「おーめーでーとー!」 「何がだよ、朝っぱらからうるさいなぁ…!」 「もんもんヘアーだよー!素敵ー!」 「もう、な!ん!な!の!よ!(もんもんじゃねぇ!)」 私を起こしたのはお母さんで、お母さんを起こしたのは、同じ中学校の中学生の向日だった。今日は、正月だ!元日だ!嬉しくないのは、お母さんも私もいっしょだった。(なにあの子)(知らないよー)(もっかい寝るんだから、出てってよ)(はいはい)(お金ならあげるから)(下ろしてないでしょ)(うるさい!)(はいはい)(静かにしてね)(はいはい)(寝るからね!)(はいはい)(鍵閉めてって)(わかってるから…)とても、良い年は始まりそうにないのが、年の始まりにして私の恋のオチなのです。(はいはい) 赤い靴 あなたは何よりも強くて脆いから、誰かさんが抱きしめたら、ステップを踏んだら、すぐに崩れてしまいそう。だから、エロスの神様も味方しそうな、君、が、この靴を、気に入ったとゆう奇跡は、 年が変わっても、続いているのです。 そして、朝じゃなかったのもオチなのです。 「何なんだー!この日差しはー!はーつーひーのーでー!」 「違うよ、もう夕方だよ…。(東西の区別くらい…!!)」 「あらそう…。」 「じゃなくって!覚えてないのかよー!」 「「跡部!!」」 そのまた、気付けば跡部の家に向日によって立たされていたこともオチなのです。 ドアの向こうからは溜息がひとつふたつ聞こえ、向日の姿は私の緊張と反比例するように坂の下に小さくなりました。立たされてから何分かすると、ドアがカチャリと動く音が聞き取れました。 (私は跡部の餌食となるのか…もんもん) 「外出るぞ。」 と、跡部は叱咤せずに靴を履いていました。 とても惨めな私は、鍵を閉めた直後の跡部に、どんな顔をすれば良いのだろう! (キスでもすれば、許してもらえるのか!)(日本人の血が流れている私には、到底無理だった) 君はエロスの神様が見守っているくらいの卑怯な男です。強気に私の顔も見ずに歩き始めました。 「ちょっと、ほんとに、ごめんなさい!」 なんていう声も虚しく散り、私は静かな住宅街で疎外を感じました。(慣れたもんだ)(※正月です) 「名前、だっけ?」 「まだ、知らなかったの!?」 跡部に が出会ったのは、もう半年前のことになってしまった。夏の日に節水しないのことを教えた向日が悪かった。の半年は、と跡部と向日の3人とその他で構成されている。(難題だ) は真っ赤な余所行きの靴を履いて、向日と楽しく談笑していた。は興味外の情報網が薄く、向日は新体操部だと思っていた。きっと神風怪盗ジャンヌを目指していたんだ、と思っていた。は向日の野望が無理なことも知っていた。赤い靴を脱ぎ捨てて、は話を続けた。向日は蛇口からホースを繋いで、生温い水をと自分の足にかけていた。ふたりとも、西瓜が食べたいなー、と思っていた。の脱ぎ捨てた赤い靴が、とても熟れた色をしていた。(ように見えた)向日は待ってて、と言うと突然走り出した。(靴は履いていた)この思いつきが、の半年を彩ってしまった。追い込んでしまった。 西瓜を向日が持ってくる少し前だった。ベンチで眠ってしまっていたのすぐ側で、男がの赤い靴を一生懸命見ていた。は自分の靴ではない気がした。すると、向日が西瓜をひとりでふたつも抱え、その後ろからぞろぞろと西瓜を持った男が来た。は死に行くみたいだった。向日は西瓜を出しっぱなしだったホースで冷やし始め、ぞろぞろと西瓜を持った男達は嬉しそうな顔をした。 側の男は行儀良く西瓜を食べ始めた。もう時間も分からない。まるで朝がきているような、静まり返るような、夕方だった。向日もひとりの男のような顔をして西瓜を食べ始めたので、神風怪盗ジャンヌにはなれないぞ、と思った。それが、半年前だった。 これは運命でも必然でもないと思うし、もう少しおもしろおかしい人だったら、と考える。 私は笑い合うか、走って逃げてしまいたいのに!でも、貧乏性の故、展開がある。 跡部は、公園の自動販売機の前にいました。私は、自動販売機の前にいる跡部の後ろにいました。(日本語って難しい)(私は自動販売機と同じ地点にいるみたいじゃないですか!もんもん!) 「ちょっとまって!おしるこ、買ったでしょ、絶対、あたしが、飲むんだ!!(NO!)」 「当たり前だろ、全部飲め。」(良い笑顔) 「やだ…ちょっと、甘過ぎだから…!実は跡部が飲みたかったんでしょ!」 「バカかよ。」 「すみません。(畜生!)」 この人は、半年前の暑い日のことも忘れてしまったのか。 私は、あの、霞んだ視界の奥で、愛とか糞みたいな展開とか感じていたとゆうのに。 「家、戻るぞ。」 「え、まだ、おしるこ、飲み終わってないんだけど!」 「貸せ」 「(飲んだ!一気かよ!)返せ」 「テメーの処女をか」 「女の子にそうゆう話しないで!」 「下衆が!」 あぁ、もう、この人が愛とか好きとかゆう単語を、口にすると、台無しなんだよ。 特に、耳元とかで囁くと、キモいんだか、良いことなのか、最悪なのか、無理なんだよ。 だけど、期待してしまうんだよ。跡部の家の玄関で赤い靴を脱いでしまうと、 期待せずにはいられないんだよなー! 握り締めていたスカートに皺が寄っていた。みっともなくて、反論する声も出なかった。 「まだその靴履いてんのかよ。」 「そうだけど、なんで覚えてんの。」 「顔、赤ぇ。」 この人を飼いたい衝動が止まらない。どんな顔で私を睨んで、どんな風に起きて、食べて、 いってきます、のキスをするのか。(新婚かいな) そしたら、一日中ヤってられんのかいな。 「西瓜食いてー。」 「不良言葉やめてよぅ。(もんもん)」 (※正月です) |
| ローラ様、ありがとうございました! くり坊 ← |