こっちに来て、はや3日が経っていた。
今だ、こっちの環境になれず未だに苦戦をしているところだ。
「今日も寒いな。」
俺の名は島村 幸太。親の都合により親戚の三村家に今はやっかいになっている。
「孝ちゃん、ポケットから手出したほうがいいよ。」
夏美は、そういいながら俺に注意をした。
「夏美は、いいよな。手袋があるから、俺なんて一つも持っていないからよ。」
「だから、私の貸してあげるっていったのに。」
そういって、夏美は今自分がしている手袋取ろうとしていた。
「いや、俺はそういったカラフルな手袋はちょっとな・・」
「かわいいのにな、」
夏美は、ふくれた顔をして外した手袋をまたつけた。
「しかし、こっちに来て三日経つのにこっちでの記憶が全然思い出さないんだよな。」
「大丈夫だよ。徐々に思い出すよ。」
「そうかな、なにか大切なことを忘れているようなんだよな。」
雪道を考えながら歩いていると、学校が見えてきた。
校門の前には、クラスメートの吉野の姿があった。
「おはよう、夏美」
「あっ、香代子ちゃんおはよう。」
二人は、しゃべりながら教室まで向かった。
俺は、二人の後を追うように向かった。
実際に先に向かっていてもいいのだが、今だに教室の位置がわからず、
夏美の後をついていかないと迷ってしまいそうだ。
ようやく教室に着き、自分のいすに腰を下ろしたとたんに後ろからハイテェーションの、
声が聞こえてきた。
「よぉ、島村元気か」
「おまえ、朝っぱらから元気だな。」
「まあな、それより昨日のテレビ見たか、・・・・」
それから、休み時間になるたびに木村と昨日のテレビや都会の話などをして、
あっという間に、放課後になった。
「さて、帰るかな。夏美帰ろうぜ。」
横で、帰る支度をしていた夏美はこっちに向いて、手のひらを合わせていった。
「ごめん、私今日部活あるから。」
「そうなのか、まあいっか一人で商店街の方にいってみるかな。」
俺は、夏美と別れを告げて玄関へと向かった。
下駄箱から靴を取り出して、外に出るとこの時期には珍しく晴れきっていた。
俺は商店街に向かった。
夕方の商店街は、買い物客や学校帰りの学生でごっだがいしていた。
「とりあえず、目的の店を見つけたら帰るかな。」
とりあえず、CDショップと本屋などを探しに回った。
・・・
「こんな、ところにあるのか。」
なんとかCDショップ を見つけだした。
「しかし、結構裏の方にあるんだな。」
なれない雪道を長い間歩いたため、俺は近くにあったファーストフード店に入った。
中に入り、とりあえずポテトとコーヒーを頼み窓側の席に座った。
「ふぅー、とりあえず食べたらまた探しに行くか。」
俺は、ポテトをつまみながらコーヒーを飲んでいると、窓の外に一人の少女が立っているのが見えた。
「さっきから、こっち向いて何してんだろうな。」
と、思っていたらその少女がこっち向かってきて店の中に入ってきた。
「ねぇ、あなた島村 幸太じゃない。」
彼女は、入ってくるなり俺に向かって大声でいった。
当然ながら、店の客の視線は俺らの方に向いた。
おれは、とっさに彼女を連れて店の外に出た。
「こら、いきなり何をするのよ。」
怒鳴りながらも俺は人のいないところまで歩いた。
何とか、公園に着き一息を入れた。
「はぁ、はぁ、こんな体験二度としたくないぜ。」
「あなたいったい、こんなところに連れてきて何をするき、まさか・・・」
彼女は何を想像したのかわからないが、変な想像しているのは間違いない。
「変な想像していないで、いったい俺になんの用だ。」
「そうだった、あなた島村 幸太なのね。本当にそうのね。」
「そうだが、おいどうした・・」
突然彼女が泣き出した。
「ずっと、待っていた。あなたがこの町に戻ってくることを私はあなたのことを
一時すら忘れたことはないよ・・・」
泣きながら彼女はいった。
しかし、俺はここ数年特にこの町で過ごしたときの記憶がさっぱり消えており、
俺は、聞くにも聞けぬ状態になってしまった。
そして、やっと泣きやんできた彼女と俺の目が合ってしまった。
とっさに俺は目をそらすと、
「ねぇ、どうしたの?落ち着かない顔をして、・・・」
俺は、やばいと思いながらも平然とした顔を作って答えた。
「そうならいいけど、もしも忘れちゃっていたらどうしょうと思っちゃった。」
彼女はそういって、噴水の方へと歩いていった。
俺は、彼女の後ろを歩いた。
「でも、本当に久しぶりだね。幸ちゃんと歩くの、」
そういいながらも、昔のことを忘れた俺はどう答えたらいいのかわからず結果的に相手に合わすような会話になっていた。
「ねぇ、明日もあえるかな。」
公園を出て、帰り際に彼女は言った。
俺は、首に縦に振って答えた。
「それじゃ、またここでね。」
そういって、彼女は消えていった。
俺は、結局彼女の名前も聞かず、昔のことも聞かずその場を後にした。
俺が家に着いた頃にはあたりは真っ暗だった。
「ただいま」
「お帰りなさい。」
この人は三村 春代さん。夏美の母親である。
「夕飯の用意できてますよ。」
「あっ、はいわかりました。」
そういって、自分の部屋に戻って服を着替えてから、キッチンに向かった。
「あっ、お帰り孝ちゃん。」
「お、ただいま。」
一足先に、夏美はご飯を食べていた。
「遅かったね。店の位置わからなかった?」
「いや、わかったのはわかったのだか、その後いろいろあってな。」
そういって、俺も夕飯を食べ始めた。
「ふぅー、食べたな。」
そういいながら、俺はソファーに座り込んだ。
「今日のは母さん特製のビーフシチューだったからね。
私なんか5杯もおかわりしちゃった。」
「いゃ、俺は3杯なんだが・・・」
そうして、俺たちはテレビを見ながらゆっくりと時間が過ぎていった。
しばらくして、俺はふっと今日のことを思い出した。
「なぁ、夏美おまえ昔よく遊んだ友達のこと覚えているか?」
「えっ、突然なに?」
「いや、なんとなくな。」
「うーとね、実際はよく覚えてないところもあるけど、
でも大切な友達なら憶えているよ。」
「そうだもんな。」
俺は、過去の思い出を探るように考えた。
しばらくして、俺は自分の部屋に戻った。
「こんな日は早く寝るか。」
ベットに入っても、今日の出来事がいろいろと頭の中を駆けめぐり、
深い眠りについた。
「えーん、えーん、・・・」
公園の一角で一人女の子が泣いてる。
「なぜ泣いてるの?」
周りの子供たちがそう訪ねても、その女の子は泣き続けて、返事すらしなかった。
しばらくして、周りの子供たちはどこかに消えてしまい、
女の子だけが残って泣き続けていた。
「これ、あげるよ。」
いつの間にか、女の子の前には一人の男の子が立っていた。
「ぐす、いらないよ、そんなの」
「いいから、やるよ。」
そういって、男の子は小さな箱を女の子に渡してどこか消えてしまった。
「起きろ、起きろ、朝だよ。」
ガチャン
寝ぼけながら、目覚ましを止めた。
「なんか、変な夢だったな。」
そう思いながら、ベットから降りて制服に着替えた。
下に降りて、まず先に洗面所に向かった。
水を出して、顔を洗う。これがいつもの日課だ。
これが終わってから、キッチンの方に向かった。
「幸太さんおはようございます。」
「春代さんおはようございます。」
軽く挨拶をして、椅子に座った。
食卓には、パンと目玉焼きとサラダがのっていた。
「それじゃ、いただきます。」
目の前のパンを食べ始めた。
しばらくして、夏美が起きて、椅子に座った。
「おはよう、孝ちゃん。」
「おはよう」
夏美は、大きなあくびをしながらパンをかじりだした。
朝ご飯を食べ終わるころには、学校に行く時間になっている。
「おい、早くいかないと遅刻するぞ。」
「あん、まってよ。」
学校まで、10分の距離だかなにせ雪のせいでもっと時間がかかってしまう。
「よし、この角曲がればあとは学校まで一直線だ。」
と思った次の瞬間なにかにぶつかってしまった。
「うわっ、」
ぶつかった相手は、雪の上にしりもちをついてしまった。
「あっ、だいじょうぶか。」
「ううっ、いたいよ。」
と、俺は手を伸ばした相手は昨日会った彼女じゃないか。
「君は、昨日の、」
「あっ、孝ちゃん。おはよう」
「おはよう」
そういうと、彼女は服に付いた雪を払いながら立ち上がった。
「それじゃ、私急ぐ用事あるからまた後でね。」
「ああ、またな。」
そういって、彼女は駅の方に歩いていった。
「孝ちゃん何してるの?」
「夏美かどうしたんだ?」
「だって、学校遅れるよ。」
「えっ、」
手にしている時計を見ると、時間まで5分を切っていた。
「やばい、遅刻する。」
学校まで走ったが、教室につく前にチャイム音が響いた。
俺たちは、指導室で教師に反省文を書かせられて教室に戻った。
「朝っぱらから何してんだが。」
クラスメートの吉野 香代子がおれにそういった。
「うるせぇ、俺だってすきころんでやったんじゃない。」
俺は怒鳴りつけるように言った。
「うるせぇな、朝っぱからなんだよ。」
後ろで寝ていた木村起きていった。
「人が寝ているんだ少し静かにしてくれ。」
「あんた、さっきから寝ているでしょうが。」
「昨日、昔の親友に会ってよ。徹夜でいろいろ遊んでいたんだよ。
だから、眠たくて眠たくて。」
「自業自得ね。」
そういった会話が後ろで永遠と続いていた。
「昔の友人か、」
キーコーン、カーコーン
「うーん、やっと終わった。」
「よう、孝太。一緒に帰らないか?」
「いや、今日はパスするよ。」
「そっか、じゃな。」
「おう、またな。」
そういって、友人と別れを言って俺も帰り支度の準備をした。
外に出ると、珍しく外は晴れていた。
「さてと、行くかな。」
俺は、いつも通る道を通って公園に向かった。
公園のベンチには彼女が座って誰かを待っている様子だった。
「よお、何しているんだ。」
「あっ、孝ちゃん。」
なぜか知らないが俺は彼女に声をかけてしまった。
声をかけなければよかったのになぜかかけてしまった。
「おそかったね。」
「あっいや、ちょっと学校でいろいろ用事あったからな。」
「ふーん、そうなんだ。」
彼女は、ベンチから立ち上がり噴水の方に向かって歩き出した。
しばらく、日常的な会話をしていたが俺はつい決心して尋ねた。
「君はいったい誰なんだ?」
「えっ、」
彼女は、一瞬不思議そうな顔をしたがすぐに寂しげな顔をしていった。
「やっぱり、忘れていたんだ。」
「ごめん、こっちでの記憶がすっかりなくなっているんだ。
でも、名前を聞くと思い出すかるしれないしだから・・・」
しばらくの間沈黙だけが続いた。
・・・
そして、彼女が
「まず、自己紹介からだね。私の名前は三仲瀬 恵。よろしく孝ちゃん」
「こちらこそ、三仲瀬さん。」
「恵でいいよ。」
「そっか、よろしくな恵。」
俺たちは、両手で強く握手した。
しばらく昔話をしていた。
していたとゆうよりも、教えてもらったとゆうほうが正しかった。
「そんなことがあったのか?」
「そうだよ。孝ちゃんあのとき池にはまって大変だったんだから。」
「へ〜え、」
俺はふと時計を見たら6時をすでに回っていた。
「もうこんな時間だよ。そろそろ帰るか。」
「もう、そんな時間。もうちょっといいでしょう。」
「でも、あまり遅いと家の人が心配するぞ。」
俺が言った瞬間、恵の顔から一瞬にして笑顔が消えて悲しげの顔になった。
「どうした、恵?具合でも悪いのか。」
「ううん、大丈夫だよ。じゃ、また明日ね。」
「おう、またな。」
恵は雪道を一人寂しく帰っていた。
俺も帰路についた。
家に着き夏美と春代さん達と夕食を取った後、急激に眠気が襲ってきた。
「夏美、俺さきに寝るわ。」
「うん、おやすみ。」
自分の部屋に戻る俺の体はベットに倒れ込んで意識はなくなった。
「えーん、」
あっ、また彼女が泣いてる。周りには誰もいなかった。
「えーん、えーん。」
「これ、あげるよ。」
いつの間にか、女の子の前には一人の男の子が立っていた。
「ぐす、いらないよ、そんなの」
「いいから、やるよ。」
そういって、男の子は小さな箱を女の子に渡してどこか消えてしまった。
その女の子はその箱を開けると柔らかな曲調の音楽が流れてきた。
いつの間にか、その女の子は泣いてはおらずかわいい笑顔であふれていた。
それから数日のこと、その男の子と女の子は仲良く遊んでいた。
友達もたくさん増え、みんな楽しそうであった。
そんな、ある日のことだった。
「え〜、恵ちゃん引っ越すの?」
「うん、」
「どこへいくの?」
「わからない。でも、遠いところだってお母さんが言ってた。」
「じゃ、これあげる。」
「私もこれあげる。」
その女の子に対してみんな様々な贈り物をあげた。
「みんなありがとう。」
そんな時間もすぐに終わり、別れの時が来ました。
「ばいばい」
「ばいばい」
みんなそれぞれの家に帰りまた女の子だけが一人残りました。
その女の子はまた泣き出しました。
「えーん、えーん」
「また、泣いてるのか?」
男の子が現れて言いました。
「泣いてばかりだと、こいつに怒られちまうぞ。」
男の子はニワトリの人形を持っていました。
「こいつの名前は鳥田 光男っていうんだ。こいつも連れて行ってやってくれ。」
「ぐす、いらないよ、そんなの」
「いいから、そいつは君のそばから絶対離れないから寂しくないよ。」
そういって、その男の子はいなくなった。
「孝ちゃん、早く起きないと学校遅れるよ。」
俺は意識と無意識の間の状態で時計を見ると、
「げっ、もうこんな時間?」
「私、先行くね。」
ベットから飛び起きて服を着替えて一階に下りると、春代さんからトーストをくわえながら学校に向かって走った。
途中夏美と合流して学校にはなんとかぎりぎりセーフで教室に着いた。
「あなたはいつも、ぎりぎりね。」
吉野がいつものように言った。
「うるせぇ、目覚ましが鳴らなかったんだよ。」
「孝ちゃんがなかなか起きないから私まで遅れそうになったじゃない。」
「そうだよ、俺が悪かったよ。」
「二人ともケンカもいいけど先生来たよ。」
吉野はそういって、席に着いた。
「まったく、もう」
夏美はふくれて、授業の用意をした。
俺も教科書は出すが気持ちは上の空だった。
そして、六時限目が終わると俺はすぐに公園に向かった。
しかし、そこには誰もいなかった。
いつもなら、恵がそこのベンチに座っているが今日に限っていなかった。
しばらくまっても、いっこうにくる気配がなかった。
周りはすでに暗く時計の針も7時をすでに回っていた。
「しょうがない、帰るか。」
ベンチから立ち上がり一人帰路についた。
「ただいま」
「お帰り、孝ちゃん。」
タイミングよく二階から夏美が降りてきた。
「すぐ晩ご飯だよ。着替えてきたら」
「そうするよ。」
俺は自分の部屋に戻り制服を脱ぎ私服に着替えると一階に下りた。
一階に下りると、春代さんが夕食が用意されてました。
俺は席に座り夕食を取った。
「なぁ、夏美は三仲瀬 恵って知ってるか?7年前ぐらい一緒に遊んでやつなんだが。」
俺は飯の最中に夏美に尋ねると、
「孝ちゃん、恵ちゃんのこと思い出したの?」
「いや、ちょっとな。なんかあったのか?」
俺は悲しげな顔をしている夏美を見て不思議に思った。
「あのね、孝ちゃん。実はね・・・」
「どうしたんだよ夏美、いきなり泣き出して」
夏美の瞳からは大粒の涙がこぼれていた。
「実はね、恵ちゃん3年前になくなっているんだ。」
「うそだろ。」
「うそじゃないよ。公園の噴水で亡くなっていたんだって原因は足を滑らせて頭を打ったからってテレビでは言ってたよ。」
「じゃ、彼女はいったい誰なんだろ?」
俺は考え込んでいたら、夏美がいきなり立ち上がった。
「おい、どうしたんだ?」
「うんとね、恵ちゃんに頼まれていたこと思い出したんだ。」
そういって、夏美は自分の部屋に戻った。
しばらくして、戻ってくると一つの手紙を持っていた。
「これ、亡くなるちょっと前に預かったの孝ちゃんにあったら渡しといてって、」
そういって、その手紙を受け取った。
「おれ、もういいわ。ごちそうさま。」
そういって、自分の部屋に戻った。いちはやくこの中身が読みたかった。
ただそれだけだった。
部屋に戻って、中身をひろげた。
中には、紙が二つあった。一つはどこかの地図でもう一つは文章が書いてあった。
とりあえず文章の方を読んでみた。
『孝ちゃんへ、あなたと別れてもう4年が経ちます。あっちでも友達ができ今はとっても 幸せです。これも孝ちゃん達のおかげだと思います。3年後にはあそこの公園で埋めた タイムカプセルを掘り起こすので考ちゃんぜひ来てね。たぶんそのときには、・・・。 実際にあってから話したいことがありますから、本当に来てね。それでは3年後にまた あそこで、 追伸いちおう地図を一緒に入れておきます。手書きなので汚いですが気にしないでください』
手紙を読み終わり俺の瞳から涙流れていた。
もしも、彼女が生きていたとしても俺がこっちに来ることがなかったかもしれない。
いや、親の転勤がなかったらきっと来なかったであろう。そう思いながらもう一つの手紙を広げた。そこには公園の地図と隠した場所が書かれていました。
「そういば、あのとき夏美も一緒にいたな。」
俺は立ち上がり、夏美の部屋に向かった。
コンコン、
「はーい、」
中から、夏美の返事が返ってきた。
「ちょっと話したいことがあるから入っていいか?」
「どうぞ。」
そういって、俺が中にはいると机に向かって夏美が勉強をしていた。
「なに、孝ちゃん?」
「ああ、タイムカプセル埋めたときおまえも一緒にいたよな。」
「タイムカプセル、・・・ああ、あれね。公園に埋めたやつ。」
「そう、それなんだがいつ出すか憶えているか?」
「たしか、えーーと、」
夏美は、昔の日記とカレンダーを見ながら考えていると、
「えっと、明日の土曜日だと思うよ。でも場所までは憶えてないよ。」
「気にするな、地図ならある。」
「本当に?」
「ああ、恵の手紙中に入ってたからな。だから、絶対掘り起こしてやるさ」
「私、明日部活休みだから手伝ってあげるね。」
「よし、明日に備えてもう寝か。」
「じゃ、おやすみ孝ちゃん。」
「おやすみ」
そういって、夏美の部屋を後にした俺は自分の部屋に戻りベットに潜り込んだ。
「起きろ、起きろ、朝だよ。」
ガッチン、
目覚ましいを止め起きた。
「よし、今日はがんばるぞ。」
服を着替えた俺は一階に下りると春代さんが朝食の用意をしていた。
「おはようございます。孝一さん。」
「おはようございます。」
挨拶をすますとテーブルに朝食が並び始めた。
「じゃ、いただきます。」
俺は、パンとサラダを食べ終わり夏美が降りてくるまでソファーで休むことにした。
テレビのチャンネルを回しても土曜の朝は旅もの紹介ばかりだった。
とりあえず、テレビを見ていたら夏美が起きてきた。
「おう、遅かったな。」
「昨日いろいろやっていたら、寝るの遅くなっちゃて。」
「さっさと、飯を食っていくぞ。」
夏美が食べている間俺はつまらなテレビを見ていた。
・・・
「用意できたよ。」
玄関の方から夏美の声が聞こえて俺は目を覚ました。
「寝ていたのか。」
俺は、体を起こし玄関に向かった。
玄関には、すでに準備が整った夏美が立って待っていた。
「よしいくか。」
「うん」
そういって、玄関横にあるスコップを持ち公園に向かった。
公園には誰もいなかった。
当たり前といえば当たり前か、こんなに寒くて雪があったんじゃみんな家にいるだろな。まあ、かえって人がいない方が助かる。地面を掘り返すんだからな。
「よし、この地図通りの場所を掘るぞ。」
俺は地図を見ながら場所を探すと、
「おっ、あそこじゃないか?」
目の前には大きな木があった。
「地図どおりの場所だ。」
俺たちはその木の根元に行き、地面を掘りだした。
15分後、・・・・
「そろそろ、出てきてもいいはずなんだかな。」
「わたし、つかれたよ。」
「おれもだよ、くそー、いつになったら出るんだよ。」
と思った次の瞬間、
「ねぇ、孝ちゃんあの白い箱」
「えっ、どれどれ?」
「あそこだよ。」
「もしかして、」
俺はその周辺を掘り出して白い箱を取り出した。
「よし、あけるぞ。」
「うん」
そういって、箱を開けると中には人形になにかの箱それに昔のおもちゃなどが入っていた。
「すげぇ、古いものがいっぱいあるな。」
「懐かしいものばかりだよ。」
そういって、いろいろと取り出した。
水鉄砲、ビー玉、お菓子のおまけ等々、
「それにしても、この箱なんだ?」
俺は一つの箱を取り出して開けてみた。
「それはだめ。」
すごいいきよいで夏美に箱を取られてしまった。
「これはちょっとだめなの。」
「そういわれるきになるが、まあいっか。」
俺は再び箱の中を調べると、一つの古い人形があった。
「わぁー、かなりボロボロだね。」
「そうだな。」
おれは、その人形を調べていると下の方に名前が書いてあった。
「鳥田 光男」
「えっ、なに?」
もしかして、4年前に・・
「そろそろ、帰るか。」
「うん、そうだね。」
俺たちは、その箱を持って帰路についた。
その日の夜俺はなかなか寝付けずにいた。まあいろいろとあったからだと思う。
少し外の空気に当たろうと思いベランダに出ると、そこには人影らしいのが立っていた。
「君は、恵?」
「こんばんわ、孝ちゃん。」
そこには恵が立っていた。俺はベランダに出た。さすがに外は寒かったが、そのような気分ではなかった。
「タイムカプセル開けたよ。」
「そうですか。一緒に開けたかったんですがね。」
「中にこいつが入ってぜ。」
そういって、ボロボロの人形を渡した。
「それは、どうしてここに?」
「箱の中に入っていたぜ。もう忘れるんじゃないぞ。こいつは君の大切な友達なんだからな。」
「ありがとう。孝ちゃんに会えて本当によかった。」
そう言って、俺の目の前から恵の姿とボロボロの人形は消えていった。
「これでよかったのかな?」
俺は月を見ながらそうつぶやいていた。
そして、それから数日がたったある日、
「孝ちゃんに手紙きているよ。」
「おれにか、誰だろ?」
そう言って手紙を受け取ると封筒には名前らしいものは書いてなかった。
「開けてみるかな」
中を見ると手紙と写真が入っていた。
『孝ちゃんへ、これはこの日になったら送ってもらうようになっていました。どうしても勇気が出なかった時のために、孝ちゃん昔からあなたのことが好きでした。たぶん大人になってもあなたのことが大好きです。ただ、それだけを伝えたくてこの手紙を書きました。
追伸昔の写真があったので送ります。私にとって一番楽しかった時期の写真を、』
一緒に入っていた写真を見ると4年前の今日みんなで撮った写真が入っていた。
「遅すぎた告白ほど悲しいものはないよな。」
俺の瞳からはやむことがなく涙が流れ続いていた。
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