『バレンタインかぁ。どうしようかな』

どうしようかなって?

『うん 言葉の通りだよ。するのもなぁって』

ええっ!それって愛されてない?!

『え?ああ、違うよ。お父さんにあげる分』

(お父さん、愛されてないんだ…)

『……。 なんだろうね、その顔は』

いえいえそんな。……ねー

『どうしてそこで物欲しそうな顔をするのかな、キミは』

俺って正直だからさ。ちょうだい?

『またまた。そんなこと言ってもらう予定入ってんでしょ?』

ところがどっこい、なかったりするんですよ

『…ふぅん?』

不景気だからねぇ

『いじけてるっしょ』

そりゃね。

『大丈夫だって、次がある…』

っていうかね、俺としては君からもらいたいわけだよ

『なんで?』

ほしいから。

『無茶苦茶言ってるね』

言う相手は選んでるし

『威張って言うこと?!』

そういうわけで、待ってるよー!

『誰があげるって ちょっと待っ…』
























「義理じゃないけど本命でもないから!」

力いっぱいそう宣言して君が差し出した四角い箱。





甘い甘い君の優しさを頬張って



いかん いかん。 顔が緩んで戻らないよ