- 蒼穹の翼竜 -

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仮設 UO-Journal


[03/08/15 21:15] >惨劇は繰り返す

 −とある街道−
私がFriendの家の前にリコールしたとき、視界の隅に複数の人影が見えた。
急いで家の中に駆け込み、様子を窺う。
「またか・・・」
私は溜息をつき、心の中でそうつぶやいた。

一人は以前にもここで見かけたシーフ修行者だった。
そのときは独りで黙々と自分の荷馬からスティールを繰り返していた。
「よくも・・・、その様なことをこんな街道沿いでできるものだ。これでは・・・。」
と思って見ていたのだが、さすがに思うところあったのだろうか。
今日は仲間らしい2人と共にいた。

時間にして私の溜息から数秒後だったろうか。
私の心配が現実となった。
街道の南から”赤い名前”の者が走りより、手に持ったランスで襲い掛かる。
徒歩だった彼に避ける術は無かった。
仲間の2人は彼の断末魔の叫びを聞く前に、すでに馬を飛ばして消えていただろうか。
彼の死体と荷馬をもてあそんでから”赤い名前”は周りを探るように走り回った。
彼の仲間の名前がちらちらと視界の隅に見えていた。

それは意外と早かった。数十秒後に彼は戻ってきてしまった。
恐ろしいまでの装備に身を固めた”赤い名前”が待っている自分の死体の前へと。
青く輝くエネルギーボルトが彼の体に吸い込まれ、生命力の半分以上が消えた。
あとは持ち替えられた包丁が文字通り、彼を切り刻んで料理するだけだった。

もう二度と彼とその仲間の2人を見ることは無かった。
そして2度目の悲鳴から数分後、”赤い名前”は北へと走り去った。
2つの死体だけがいつまでも残っていた。

私は何も出来なかった自分の非力さを呪った。
だが、最初から私の心の中には「彼を助ける」という選択肢は無かった。
仮にここで”赤い名前”を仕留めても、
奴は必ず、持てる憎しみを何倍にも増してここに戻ってくるだろう。
そして、その対象となるのは私とは限らないかもしれないのだから。

 

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