215 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:04/02/24 00:59 ID:ghgwP21K
「おにーたん、あっさだっよー」
 ドッヂボール、ボールをキャッチ、さぁ反撃、というところで、夢から覚めた。
なんのことはない、妹が俺を起こそうと俺の腹の上にのっかってきたのだ。妹は、愛読書
の『めばえ』を手にもち、きらきらと輝く瞳で俺を見つめている。
「おにーたん、このごほん、よんでー」
 あどけない顔の妹は、俺がたったいま起こされたばかりのことなど、まったく気にして
いない。素直に自分の欲求を伝えてくる。そんな妹がとてもかわいらしい。
 俺は、けだるさを残しながらも、妹といっしょに雑誌をぱらぱらとめくった。
「これ、ここ、よんでー」
 そういって示したページは、どすぐろい皮膚のエイリアンを、真っ二つに割れた深い色
の海が飲み込もうとしている挿絵のあるページだった。

『このままでは、宇ちゅうからやってきたエイリアンは、海のかいぶつにまけてしまいそ
うです。あっ、あぶない。ピンチになったエイリアンは、あたまからまっ白な光せんをは
っしゃしました』

 隣の妹に視線を移すと、真剣な瞳で雑誌に見入ってる。

『――けれども、海のかいぶつには、光せんはききません。海のかいぶつはへっちゃらで
す。そのうちつかれてしまったエイリアンは、げんきがなくなり、海のかいぶつの中へと
のみこまれていきました。――おしまい』

「ねーねー、おにーたん、あたしね、エイリアンみたことあるよ」
「へー、すごいねー。どこでみたの?」
「おにーたん、おきるまえに、おにーたんをおそってたよ」
――?
「あ、いまもまだいるー、エイリアン、エイリアン――」

そういって妹は、俺の朝立ちしたままのモノをにぎにぎして嬉しそうだ。

216 名前:21 ◆/Juice3Jac [sage] 投稿日:04/02/24 01:40 ID:ghgwP21K
「そうだー、せっかく、エイリアンいるんだから、海のかいぶつもいないかなー」
 いもおとは、俺の部屋をきょろきょろとみまわしている・顔wゆらすたびに。っつかn
だままの手にぎゅおpぎゅおとちからがくわわる。からだごとひねるときなど、すこしひ
ppっぱるようnい力がくわわって、。
「いないなー、」
 部屋を物色するのをやめたおかげで、ちいさな手にこめられた力もゆるくなる。
だが、手を離すと逃げ出すとでも思っているのか、にぎったままの状態はかわらない。
「ねー、おにーたん、どこにいるか、おしえてー?」
 俺に聞かれても、そんなものがどこにいるか知るはずもないだろうと思ったが、――朝
立ちをにぎにぎされた俺の思考回路は、どこかおかしくなっていたようだ。妹のまあるく
開いた瞳をみつめて、こんなことをいっちまった。
「あっ、おくちにうみのばけものがとりついてるぞー」
「え――、やだ、やだっ、おにーたん、たすけてー、お口にくっついたかいぶつやっつけ
てよー」
「よーし、じゃあ、お兄ちゃんが、さっきのエイリアンをうごかして、退治してやるから
――ちょっとだけまってろよ――」
「――よーし、さっきのエイリアンよりもつよいエイリアンがきたぞー、こいつの攻撃な
ら、きっとたおせるから、もうちょっとだけ、がまんしてろよ」
「……うん。こわいけど、がまんする。おにーたん、はやく、こうげきして――んぅ、く
はっ」
「ばけものを攻撃しやすいように、もっとおおきくくちをひらいて!」
「んぅ、おに――たん……、おく…ちでっエイリアンと、かいぶつが、たたかって…る」
「そうだ、もうちょっとで、エイリアンの必殺技がでるから、がんばれよー」
「っきゃっ、なんかとんできた――、これ、白い光せん? なの?」
「よーーし、かいぶつを退治したぞ。もう安心だからな」
「おにーたん、ありがとう、ほんとにこわかったの、たいじしてくれて。おにーたん、や
さしいし、つよいから、だいすきっ!」

顔に白い光せんを付着させたままの妹は、きらきらと輝く純真な瞳を俺にむけて、とても
うれしそうに、にっこりと笑っていた。




218 名前: ◆/Juice3Jac [sage] 投稿日:04/02/24 11:56 ID:fjn0mFeg
「おにーたん、ありがとう、ほんとにこわかったの、たいじしてくれて。おにーたん、や
さしいし、つよいから、だいすきっ! これっあげるねっ」

顔に白い光せんを付着させたままの妹は、きらきらと輝く純真な瞳を俺にむけて、とても
うれしそうに、にっこりと笑いながら――ポケットから取り出したマーブルチョコを二つくれた。


足元で、いつのまにか床に落ちてしまった雑誌――『せいの  め ば え 』の表紙タレ
ントも、にっこりと微笑んでいるのが、妙にうらめしかった。


>>217
自分でも、ちょっと気になってたので、ラスト変更しておきます。↑で少しは緩和できたでしょうか。