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紅蓮の里集会場(修理中)、外 『ザシュ!』 百夜の刀が黒装束を切り裂く しかし… 『ムクリ…』 すぐにまた起き上がって来る 百夜「またか…」 百夜がつぶやく 今さっきから幾度となく黒装束達を切っている 手応えもちゃんとある しかし現実では彼らは起きあがり襲いかかってくる イザナギ「百夜さん、これは一体…」 黒装束の一人を吹き飛ばしながらたずねるイザナギ 百夜「わからん、しかしアイツが怪しいのはたしかだ」 そういってティンダーの方をにらむ ティンダーは後方で黒装束に守られているため手が出しにくい ユーミル「あそこまで行ければいいんですけど…」 小太刀で黒装束を切りながら言うユーミル しかしクルトと、ク〜は3人とはまったく別のことを考えていた… ク〜(この術はクルトの…) クルト(僕の術と同じ物だ…) それはすなわち自分達の術と同じ方法で破れると言うこと… ク〜(けど、このままじゃジリ貧だにゃ…なんとか…) そう思った時 「覚悟!」 ティンダーのさらに後ろの方から掛声を上げながら切りかかる者がいた ティンダーの回りにいた黒装束が間に入る 「邪魔!」 『ザシュザシュ!』 小太刀二刀であっさりと切り裂かれる黒装束 百夜「シェリー!」 百夜が助けに来たシェリーの名を呼んだ シェリー・フェイン、紅蓮一族十天衆の一人光の将の名を襲名している 舞いを舞っているかのように可憐に戦う彼女は戦場でさえ妖精と呼ばれている シェリー「ぱぱ〜、まま〜、助けにきたよ〜」 そういいながらティンダーに向けて剣を構える ティンダー「いや〜、まだ人がいたんですか…」 そういいながらシェリーの方に向き直る ティンダー「どうしてここが?」 シェリー「家に二人がいなかったからこっちにいると思ってね、そしたら戦ってる所が見えたの」 ティンダーの質問に律儀に答えるシェリー ティンダー「なるほど、今度からはもう少し回りに気をつけましょうか」 ティンダーはシェリーに向かって構えをとる 百夜達の方から完全に注意がそれた ク〜「いまだにゃ!クルト」 ク〜の合図と同時にクルトが黒装束達に呪文を放つ 黒装束達の周りに黒い膜が見えたかと思うとその膜がいきなり割れる 百夜「なんだ?」 クルト「説明は後にゃ。百夜さん、一気にけりをつけるにゃ」 百夜「わかった!紅蓮剣術破天の型『報復の炎蛇』!」 百夜が刀を振るう! その瞬間刀の刃からいくつもの衝撃破が飛び出し黒装束達を吹き飛ばす 『グルアァァァァァァァァ…』 吹き飛ばされた黒装束達は唸り声を上げながら消滅していく 後にはなにも残っていない 百夜「これは…」 呆然とする百夜 ティンダー「…ふふふ、はーはははは…」 いきなり笑い出すティンダー ティンダー「そうか忘れていたよ。君達は『楔』だったんだよね」 ユーミル「『楔』?」 ティンダーの言う謎の言葉を聞き返すユーミル しかしその言葉を聞いた瞬間、ク〜とクルトはティンダーにたいして厳しい視線を向ける ティンダー「この言葉の意味がわかるなら…僕達の目的もわかるだろ?」 そう言ってク〜とクルトの方に向き直り手を突き出す シェリー「隙あり〜」 そこに後ろから切りかかるシェリー 『ガキン!』 硬いなにかに阻まれたのか小太刀が弾かれる シェリー「なんで〜!」 ティンダーは何もなかったかのようにクルトとク〜に言った ティンダー「君達も、封印させてもらうよ」 そう言った後ティンダーは呪文を唱えた 瞬間 『カキン!』 ク〜とクルトの身体が水晶に閉じ込められる ユーミル「な!」 驚くユーミル さらにティンダーが魔法を唱える 見る見るうちに二人を閉じ込めた水晶が小さくなる そして小さくなった水晶はティンダーの手の中に移動する 百夜「貴様!」 ティンダー「おこっても無駄ですよ、あなた達では私の『混沌の膜』は破れない…もっとも彼らがいた所で結果は変わりませんけど」 そう言って手の中にある水晶をジャラジャラと鳴らす イザナギ「『混沌の膜』だと!」 イザナギが怒ったように言う いや実際に怒っているのだろう ティンダー「まあ簡単に言えば特殊な結界ですかね。時空の裂目も防ぐようなすごい奴です」 親切に解説するティンダー 百夜「あの黒装束達もその『混沌の膜』を張っていたのか?」 ティンダー「そうですよ、僕が使っているのよりかなり薄く弱い物でしたけどね」 百夜の質問に答えるティンダー ティンダー「あなた達はこの世界に属している…それではこの『混沌の膜』は破れない」 ユーミル「それならク〜ちゃん達はどうなんです?」 ク〜達はこの世界に住んでいるのだ それはこの世界に属することになるのではないか ユーミルはそう考えた ティンダー「たしかに、『楔』である彼らはこの世界に属しています。しかし彼らの創造主は彼らに『混沌』を操る力を与えた…微弱ですがね」 ティンダーはユーミルの質問にも答えた イザナギ「ク〜達の創造主って…」 シェリー「クオルドさんのマスター?」 皆が同じ結論に達する ティンダー「さて、無駄話が多くなりましたね…そろそろ死んでください」 その時 『ドガァーーン!!』 遠くの方で爆音が聞こえた 煙もあがっている ユーミル「あっちの方向は…」 イザナギ「避難所だ!」 イザナギが叫んだ イザナギ「今あそこには女性達が…」 ティンダー「むこうの方でも始まったようですね」 ティンダーがイザナギの言葉をさえぎる 百夜「貴様の仲間か!」 ティンダー「そうですよ」 あっさりと言うティンダー ティンダー「そうですね〜、『楔』も封印したし…予定変更しましょう」 にっこりと笑いながら言うティンダー シェリー「予定変更?」 ティンダー「ええ、僕一人で相手するのはめんどくさいんで、仲間と合流します」 そう言ったとたん 『シュン!』 テレポートするティンダー イザナギ「あ!逃げやがった!」 百夜「追うぞ!」 そう言って走り出す百夜 それに3人もついて行く シェリー「追い掛けるってどこに…」 シェリーが百夜に聞く 百夜「今奴が仲間と合流するならあそこしかないだろう」 百夜達が目指す場所… それは紅蓮の里避難所である |
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紅蓮の里東側 そこには集会場に向かう3人の男達の姿があった シルフォード「結構遅くなりましたね。」 シルフォードが回りの男達に声をかける シルフォード、紅蓮一族攻撃衆を治める長 彼が一度刀を抜けば、敵は生きて帰ることはできない サクカ「そうだね、もう皆集まってんじゃない?」 サクカはシルフォードに答える サクカ、紅蓮一族防衛衆の一人 天竜剣術を修めておりその剣は悪しき心だけを絶つと言う フェン「少し急ぐか?」 フェンが話している二人に提案する フェン=ガルダーイン、紅蓮一族十天衆の一人、風の将の名を襲名している 戦場ではまさに風のごとき速さで相手を切り倒す剣士である シルフォード「そこまで急ぐことはないと思いますけど…」 「いいえ、急いだ方が良いわよ」 後ろから女の声がする 3人は一斉に後ろを振り向く そこにはチャイナ姿の女が立っていた フェン「あなたは?」 竜鱗「あたし?あたしは竜鱗って言うの。よろしくね」 竜鱗は三人に名乗った サクカ「どうも…それで?なんで急がなきゃいけないの?」 サクカは竜鱗にたずねた 竜鱗「ああ、それはね…」 その時 『ドガァーーン!!』 里中に爆発音が響く 全員が一斉に前に向き直る そこでは自分達の目指していた場所から少しずれた方向、避難所の方向から煙が上がっている 竜鱗「あらら、もう始まっちゃった」 竜鱗は三人の横を通って煙の方に向かって行く フェン「貴様の仕業か?」 フェンが竜鱗に聞く 竜鱗「あたしじゃないけど、まあ仲間がやったとだけ言っておくは」 そう言って竜鱗は三人の方に振り向く 剣の柄に手をかけるフェン シルフォード「一体なんのために…」 シルフォードは竜鱗にたずねる 竜鱗「それは向こうで教えてあげる、あんた達は『楔』じゃないみたいだしね」 そう言った瞬間 『シュン!』 竜鱗はテレポートした サクカ「彼女は一体…」 フェン「わからん…わからんが行くしかないだろう」 そう言ってフェンは走り出した それに続いてシルフォードとサクカも走り出す 煙あがる避難所に向けて… |
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紅蓮の里避難所の外 目の前では避難所が瓦礫の山とかしていた… 瓦礫からはいまだ出てくる大量も煙が爆発の威力を物語る… ガラサー「ご苦労レイアル…」 ガラサーは避難所を破壊した男に話しかけた レイアル「いえ、これも仕事です…それより」 レイアルはカルナの方を見る 避難所があった場所の方をみながら座り込んでいる レイアル「彼女はどうします?」 ガラサー「連れて行け…少々手荒に扱ってもかまわん」 っといきなりカルナが立ち上がってガラサーに詰め寄る カルナ「ガラサー!一体どういうつもり!?彼女達は私を助けてくれたのよ!?それを…」 ガラサー「うるさい」 『ドスゥ』 カルナの腹にガラサーの拳がめりこむ カルナ「かはぁ…」 肺の中の息を一気に吐き出す 『どさ』 気を失い倒れるカルナ ガラサー「まったく面倒な奴だ…あのお方の娘でさえなかったら殺してやるものを…」 「女性を殺すとは聞きずてならないね」 煙の中から男の声が響く 「人様の土地で破壊活動を働くばかりか女性に暴力を振るうような輩をそのまま帰したら一族の名折れだ…」 煙が風に流される そこには避難所の中にいた女性達ともう一人、今さっきまでいなかった男が無傷で立っていた レイアル「私の術を防ぎましたか…」 レイアルが感心した様に言う ガラサー「貴様…何者だ」 「僕かい?僕は紅蓮一族五代目当主…影螺だ」 影螺はガラサー達に名乗った |