フュージョンで編み出された結末


※やっつけですので色々許してください


静「あれ、何してるんですか?」
基「見りゃわかんだろ。編み物」
「なんでそんな似合わないことしてるんですか?」
「るせぇよタコ。なんだっていいだろ」
「……」
「……」
「それ、手袋ですか?」
「そう」
「ふうん。でも基祐さんのにしては小さすぎやしません?」
「俺のじゃねーもん。いいんだよ」
「あぁ……なるほど、そういうことですか」
「……なに見てやがんだ」
「そぉ言えば、そろそろ夜さんのお誕生日でしたねぇー」
「……」
「意外といいとこあるじゃないですか。がさつな性格してるわりには」
「お前に言われるのだけは納得いかねえ!」
「まぁまぁ、そう言わずに。そういうことならあたしも手伝いますよ?」
「手伝い? お前にやってもらっちゃ意味ないじゃん」
「そんなこと言ってホラ、そこ違いますよ!」
「え、あ、こ、こうか?」
「ここをこうして、こう」
「おや……上手くいった」
「ね?」
「『ね(はぁと)』じゃねえよ。もうわかったから向こう行っててくれ」
「いいじゃないですか、見てたって」
「……ちぇ」

「……ところでよ」
「はい?」
「女の手ってのはどのくれえの大きさなんだ?」
「どのくらいって言われても……」
「これじゃ大きすぎるかな。うーん」
「……はい」
「なんで俺の手握るんだ?」
「こうすればわかりますか? あたしの手より一回り小さいくらいでしょ、夜さんなら」
「おお、なるへそ」
「……」
「……」
「ふむ、わかった。ありがとさん」
「はふぅ……」

「でけた!」
「わー、どんどんぱふぱふー」
「ま、こんなもんかね」
「結構上手いもんですね。見直しましたよ」
「……しかし、どうしようかね。コレ」
「コレって……余った糸ですか?」
「うん。……残してもしょーがねえし、何か編むか」
「あ、じゃあ手伝います。何にします?」
「んー……じゃあブラジャァでも作るか」
「毛糸でブラ!? 正気ですか?」
「たりめーだろ。だから、ホラ」
「……ホラってなんですか、そのワキワキさせてる両手は」
「いや、触らせてくれんだろ? どのくらいの大きさなのか」
「なっ、そんなのダメに決まってるでしょバカ! 大バカ!」
「固えこと言うなって!」
「言いますよ! 変態! ド変態!」

「──なに騒いでるの、二人して」
「おや、姉さん」
「ちょっ、聞いてください夜さん! あの大バカがあたしの胸揉もうとするんです!」
「……それは聞き捨てならないわね」
「そうですよ、ズバッと言ってやってください。あのド変態に」
「揉むなら、そんな小娘のじゃなくてこっちにしなさい」
「こっ、小娘!?」
「おお、さすが姉さんは話がわかるなぁ」
「そりゃそうよ。何年来の付き合いだと思ってるの?」
「そうでございましたね。それじゃあ早速……」
「……」
「まっ、待てぇい!」
「なによ小娘」
「なんだよ中古」
「ちゅ、中古!? あたしは新品だ!」
「え……マジ? その歳にもなって?」
「よっぽど魅力がないのね。可哀想に……」
「……! あっ、あたしも女だ! そこまで言われて引き下がれるかぁ!」
「おっ、なんだなんだ、揉ませてくれるのか?」
「あたしの魅力ってヤツをわからせてやります! さすがに夜さんには勝ってる自信ありますから」
「……言ってくれるじゃない。でも、先に言い出したのはわたしよ?」
「基祐さんに先に言われたのはあたしです」

「「どっちにするの!?」」

「……じゃ、こうしようぜ。右手は静、左手は姉さん!」
「そんなのダメですよ!」
「そうよ。女性に失礼よ」
「困ったな。俺は両方がいいんだけど……
そうだ! 二人がフュージョンしてくれよ! そうすりゃ万事解決じゃん!」
「ふゅーじょん?」
「何ですか、ソレ?」
「かくかくしかじかで、こうやって指を合わせるんだ。とりあえずやってみ」
「じゃ、じゃあ……まぁ」
「基祐がそうして欲しいなら……」

タカタカタカ
「フューーーージョン!」
ヒ゛シッ
「ハッ!」

諭「ちわー、納車のご案内ですけど──」

「ハッ!?」
「わあ!」

ぼよーん

「……ど、どう? 上手くいった?」
「い、いや、失敗……デブになった」
「えぇ!? でもしょうがない、30分は解けないんだから、このまま揉んで!」
「いや、デブはいい……」
「えぇーー!?」
「とりあえず「しずる」、俺、諭吉と出かけてくるから。さっきの話はまた後でね」
「ちょっ、どうするのコレ!? 人に見せられないよ、こんなカッコじゃ!」
「わたしゃ知りませんよーっと」


「あのぅ、わたしお邪魔でしたかね?」
「いんや、いいから行こうぜ」
「置いていかないデブ〜〜!」
「語尾に「デブ」とかついてる人とは関わりたくないデブ〜」
「あっ、後で覚えておきなさいデブよ!」


そして帰宅後。
変身が解けていた二人は俺の前で再合体し、デブデブ状態で強烈な張り手をお見舞いしてきた。
しかも、晩飯はピザ10枚だけというモノだった。みなさん迂闊に合体するのはやめましょうね。




<<Return