ジュノ上層にある教会、その日はそこで俺の友人が結婚式をあげていた。
俺ももちろん式に参加している。椅子に座り新郎新婦の入場を待つ。
幼い頃からずっと一緒だった幼馴染だからな、俺も嬉しい。
ただ気がかりなのは───

リーダー「Naitou君、食事はまだかい?」

・・・こいつらが付いて来た事だ。

会場に向かう途中、上層の武器屋でナイト5人がたむろしていた。
遠目で奴等を確認した俺はプリズムパウダーとサイレントオイルを使った。
見つかるわけにはいかない、式が滅茶苦茶になるのが目にみえる。
奴等の横を忍び足で通り過ぎようとしたその時。
ナイトD「Naitouじゃんwwwどこ行くんだよwww」

Dさんに腕を掴まれてしまった・・・
説明すると彼等はやはり一緒に行くと言い出した。
正直冗談ではないのだが、時間が無いのでとりあえず会場に行く事にしたのだ・・・




俺「リーダー、食事は後で出るから静かにして下さいよ」
リーダーに注意したその時、俺の後ろにいたCさんが叫んだ。

ナイトC「バニシュ!」
俺の背中にバニシュが当たる。かなり痛い。

俺「くっ・・いきなり何を・・」

ナイトC「ごめん、変な夢見てたみたい。」
変なのはお前だ、夢の中でもバニシュ使うんじゃねぇ。

周囲の人の視線がこちらに集まる。恥ずかしい。

司会「新郎新婦入場です、クラッカーと拍手で迎えて下さい!」

教会の扉が開き、新郎新婦が入ってくる。
新郎である俺の友人のAnkokkuはバーニーを装備している。

ちっ、金持ってんなあいつ。貸してくれよ。
・・・はっ、いかんいかん。空腹のあまりいらいらしてるみたいだ。
リーダーじゃないけど、早く飯になってほしいな・・・

拍手とクラッカーの音が会場に響く。舞い散る紙吹雪。
その中を新郎新婦が壇上に向かって歩いている。

「喧嘩すんなよ!」「俺にもいい人紹介してくれ!!」
「幸せにね〜〜〜!!」「無理wwwwサポシwwww」

みんな口々に祝福の言葉を送る。最後のはあいつだな、後で殴っておこう。

新郎新婦がBさんの前まで来たところで、Bさんの隣に立ててあった槍が倒れ
新郎の頭に直撃した。

ナイトB「うはwwwすまんwwww」
・・・あいつの槍呪われてるんじゃねぇのか?

一瞬会場は静まり返ったが、何事も無く歩き出した。
新郎の後頭部から血が出てるのが、少し間抜けだ。

さて、俺の前に来たな。クラッカーを鳴らそう。
俺は持っていたクラッカーを使った。
隣のリーダーも何かをを使用した。
その後は、指輪交換やら何やらやっていた。
交換用の指輪二つが消えたと大騒ぎになり
Eさんの指にはまっていた時は正直感動してしまった。

場所を変えて、料理が振舞われた。
俺達もテーブルに6人で座り、次々に運ばれる料理を口にした。
席が一番奥なので料理が来るのも少し遅い。
他のテーブルをちらっと見ると、大分豪華そうだ。

ボスティン菜のソテー、パンプキンスープ、ダルメルステーキ、メロンジュース
サーモンサンド、ネビムナイトの壺焼き・・・いい匂いがこちらまで漂ってきた。

リーダー「NaNaNaNitou君。料理はまだかな〜〜」
リーダーがそわそわ落ち着かない、気持ちは分かるが。歯が眩しいのでうざい。

俺「もうすぐ来ますから、落ち着いて。歯を隠して。」
俺はリーダーの口を塞ぎながら言った。
「お待たせしました。」
男が皿を大量に持ってきた。銀の蓋がされていて中身が見えない。
やがてテーブル一杯に皿が置かれた。

俺「まず目の前のこれはなんだろう。」
俺は蓋を開けてみた。見慣れた物が目に入った、ミスラ風山の幸串焼き・・・
う〜む、まぁ不味くはないけどよ・・てか他と料理が違わねぇか?

みんな蓋を開けだした。

リーダー「蛙の黒焼き♪」

ナイトC「石のスープ!?」

ナイトB「おいおい、皿の上にオリーブオイルかよwwww」

ナイトE「無理wwwwセルビナバターwwww」

ナイトD「ペットアルファおkwwwww」
酷いな・・ていうか最後の方なんてもう料理じゃねぇだろ。

ナイトD「うはwwwwこれ不味すぎwwww」
食ったのかよ!

Dさんがテーブル返しをした。会場は大騒ぎだ。
他のPTメンも切れてしまい
武器を振り回すやらバニシュやら盗むやら、やりたい放題だ。

DさんにやられたAnkokkuが倒れている。
その彼が着ているバーニーをEさんが剥ぎ取ろうと奮闘していた。

ナイトE「見てないで手伝えwwwww」
いや・・さすがにそれはヤメロ。

俺はEさんを窓の外に放り投げた。
俺「おい、Ankokku!大丈夫か?」
Ankokkuにケアル4をかけてやった。目を覚ますAnkokku。

Ankokku「うぅ・・あの料理はほんの冗談で・・・Naitou、何でこんな奴らを連れてきた・・」

俺「すまん・・・天災だと思って諦めてくれ。」
最初から普通の料理を出してほしかったものだが、明らかに非があるのはこちらなので言わないでおいた。

リーダー「ナイフ入刀しまーす♪」
前の方ではリーダーがウェンディングケーキに向かって両手剣を振り下ろしている。
一刀両断のケーキ。
それを見たAnkokkuはまた気絶してしまった。

とりあえずリーダーを止めよう。
俺「リーダー、悪ふざけがすぎますって」
俺は片手剣を抜き払いリーダーに突進した。

リーダー「・・・うん、そうだね。それじゃ僕はそろそろ帰るよ♪」
そう言うとリーダーは逃げるように帰っていった。
意外とあっさり帰ってくれたな・・・
よし、他の奴も止めないと。
辺りを見るとBさんと料理人らしき人が戦っている。

ナイトB「今ここにww伝説の俺様降臨wwwwうほwwwww」
Bさんが槍で突く、突く。当たるわけがない。どこを狙っているのかわからないくらいだ。
料理人は包丁で応戦している。
どう見てもBさんが負けそうだ、というかこのままだと死ぬ。
とりあえず二人の間に割って入り止める。

俺は血だらけのBさんを引っ張って外に出た。

会場前の階段にBさんを座らせる。

ナイトB「どうだおwwwwwwwww」
どうだおってなんだよ。
Bさんはもう言ってる事もよくわからない状態らしい、とりあえず悪さは出来ないだろう。

俺はBさんをその場に残し、残り2人を止めるべく会場に戻った。
俺「この二人はまた厄介なんだよな・・・」

Cさんが部屋の中心で回転しながらバニシュを撒き散らしている。
ナイトC「何でみんな逃げるんだよぉ!バニシュ使ってるのに!!」
バニシュ使ってるから逃げるんだよ。
やがてMPの尽きたCさんがヒーリングを始めたので
俺は背後から忍び寄り片手棍の一撃をくらわせた。

俺「あと一人か・・・」

Dさんは手当たり次第に両手棍で破壊している。
正直言って近寄りたくはない。
そこである事に気がついた。
別にDさんを倒さなくても、他の場所に移動出来ればいいわけだ。
俺は大声でDさんを挑発した。

俺「おいD!!かかって来やがれこの超常生物!!」

Dさんが俺目掛けて一直線に走ってくる。
ナイトD「おkkkwwwwwwwww」

俺はダッシュで入り口に向かい、会場を出た。
Dさんは異様に足が速い、このままでは追いつかれてしまう。

俺「よし、リーダーに聞いた話しを応用して・・呪符デジョンだ!」

Naitouは呪符デジョンを使用した。
呪符デジョンの効果は発動しなかった。

俺「げっ!」
何て事だ、俺とした事が・・・間抜けすぎる。気が動転していたのかもしれない。

このままでは命が危ない。俺はチョコボ屋へ向かう階段を降り
そこから海へ飛び込んだ。上層から海はかなり距離がある。
十分死ぬ可能性はあるが、Dさんに捕まるよりはマシだ。

ナイトD「逃がさんwwwwwwww」
・・・甘かったらしい、Dさんも俺と同じように飛び込んできた。

海の中で捕まった俺は、バタリアに上げられ。そこでボコボコにされた。

俺「散々だった・・・・」

俺はずぶ濡れで傷だらけの格好でジュノに戻り、モグハウスに帰った。

二日後、俺に一通の手紙が届いた。Ankokkuからだ。

俺「請求書・・・100万ギル・・・?」

何で俺に・・・・まぁ俺にしか請求のしようが無いのはわかるけど。
あいつらの尻拭いでこんな大量のギルを払う義理はないな。

俺「う〜ん・・・悪いけど、天災だと思って諦めてくれ。」
そう言ってゴミ箱に請求書を投げ捨てた。

と、ほぼ同時にモグハウスの扉が叩かれた。
リーダーの声がする。
「Naitou君、遊びに来たよ〜〜〜〜♪」

俺「・・天災だと思って諦めるのは・・・俺か?」
悲しくなる事を言った後で、扉を開けようとした。
が、次の瞬間Dさんにより扉は粉々に破壊され、
本当に泣きたくなったのは言うまでもない。