降雨









平日の昼間の寮は



全く静まり返っていて









遠くの方から




体育の授業でもあっているのか




時折歓声や騒ぎ声が聞こえてくる













期末試験が終わった昨日



最後の試験と思い少し頑張りすぎたのか



急に体調が悪くなった
















自分の体調も管理できないなんて。











溜息をついて上半身をベッドから起こすと




頭がくらりとした




































換気の為に少しだけ開けておいた窓から





















雨音





















次第に強くなってゆく音と












濡れた植物の馨











柔かな風が火照った身体を冷やしていく











ひとつちいさなくしゃみをして










思い出す




















嗚呼、あの人は雨が好きだった





























雨なんて




ただうっとおしいだけだと思っていたのに



























君はそんな僕に































雨なんて。


























この音を好きだと云っていた







この馨が好きだと云っていた







この風が心地良いと云っていた














雨には色んな表情が有るのだと




色んな馨が




色んな色が有るのだと




僕に教えてくれた









嬉しそうに語る君を見ながら僕は




君をとても愛おしく思い




其れならばいっそ




雨が止まなければ良いと云えば











雨上がりの空も好きなのだと




何時か止むから好きなのだと




何処か寂しげに




そう云うから





























君を初めて抱き締めた日


























僕達は雨の馨に包まれていて




君は寒そうに少し震えていて




僕はできるだけ優しい雨と




できるだけ暖かい青空を欲した






































雨が降ると




君に包まれているような気持ちになる






































僕は




君の優しさのように降り注ぐ雨を




とても愛おしく思い







毛布に包り瞼を閉じた

























君の笑顔のような




暖かい青空を待ち侘びて












2003.02.27