《内     藤     列     伝    1》 〜分け前〜

ジュノ上層に、小さな店があった。限定の日があるとかいう訳のわからない店だ。
その日はナイト限定だった。
店の中ではテーブルを囲み、6人のナイトが向かいあっていた・・・
テーブルの真ん中にはギルマークのついた小さな袋が置いてある。

俺は、何となく嫌な予感がした。また長い一日になりそうだ、と・・・

あの忌まわしい日から一週間が経ち、俺はその日上層の酒場に呼ばれた。
金髪で、満面の笑みを浮かべた男から。
彼は言った
「B君も戻ってきて傷も癒えたそうだ、そろそろ取り分について話し合おうか」

Bさんがどうやって戻ってきたかはよくわからなかったが、行ってみる事にした。
正直あの人達には会いたくなかったが、あれだけやって報酬無しなんてごめんだ。

店に入ると、既に5人来ていた。

リーダー「やぁ、待ってたよ♪」満面の笑み。うざい、殴りそうになる。

リーダー「さっそくだけど、本題に入ろうか。稼いだギルは30万ギルになる」

そんなに稼いでいたのか、落としたアイテムは全部リーダーが持ってたからわからなかったが・・・順当に割ると一人5万ギルか。
だが、そううまく話しが進む訳もない

沈黙が続く
リーダーは笑っている

Bさんは槍で素振りをしている。店の主人は鋭い目でBさんを睨んでいる・・・

Cさんは本を読んでいる。タイトルは「バニシュ、その謎に迫る!」・・・どこで買ったのだろうか。
しかも高い、3万ギル。ぼったくられている。というかバニシュに謎などない

Dさんは両手棍を持って微動だにしない、危ない。危険だ

Eさんは盗む隙をうかがっている。
こいつの方が危ないかもしれない。足を踏んでおこう

早く帰りたかったので、俺は行動に移した。
俺「え〜と、一人5万ギルでいいですよね。もらいますよ・・?」

袋に手を伸ばそうとした瞬間

ナイトD「却下wwwwwww」

両手棍の一撃を顔にくらう。吹き飛ぶ俺。痛い・・・

リーダー「それはないよNaitou君、とりあえず僕の取り分は25万ギルなんだ」

満面の笑みを浮かべながら袋に手を伸ばす。
そのリーダーの手にBさんの槍が突き刺さった。貫通している
俺「・・・」

ナイトB「うはwwww俺最強wwww」

リーダー「ははは、痛いじゃないかB君♪」彼は笑いながら両手剣を抜いた

Dさんが両手棍を振り回し始めた。Cさんの本を粉砕した。切れるCさん
俺「滅茶苦茶だ・・・」顔面血だらけで俺はうなった

店を追い出された俺達は、ル・ルデの庭の噴水広場にいた。
何でわざわざ人の集まる所に来たがるのか、理解できない・・・
予想した通り、何事かと野次馬がたくさん出ている。

リーダーとBさんは両手剣、槍で戦っている。

リーダー「なかなかやるねB君!」

ナイトB「ペンタスラスロオォォ!!!(?」

全く当たっていない、時々野次馬を斬り付けている。ガードに捕まるかもしれない

Cさんはバニシュを唱えている
あたり一面に花火・・程度の威力のバニシュが撒き散らされる。

DさんはCさんをぼこぼこにしている、何か恨みでもあるのだろうか。
Cさんはそれでもバニシュを唱え続ける。詠唱が中断されない、凄い意地だ。
ケアル詠唱中に風が吹くと集中力が切れるんだ、と語った人とは思えない。

どうしよう、いよいよやばい。このままではこいつら共々捕まってしまう。
ボストーニュ監獄・・・嫌だ。
想像したくない。だが俺一人で彼ら(特にDさん)を止められっこない

俺「Eさん!手を貸して下さいよ、あの人たち止めますよ!」

ナイトE「無理wwwサポシwwwww」

サポは全然関係ない。それどころか盗む隙をうかがっている。
殴り倒しておいた

どうしたものか、野次馬の数はどんどん増え続ける。
いいぞいいぞ!もっとやれ!等と言っている。俺の気も知らないで・・・

リーダーは何故かまた上半身裸だ、露出狂かもしれない。

まさにお祭り騒ぎだ。

その時、野次馬の投げたメロンジュースの空き瓶がDさんの頭に直撃した。

Dさんは野次馬の群れの中に突っ込んでいった。
吹き飛ぶ野次馬。タルタルが空に舞う。と思ったらガルカだった。ありえない
野次馬が蹴散らされていく。

・・・Eの姿が見えない、嫌な予感がする。
見ると、ギルの入った袋が無くなっている。やばい、逃げられた。
あいつは生粋のサポシだ、武器を取ってくるとかじゃない。とんずらしやがった


俺「リーダー!脱いでる場合じゃないですよ。Eさんが金持って逃げました!」

リーダー「えぁっっ!!?聞こえないよぉぉ!!」・・・聞こえていない

ナイトB「俺のランス最強wwwww」・・ナイトはランスが装備出来ない。
実際彼が持っているのはハープーンだ。しょぼい

わざとやっているのか未だに二人とも無傷だ、ある意味凄いかもしれない


ジュノガード「これは何の騒ぎだ!」

やばい、とうとうガードが来てしまった。まずい事になった

俺「おい!頼むから止めてくれって!!」
俺はリーダーを殴りながら叫んだ。

ナイトD「任せろ!」叫ぶDさん。嫌だ、任せられない。

次の瞬間ガードは吹き飛んでいた。

吹き飛んだガードはル・ルデから落ちた。遥か最下層
港も通過して海まで落ちただろう。死んだかもしれない

暴走したDさんを止められる奴はいないのか・・・

リーダー「精霊の印!スリプル!」

いびきをかいて眠るDさん。実はリーダーも凄い人なのかもしれない
最初からやってほしかったものだが。

いい汗かいたリーダーは、少し正気に戻ったらしい。

リーダー「やらないか?」
いつの間にか全裸になった姿で意味のわからない事を俺に言ってきた。
俺「うほっ、やりません」・・・怖いので服を着てもらった。
俺達は、素振りをしているBさん、座るCさん
眠るDさんを引きずってバタリアまで出た。

落ち着いた俺達は門の所で作戦会議を開いた。

リーダー「まいったねぇ。僕の25万ギルを持っていくとは♪」
しつこい、あんたに25万も渡さない。

ナイトB「俺も新しい槍を買いたいのにwww」
あんたは槍の性能がどうこう言っている場合じゃない。腕を磨け

ナイトC「最近(バニシュの謎に迫る本)の後編が出たんだ、8万ギル必要なんだよ!」
いらない、不要だ。ぼったくられている。


ナイトDはロープでぐるぐる巻きにされ、口にタオルを巻かれている。
ナイトD「wwwwwwwwwwwwww」
何が言いたいか解らないが、彼を自由にさせたら危ない。

俺「リーダー、彼の行きそうな所見当ついてますか?」

リーダー「う〜ん、詳しくはわからないけど。彼には病気がちな弟さんがいるんだ
     それで薬を買うのに多額なギルがいるらしい。ほら、上層の病院ぼった
     くってるじゃない。万能薬の値段とかおかしいでしょ。」


俺「う・・あの人ががめついのはそんな理由があったんですか」
俺達は話し合った結果、あの金はEさんに好きにさせる事になった。

リーダー「まぁ、また稼げばいいよね♪」
ナイトB「しばらくこの槍で我慢するよwwwww」
するな、腕を磨け
ナイトC「うん、僕はお金貯めてあの本を買うかな」
いらん、帰れ
ナイトD「wwwwwwwww」喋れないらしい、縄をほどいたら弟さんを殺しに行き
かねない。危ないのでこのままにしておこう
俺「まぁ、仕方ないか・・・」つぶやきながら俺はモグハウスに帰った。

次の日、俺は競売の履歴を何気なく見ていた。目を疑った。

レイズ2 ○○→ナイトE  45万ギル・・・

俺「Eさん、金返せよ。がっぽり持ってんだろ!?」
ナイトE「無理wwwサポシwwww」
俺達はジュノ下層を走っていた。

Dさんが両手棍を振り回す。通行人が吹き飛ぶ。
リーダーが満面の笑みで裸になる。Cさんがバニシュを放つ。Bさんが突く。

Eさんはあの金でレイズ2を買い、女に貢いだらしい。どっと疲れが出た。

俺「はぁ、もういいや。帰ろう」帰ろうとした俺の頭にDさんの両手棍がぶち当たる。
吹き飛ぶ俺。ふらふらしながらもまた歩き出す。ふと目の前の壁に張ってある紙が目に入った。
俺「手配書、ナイト6人組み・・・」俺はその場に倒れた

                           〜内藤列伝1:分け前〜完