- 540 名前:誰か[] 投稿日:04/03/27 02:14 ID:H2wOjZLf
ピピピピ・・・
目覚ましが鳴ってる。
ピピピピビピピピ・・・
今日は土曜。学校は休み。
ピピピピ・・・
なら起きなくてもいいだろう?
ピピピピビピピピピビ!
「やかましい!!」
がっ、ずだんっ!
目覚まし時計を掴み上げて床に叩きつける。
・・・
ようやく訪れる沈黙。
この至福の微睡みが覚めない内に再び夢の中へ・・・
ピピピビピピピピビピピピピビぴぴぴビビびピピビビーーっ!!!
「シャァァァァッッック!」
(CPUに負荷がかかる!→負荷=フカ→フカ、鮫に似てる→鮫=シャークから来た造語)
ズガン!
俺は訳のわからない台詞と共にベッドからフライングニードロップを目覚まし時計に喰らわす。
目覚まし時計は簡単に大破し、騒音は沈黙する。「はぁはぁ・・・」
つーか朝から何やってんだよ俺は?
ガチャ、
皐月「あー!朝から五月蝿いよバカ兄貴!」
キーーン!!
と、騒ぎを聞きつけた愚妹が勢い良くドアを開けて元気に耳元で叫んでくれた。
「五月蝿いのはてめぇのシャウトだぁぁ!!」
皐月「今日土曜だよ!?学生は昼まで寝る日なのに0704時にボクの睡眠を妨げやがるとはいい度胸してるよ!」
- 541 名前:誰か[] 投稿日:04/03/27 02:31 ID:H2wOjZLf
部屋に飛び込んで来た愚妹の挑発は、低血圧で寝起きは不機嫌な俺の闘争心の火に油をドブドブと注いだ。
「コロす!!」
いや、別に妹と仲が悪いってわけじゃない。これはある意味日課だ、日課。
バイオレンス過ぎるスキンシップだ。
ああ、言い忘れたな。こいつ、妹の名前は往原皐月(ゆきはらさつき)。俺の名前は往原慎吾。
ガキの頃、変な親父に愛想つかせた母親が出て行ったんで、俺はグレて不良くんに。妹は妹でグレた俺と、母親が出て行ったショックでますます変になった親父の影響で「いい意味」で歪んだ。
少々のことじゃ動じないし、世間の荒波に揉まれた分、相手の気持ちをよく考えて行動する。
で、
「この野郎、いつの間にかまた強くなりやがって・・・ゼェゼェ」
皐月「乙女は日々の絶え間ない鍛錬によって美しさを維持しているんだよ!ハァハァ」
かたや、黒Tシャツとトランクスでヒットマン・スタイルの馬鹿兄貴。
かたや、Yシャツ一枚(俺のパクリ物)でマーシャル・アーツな愚妹。
・・・端から見たら(誰も見ないが)滑稽な光景だ。
- 542 名前:往原家の朝 BY 誰か[] 投稿日:04/03/27 07:47 ID:H2wOjZLf
「朝から体力使って疲れた・・・飯喰うぞ」
皐月「今日の当番はお兄ちゃんだからね」
・・・
居間にはすでに親父がスーツを着て新聞を読んでいた。
親父「おぉ!?」
と、俺を見るなりいきなり素っ頓狂な声を上げた。
「んだよ」
親父「慎吾が、土曜の、朝に、妹と、居間入り?」
皐月「?」
「だから何」
すると親父はテーブルをガタンと叩き、どこぞのスタンド使いよろしく独特な動きで俺と皐月に指をさした。
親父「土曜ァーンドゥ日曜ぅっオァ祝日っつまーり休日には恐らく仮定的だとしても間っ違いなく午前中は睡眠状態にあるおまえがぁ。
右に同じく土曜ァーンドゥ日曜(略)状態にある妹がぁ!一緒に居間入りしちゃうなんてぇ!・・・今晩はサタディーナイツフィーバーかな?土曜だしぃ」
赤面しながらも眼鏡をくぃっとやる仕草はもう、第七聖典を六十発ほどブチ込みたいほどムカつく。
「親父・・・俺、朝は弱いんだから、この血の巡りが悪い頭に電波飛ばして混乱させないでくれ」
親父「皐月と一晩よろしくやったくせにかぁ?えぇ、ヲイヲイ」
「・・・コォーゥドッッスクウェアァッッ!!」
上半身をバネにしたみぞおち狙いの平手掌打。ただでは済まん。
- 543 名前:父親、往原拓海(46歳) BY 誰か[] 投稿日:04/03/27 08:06 ID:H2wOjZLf
父親「ふぐはーーー!?」
決まった・・・。
みぞおちにナイスヒット。しばらくは立てまい!
父親「ヒャハァ!」
「何い!?」
しかしあろうことか親父はすぐに跳ね起きた!
父親「甘い、甘いは若造!!この不屈の肉体はおまえごときのアタックではびくともしないわぁ!AMEN!」
アンデ(バキューン)センかよてめぇは。
皐月「っ・・・」
「どした?皐月」
と、俺は俯いて黙り込んだ皐月に気がついた。
皐月「うに?」
「元気ねぇぞ?」
皐月「あ、何でも無いよ!それより朝ご飯作るね!」
「え?いや、さっきおまえ俺が当番だって・・・」
皐月「いいのいいの!」
そのまま逃げるように台所へ。
親父「ふ」
「んだよ」
親父「脈有りと見た」
「はぁぁ?」
親父「愚息よ、皐月にハァハァした事は?」
「妹どころか、生まれてこのかた女に惚れた事はねぇよ」
テーブルに座りため息をつく。
親父「ほぉ・・・まだ恋愛否定組か?愚息よ」
皐月は鼻歌まじりにスクランブルエッグを作っている。
「別に否定してるわけじゃない、ただわからないだけだ」
親父「・・・今日の仕事は帰ってこれん」
「はぁ?」
親父「帰宅は明日の昼過ぎになるだろう」
「何を企んでやがる」
- 549 名前:親父、出番終わり BY 誰か[] 投稿日:04/03/27 13:04 ID:H2wOjZLf
皐月「ご飯できたよー」
親父「ではまた来週!」
ふははは、という高、いや馬鹿笑いを居間に残し,さらに頭がおかしくなった親父は出て行った。
皐月「あれ?お父さんは?」
「どーせソープにでも行ったんだろ」
駄目だ、あの親父とまともに付き合ってたらこっちまでイカレちまう。
皐月「・・・どーしよう、ご飯三人分だよ?」
「俺は小食だからな」
皐月「むぅ、ボクだってそうだよ!」
「いや、おまえなら喰える!」
皐月「朝からこんなに食べれるわけないよ!」
「てめぇ先週にラーメン屋で俺が驕るったら三杯も食いやがった!」
皐月「うに!?な、ナンノコトデショウ?」
「さあ、このこんがぁりと焼けたトースト六枚を食うのだ!さもなきゃ俺がおまえを喰ってやる!」
皐月「あの〜お兄ちゃん?おめめがいい感じにヤバくなってますよ?」
両手を広げてじりじりと皐月に迫る。
いや、別にやらしいことは考えてない。本当だぞ!?
「さぁ選べ!朝から大量のトーストを食うか?それとも俺に喰われるか!?」
皐月「うーん・・・」
と、皐月は頭をひねって考えるという予想外な行動に出た。
「おーい、皐月?」
皐月「きーめた!・・・うりぃやあぁぁぁ!!」
刹那皐月はタックルをぶちかましてきた!