帰りついた後で アルティミシアを倒した後 時間圧縮の世界の中で 自分の存在を消さないために 仲間の顔を思い浮かべようとしたとき あの子の顔が浮かんできたんだ 平穏を取り戻したガーデン。今夜はこれからパーティだ。 その前にちょっとアレを・・・。 「ゼル、はやく〜!パーティー始まっちゃうよ」 セルフィが俺の部屋に呼びに来た。 「おう、後から行くから先行っててくれよ」 「つっまんな〜い。スコールとリノアは見つからないし・・・。キスティス知らない?」 「さあな。それよりアーヴァインと行ってやれよ」 「え〜、なんで?」 本当に何にも気づいてないようなセルフィ。 アーヴァイン、苦労してるんだろうな。 なんて、他人の心配をしてる場合じゃないぜ。 「ま、いいからいいから。後から行くよ」 「はやく来てよ〜。あれ、ゼルそれなに?」 やべっ、見つかった! 「こここここれはなんでもない!なんでもないんだ!」 「え〜、あやし〜い」 まったく、何でこんなことだけ鋭いんだ。 「ほら、行った行った」 セルフィを押し出して、ドアを閉めるとしっかりカギをかけた。 「ふ〜、あせった」 別に見られたらマズイ、ってわけじゃなんだけどさ。 やっぱ、緊張してんのかな。 うまく渡せっかなー? あの子はいつも図書館にいるんだ。 俺はほとんど本なんか読まないから、入学してから最近まで行ったことがなかった。 でも「さよならププルン」って本、すごくおもしろそうだったから借りようと思ったんだ。 そしたらやっぱり貸し出し中でさ。それで何度も図書館に通ったんだ。 他の図書委員は『ゼル、しつこい!』って相手にしてくれなかったけど、 あの子だけは違って、自分が悪いわけじゃないのに謝ってくれたり、 他のおもしろい本教えてくれたりしたんだ。 たぶん今も図書館にいるはずだけど、急がないとパーティーに行っちまうかも。 俺は駆け足で図書館に入っていった。 「あれ、誰もいないのかよ?」 みんなパーティー会場に行っちゃったのか? となると会場に行って探すしかないか・・・。 いや、無理だ。あんな人の多いとこで渡せっかよ! 「どうしたんですか、ゼルさん」 「!!!!!!!!!!!!!」 慌てて振り返ると、探していたあの子がいた。 「ごめんなさい、『さよならププルン』まだ返ってきてないんです」 「あ・・・ああ、そうか、残念だなー」 って違う、今日俺がここに来たのはそのためじゃないんだ! 「あの、私本棚の整理が終わったんでこれからパーティーに行くんですけど、ゼルさんは?」 会場に行く前に渡さねえと!うぉし、やるぞ! 「あ、あのさ、・・・この間俺の好きな本くれただろ?あれ、すっげえ役に立ったんだ。 その、それで・・・そう、そのお礼というか・・・うーん」 何つったらいいかわかんねー!!! 「まあ、よかったら受け取って欲しいんだ」 彼女の手のひらにそれを乗せた。 「・・・ピアス・・・」 ちょっと驚いたような彼女の声。 「・・・ゼルさんのと同じですね」 あれ、バレた? 「気に入らなかったら、ごめん」 「そんなことないです!すごく嬉しいです。ありがとう」 彼女の言葉が嬉しくてくすぐったくて、あわてて後ろを向いてしまった。 「えっと、そろそろパーティーに行かないとな」 「そうですね。ゼルさんの好きなパン、なくなっちゃいますよ」 「え、やべ!早く行こうぜ!」 「はい!」 軽く駆け出しながら、自然と手をつないでいた。 ------------------------------------------------------------------------------------- 99HIT記念ユナさんリクエストのゼル小説です。私もゼルが大好きなんだ〜!!! しかし、ただいまFF10プレイ中のため、つい「〜っす」と言いそうになる。 三つ編みの図書委員とのイベントがリメイクで増えてくれるといいな☆ 戻る