連理の枝



どこにいるんだろう
僕は誰なんだろう
必死で考えようとしてるのに
耳元で 頭の中で 煩い声がするから
だんだんどうでもよくなる

何度考えるのを止めようとしただろう
このまま耳をふさいで 頭をからっぽにして
早く楽になろう
何度もそう思った

でもその度思い出すんだ
最後に見た君の顔
悲しさと 不安と 恐れと
何一つ明るさのない表情
ごちゃごちゃになった頭の中で
それだけが違う存在を保って
堕ちて行く僕を引き留める

あの時君は 僕を僕だって言ってくれなかったけど
僕が僕じゃないとも言わなかったよね
ただ一言 「時間をちょうだい」って
それが 今の僕の唯一の希望
もう君は 真実を僕に教えてくれる決心がついただろうか
僕はもう 決心も何も
今頼れるのは 君しかいない

何とも情けないことだけど
助けて欲しいんだ
最後に見た君の顔が
あのままじゃ哀し過ぎるから
もう一度 君の笑顔が見たいんだ

今度こそどんな結果になろうとも
もう悲しい思いはさせないから
君がピンチのときは絶対助けに行くから
僕らが再び出逢うために
今だけは僕に力を貸して




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魔洸中毒中にティファのことを想って、精神世界で懸命に頑張るクラウド。
表面上はわけのわからないことを呟くだけで反応のない彼でしたが、精神上では
ライフストリーム中でごちゃごちゃになった頭で必死にこらえていたのではないでしょうか。
かなりの壊れっぷりで、一人称が僕になっちゃってます。ちょっとかわいく…。

「連理の枝」とは中国の伝説中で、幹が別々でも枝が連なっている木のことです。
「比翼の鳥」同様、夫婦仲の親密なことをいいますvvv
「比翼の鳥」も「連理の枝」も、白居易の『長恨歌』から取りました。
  在天願作比翼鳥,(天に在りては願くば比翼の鳥と作り,)
  在地願爲連理枝。(地に在いては願くば連理の枝と爲らん。)
天にあっては比翼の鳥となり、地にあっては連理の枝となり、添い遂げましょうという意味。
『長恨歌』は玄宗と楊貴妃の悲劇を詠った、悲しくも素敵な詩。おすすめです。
大好きな詩なので、機会があればそのうち語るでしょう。



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