紅蓮の里から少し離れた湖

そこでは一組の夫婦が釣りを楽しんでいた

百夜「よっと…結構釣れるな」

大きめの魚を釣り上げる

百夜、紅蓮一族元3代目当主

旋律の殺戮者として敵味方に恐れられた武人である

百夜「ほらユーミル、また釣れたぞ〜」

自分の妻に今釣った魚を見せる

ユーミル「まあ、大きいわね百夜」

うれしそうな夫を見て自然と微笑むユーミル

ユーミル、紅蓮一族防衛衆の一人

今は最愛の夫、百夜とともに幸せな生活を送っている

ユーミル「けど、困ったわ、お魚多すぎじゃないかしら」

すでに百夜が釣った魚は12匹

しかも大型のみ!

これを二人で食べるのは難しい

百夜「なに大丈夫だ、里の連中にわけてやればいい」

ユーミル「そうね、近所付合いも大事だし」

夫の提案に賛同するユーミル

百夜「さて、それじゃあ、あと2、3匹釣ろうか…」

その時!

百夜「む!」

気配を感じる

自然と気配の方向に視線を移す…

ユーミル「どうしたの?」

夫の異変に気ずくユーミル

気配は感じ取れていないらしい

百夜「いや…変な気配を感じたのでな」

ユーミル「変な気配?」

おうむ返しに尋ねる

百夜「ああ、どうも里の方に向かっていた様だが…」

そう言って視線の方向を確かめる

百夜(なんだったのだ、あの気配は…強いとも弱いとも感じなかったが…)

しばし考える百夜

しかし答えは出るはずもない…



場所は戻り紅蓮の里、集会所

紅「そういえば、他の人達どうした?」

みかんの皮を剥きながら他の人に尋ねる紅

どうやらマージャンは諦めた様である

イザナギ「他の人?」

聞き返すイザナギ

紅「うん…もぐもぐ…ほらえいちゃんとか…もぐもぐ…フエさんとか…」

クルト「みかんを食べながら喋らないでよ」

注意するクルト

紅「別に良いじゃない♪」

イザナギ「ほかの人達は何かいぞがしいみたいだよ…戦争が始まったみたいだし…」

紅の問に答えるイザナギ

紅「そうなんだ〜、皆大変だね〜…私達は暇だけど〜」

だら〜とする紅

紅「何か空から降って来ないかな〜?」

ク〜「そんなことあるわけ…」

ク〜がたしなめようとした時…

『ヒュウウウウウウウウウウウウウ……バキバキバキバキ…ズドーン』

天井を突き破ってなにかが降ってきた

『モクモクモクモク…』

埃が部屋中に広がる

紅「げほげほ…なんなのよ一体!」

アディリス「くれちゃんが変なこと言うから…」

埃を払いながら言いあう二人

イザナギ「ともかく、何が降ってきたか確認しよう」

クルト「そうだね、ごほごほ」

とりあえず皆で窓を開けて部屋の外に埃を追い出す

埃がなくなったあとにいたものは…

少女「……」

気絶している少女だった



深い深い闇の中…

どことも知れぬ場所…

幾つかの人影が見うけられた

ガラサー「…帰ったか竜鱗…」

光が差している方を見ながらつぶやく…

そこにはチャイナ姿の女が立っていた

竜鱗「とりあえず『楔』を幾つか捕らえてきたよ」

そういいながら手の中で水晶の粒をジャラジャラ言わしている

千刃「『楔』…この世界と『彼』とをつなぎとめるモノ…ですか…」

闇の中からまた一人剣士風の男が現れた…

ガラサー「それが『楔』か?」

水晶の粒を見ながら聞く

竜鱗「まあね…まだ幾つか残っているみたいだけど」

千刃「『楔』はどのような姿なのですか?」

竜鱗「さまざまね、男の姿をした奴もいれば爺もいたし、女や鳥やモンスターもいたわね」

竜鱗は『楔』について説明する

ガラサー「厄介だな…そこまで色々な姿になると見つけるのが骨かもしれん」

?「そうでもありませんよ」

闇の中からさらに魔術師風の姿の男が現れた

ガラサー「カルトゥース…どういうことだ?」

竜鱗や千刃が現れた時もそうだったがガラサー達は突然現れたカルトゥースを不思議に思わず聞き返す

まるで其処に居たのが当然のごとく…

カルトゥース「今さっき『彼』の記憶を覗いて見ましたが…残りの『楔』達は一箇所に集まっている様です」

カルトゥースは自分の見てきた物を彼らに教える

ガラサー「そうか…それは好都合」

カルトゥース「ただ、『楔』達の居る場所は『彼』とこの世界とを深く結びつける場所らしくて…」

ガラサー「その場所を焼き払えばいいだけだ…」

きっぱりと言い切るガラサー

竜鱗「それで、その場所は?」

竜鱗は確認する…

カルトゥースはゆっくりと答えた

カルトゥース「紅蓮の里と呼ばれる場所です…」



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