富士山凍死寸前伝説


登山中に雲海が見えたので、撮った写真です。当たり前だけど、実際に見るとさらにすごかった。

  
  おれは富士宮口から頂上を目指し、たった一人で登っていた。
  実は登る前からすでに天気は曇っていたのだが、六合目から七合目あたりの
  時は多少太陽の光が射し、青い空も少し見えるぐらいになったので安心していた。

  しかし、八合目あたりから登る前よりも黒い雲が増え、ついには雨が降りだした。
  周りの登山者は、さっさと雨具を装着しはじめたが、おれはバカっぽいので雨具など
  折りたたみ傘しか持ってなかった。
  しかし、片手にはすでに五合目の売店で買った千円もする木の棒(杖)を持っていたので、
  傘などささずに、頭を濡らしながらもくじけず登った。

  その頃はもう夕方を越えて夜に近づいていた。太陽なんぞはまったく姿を現さず、空は雨雲
  ばかりである。雨は大した事はないが、身体はすでにビショ濡れだった。さすがに八合目を
  越えただけの事はあり、気温が低い。低すぎる!!結論的に言うと、寒い。寒すぎる!!
  今は夏だぞ、コノヤローって感じだ。それでもおれは登っていった。

  九合目に近づいた時には、もう体温もかなり下がって、ガタガタ小刻みに震えながらも
  必死に登った。晴れた日なら、凍死する危険性はないだろうが、雨で身体が濡れている場合、
  冬に水をかぶったような状態に近いので、かなりの寒さで凍える。
  くそぉ、愛知県は晴れていたのに・・・・静岡の天気すら調べていないけど、たとえ静岡が晴れでも
  山は天気が変わりやすいから、調べていたとしても雨は防げなかったかもね。

  そんなこんなでやっと九合目の山小屋に着いた。辺りはもう真っ暗だ。そこにいた登山者の
  オジサンがいきなり話しかけてきて、「兄ちゃん、今日はもう登るの止した方がいいよ。」
  と言われた。まぁ、無理もない。身体中がびしょ濡れで小刻みに震えてたからなぁ。
  さらに、「そのカッコじゃ山小屋に泊まらないと、倒れちまうよ?」とまでアドバイスをくれた。
  確かに夜になって、気温がさらに下がっていた。最初は金がもったいないので、山小屋なんぞに
  泊まるつもりはなく、ベンチで仮眠するつもりだったが、泊まらねば命に関わる!!と判断し、泊まる
  事を決意した。オジサンが「兄ちゃん、記念に写真を撮ってやるよ。」と申し出たので、お言葉に甘えて
  九合目の山小屋前で写真を撮ってもらった。ありがとう、見知らぬオジサン!!

  こうしておれは凍死をまぬがれ、山小屋に泊まる事になったが、山小屋の実態に
  おれはがく然とした!!
  次回、「戦慄の宿泊施設・山小屋」にご期待ください!!

 

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