやめて下さいよ。
  ドツ:お、こっちはビビって命乞いか?
 こちゃ:そうじゃなくて・・・。
     おじさんたち、根はいい人たちみたいだから、もう危険な目には合わせたくないんですよ。
  ツボ:俺達が危険な目に!?ははは!
  ドツ:俺達になんの危険もないだろ。あとは金をいただいてトンズラだ。
     料金は百万メセタに達していなくても、まぁ許してやるさ。
     お?そろそろ時間だな。
 こちゃ:・・・・・!

     ガシャーーン・・・ガシャーーーン・・・・

  ドツ:ん?何の音だ?
 こちゃ:あーぁ、来ちゃった・・・。

    ガララララッ

 アール:プシューーー。モクヒョウハッケン。
     アチャサマ、コチャサマノ、ケンコウジョウタイニイジョウナシ。
     サクセンハ、2ダンカイニワケテ、スイコウシマス。

 こちゃ:おじさん達、逃げた方がいいですよ。絶対。
  ドツ:なんでだよ!あれはなんだ?
 こちゃ:えっと・・、うちのお手伝いロボットです。
 アール:アールトオヨビクダサイ。
  ツボ:お手伝いロボット!ははは!随分かわいらしいッスね、アニキ!
  ドツ:ははは、あとでふんづかまえて、売り飛ばしちまおうか!
     おいお前!金は持ってきたんだろうな!

     持ってきたジュラルミンケースを床に置き、開け始めるアール。

  ツボ:おお、なかなか聞き分けがいいッスね、アニキ!
  ドツ:なかなかの高性能ってか!
     おい、百万メセタは集まったか!
 アール:ヒャクマンメセタ?ナンノコトデス?プログラムニアリマセンガ。

     ケースの中から何かを出し、組み立てているアール。

  ドツ:おい!金を持ってきたんだろうが!ぐずぐずしてると人質をぶっ殺すぞ!

       こちゃにヴァリスタを向けるドツ

 アール:コンカイノミッションハ
     1・アチャサマ、コチャサマノキュウシュツ。
     2・ユウカイハンノ、センメツ。
     イジョウデス。・・・ジュンビカンリョウ。

     組み立てが終了し、こちらに向き直るアール。

  ツボ:げっ!!あれは、バランゾランチャーっすよ!アニキ!
  ドツ:うお!!でかっ!!ば、ばか!こっち向けるな!!
 こちゃ:あれはただのバランゾランチャーじゃありませんよ。
     核融合エネルギーでカスタムアップした特製品です。
     攻撃範囲自体は5メートル四方に抑えられているものの、着弾点はもとより、その弾道にさえ500年は生物の住めない不毛の地と化す代物です。
  ドツ:なんつー危険なお手伝いロボだ。
 こちゃ:アールに出会った人は、みなそう言います。
 アール:エネルギージュウテンカイシ。ハッシャ15ビョウマエ。
  ドツ:ぎゃ!お、おい!そのまま撃ったらこの子たちも巻き込むだろうが!!
 アール:カウントダウンカイシ。10・・9・・
  ツボ:聞いてないみたいッスよ!
  ドツ:むう!!
 アール:5・・4・・3・・
  ドツ:ちっ!おいロボット!俺達はこっちだ!!

     とっさに二人から離れるドツボブラザーズ
     すぐさま、彼らに標準を合わせ直すアール

 アール:2・・1・・ハッシャ!
 ドツボ:うあぁぁぁぁぁぁ
 こちゃ:おじさーーん!!!

 アール:カチッ、カチッ、・・・・???
  ドツ:・・・ん?
  ツボ:へ・・?
 アール:トラブルハッセイ。タダチニカイケツシマス。

     きちっと正座してランチャーの修理を始めるアール。

  ドツ:・・・ふ、なにかトラブってるみたいだぞ!おいツボ!
  ツボ:へい!
  ドツ:久々に血が騒ぐじゃねえか。いっちょヤルぜ!
  ツボ:おう!!
 こちゃ:おじさん!もうこれ以上アールに関わらないで、降参して!
  ドツ:ふ、すまんなボウズ、これでも俺たちゃ数々の死線をくぐりぬけてきた傭兵だ。
     お前には悪いが、あのロボットはバラさせてもらうぜ。
 こちゃ:でも!
  ドツ:縛ったりしてスマンな。縄は解いてやる。
 こちゃ:・・・・・・
  ドツ:ここからは軍人の誇りをかけた戦いだ。誰にも邪魔はさせん。
  ツボ:へへ、俺達は軍用のアンドロイドだって200体はスクラップにしてるんだ。チョロいね。
  ドツ:そういうこった。金は手に入らなかったが、あのロボの部品はいただきだ。
     久々にアレやるぞ、ツボ!

     背後の木箱からランチャーを2つ取り出し、1つづつ構えるとものすごいスピードで左右に散るドツボブラザーズ。

 こちゃ:あれは10連装ランチャー「ヘルラッピー」!
     あの武器を持ったままあんな動きができるなんて、おじさんたち本物だったんだ・・。
  ドツ:いくぜ!俺らの必殺技「ドツボスクリィィィムッ!!」
  ツボ:うぉぉりゃぁぁ〜!!

     アールの左右両翼から閃光のような多数のミサイルが浴びせられた。

     ズドドドドドドド、ドカドカドカドドドカカカカ!!!!!

     ズドーーーーン・・・・・・

  ドツ:ジ・エンドだ。

 アール:プシューー。コウゲキヲウケマシタ。ケイ16パツヒダン。ダメージ2.4%。
     コウゲキモトハ、サユウニソレゾレ18.6メートルチテン。

  ツボ:うわ!ほとんど無傷っすよ!アニキ!
  ドツ:どうなってやがる・・・。俺達の最高の技だぞ・・・。
 こちゃ:おじさん、逃げて〜!!
  ドツ:ふ、今の攻撃で奴はランチャーを手放している。砲撃が効かないなら伝説の傭兵の肉弾戦を見せてやるさ!
  ツボ:しかし、ヤツの頑丈さは異常ッスよ!
  ドツ:ボディではなく、ツナギ部分を攻めるぞ!ブラザーコンビネーションCだ!
  ツボ:ういっす!

     次の瞬間ドツは、両手にダガーを構え、猛スピードで正面からアールに突っ込む。
     目の前まで来た瞬間真上に飛ぶドツ。アールは思わず上を向いた。

  ツボ:ふふ、獲ったッス!

     いつのまにかアールの背後に回っていたツボがアールの喉を一閃した。

 アール:ガガガ・・・バチッ、バチッ!プシューー。
  ドツ:やった!
 こちゃ:ア、アール・・・。
 アール:ピピピ・・・ヒガイジョウキョウスキャン。
     タダイマノコウゲキデ、5ツノキノウガ、シヨウフカデス・・・。
  ドツ:ふふ、もう動けまい。アンドロイドを相手にする時は頭脳からの命令を絶つのが定石だ。
  ツボ:人間と同じ急所ってわけッスね。
 アール:シヨウフカキノウイチラン。
     1・メザマシドケイキノウ
     2・デンシレンジキノウ
     3・カラオケモード
     4・ジホウキノウ
     5・ケンビキョウキノウ

  ドツ:うお!!全然有利になってねえ!!
  ツボ:特に5番目はほとんど意味ないッスね・・・。
 こちゃ:目覚ましだけでも帰ったらすぐ直さないと・・・。
 アール:ピーー!!ピーー!!ピーー!!
  ドツ:うおっ!な、なんだ!?
 アール:WARNING!WARNING!
 こちゃ:うわ!!マズイ!
  ドツ:ど、どうした!?
 こちゃ:度重なる攻撃で完全に戦闘モードに入ってしまったようです。
 アール:コウゲキモト、ロックオン。
     フォトンレーザーニヨルコウゲキヲ、カイシシマス。
  ツボ:ロックオン・・・。
 こちゃ:まずいよ・・・。絶対逃げられない攻撃なんだ・・・。
  ドツ:むぅ、無謀な喧嘩だったか・・・。
  ツボ:万策尽きたッスね。

     アールの目が赤くなって行く。

 アール:ブゥゥーーン・・・ハッシャ!!
 ドツボ:!!!!!!
 こちゃ:まって!!

     とっさに駆け出し、アールの頭に飛びつくこちゃ。

 アール:コチャサマ、ハッシャ0.021ビョウマエデシタ。
     キケンナコトハ、オヤメクダサイ。
 こちゃ:もういいんだ、アール
 アール:ミッションコンプリート
  ドツ:ボウズ・・・・。

・・・・・・・・・
    帰り道

 こちゃ:ねえ、アール。バランゾランチャーは本気で撃つつもりだったの?
 アール:ホントウハ、トラブルナンテアリマセンヨ。
     ハンニンヲ、オフタリカラヒキハナスノガ、ネライデシタ。
 こちゃ:でも、おじさんたちが僕らをかばってくれるって良く分かったねえ。
 アール:カレラノシンパクスウ、コキュウスウナドヲブンセキシテ、セイシンジョウタイヲワリダシマシタ。ヨソウハンイナイノ、コウドウデス。
 こちゃ:ふふ。っていうことは・・・、最後の僕の行動も予測済みって事かぁ。
 アール:ハイ。ワタシノホントウノミッションハ、ダレモキズツケズ、ジタイヲシュウソクサセルコトデシタ。
 こちゃ:ははは、全部アールの計算通りだね。さすがにかなわないや。
 アール:タダヒトツ、ケイサンガイダッタノハ、ハンニンタチノセントウノウリョクガ、イガイニタカカッタコトデス。
 こちゃ:確かに。さすがは「ドツボブラザーズ」だね。
 アール:ネーミングニ、モンダイアリデス。
 こちゃ:それにしても、ねえちゃんったらあんな騒ぎなのに全く起きないんだから・・・。

     アールの背中で寝息を立てているあちゃ。

 あちゃ:・・・おじさん、またあそぼうね・・・すやすや・・

・・・・・・・・・
   廃工場

  ツボ:ヒドイ目に遭いましたね、アニキ!
  ドツ:うむ〜。
  ツボ:やっぱし真面目に働けって事なんッスかねえ。
  ドツ:ふ、俺達はこの道から外れられんさ。今回は相手が悪かったんだ。
  ツボ:無敵のドツボブラザーズ、初めての敗北ッスよね。
  ドツ:でもな、アイツらには色々教わったさ。軍人としても、人間としてもな。
  ツボ:あれ?あの女の子の方、携帯忘れていっちまいましたね。
  ドツ:そうか、後で警察にでも届けておいてやろう。住所、名前も書いてあるようだしな。

     プルルルルルルル・・・

     「チャッピーより」

  ドツ:お、電話だ。姉貴からか。事情を話してワビを入れておくさ。
     ピッ、もしもし??
  先生:「やぁ、犯人諸君、元気かい?」
  ドツ:き、貴様はイラつく教師!
  先生:「その様子だと、相当ヒドイ目に遭ったようだなぁ」
  ドツ:うっせぇ!!いい勝負だったんだ!
  先生:「ふっ、威勢だけは満点花マルだ」
  ドツ:むぅ、ドツボブラザーズをなめんじゃねええ!!
  先生:「うぷぷぷぷぷ」
  ドツ:笑うなぁぁぁぁぁ!!!
     絶対許さねええ!リベンジだぁぁぁぁ!!
  ツボ:そうこなくっちゃぁぁぁ!!!

             おわり

    向かいの建物の屋根に双眼鏡を持った男がたたずんでいた

 謎の男:あのドツボ兄弟が手も足も出ないとは・・・面白いじゃないか・・・くくくく・・わーっはっはっは!

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