前に来たときは、前に進むことしか考えてなくて。
でも、イマはどうして?
なんで?
で、一杯で。
見上げった空の色が蒼みたいな赤みたいな。
たとえるならバラ色。
そんなで。
笑っていけると思ってた。
笑っていけるって信じてた。
信じたかった。
旅を止めること。
未来を語るキミ。
でも、それはできなくて。
どうしてもできなくて。
君の唇が近付いてきて...って...。
うわっ!!
マミヤ!!
濡れた黒の髪が光って...
『ヴぁぁ!!』
「おい、渋沢?渋沢!!どうしたんだよ?」
同室の三上の声が聞こえる。
ゆすられる感覚。
光のくすぶりが飛び込んでくる。
「...あ、三上...」
微かに飛び込んできたのは黒い髪の毛。
思わず先ほどのことを思い出してのけぞる。
「...どうしたんだよ?いきなりさけんだりして」
訝しげに覗き込んでくる三上。
そりゃ、そうか。
頭をゆっくりと整理してみる。
つまり、さっきまでのはユメだったということだな。
導き出された結論に、ほっとする。
と、同時に先ほどのユメがどんなに悪夢だったかを思い出す。
「いや、さっきまでな。ユメをみてたんだ」
三上から見れば落ち着いたようにみえたんだろう。
...まだ心臓はバクバクしてたが。
「あ?ユメ?」
三上の答えに、自分にも言い聞かせるように改めて言う。
「そう、ユメだよ。...はじめはよかったんだ。普通にFFのユメだったんだよ」
三上は黙って俺の話に耳を傾けている。
「だが、あの泉のシーンらへんでな。何故か、ティーダが間宮になったんだ」
思い起こすだけで気分が下がってくる。
話し声に代わりはないが、テンションだけはどんどん下がっていく。
「ってことは、お前...間宮と...;」
三上は言葉を濁して明言をさける。
俺は三上がなにを言いたいかを悟り、先に答える。
「イヤ、それはない。その前に起きたからな...」
俺の答えに三上は心底安心の表情を浮かべいつもの笑みをみせる。
「しっかし、お前も微妙なユメ、みてんのな」
三上の慰めるような、そんな言葉が響いた。
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