紅蓮の里、避難所跡

紅「やあ、えいさん助かったよ〜」

紅が影螺に話しかける

影螺「とりあえず彼らが何者か教えてくれないかな?」

影螺が皆に尋ねる

アディリス「よくわからないけで、カルナちゃんの知り合いみたい」

アディリスが影螺に答える

影螺「カルナちゃんってあそこに倒れてる子?」

影螺がカルナの方を見ながら聞く

ガラサー「それ以上は知る必要はない」

ガラサーが会話をさえぎる

影螺「なぜだい?」

ガラサー「貴様達はここで死ぬからだ…無駄なことを憶える必要はない」

影螺の問にあっさりと答えるガラサー

その時

『シュン!シュン!』

ティンダーと竜鱗がテレポートしてくる

思わず身構える影螺たち

ガラサー「二人とも首尾は?」

ガラサーは振り向きもせずに二人に聞く

ティンダー「とりあえず『楔』を二つ、封印してきたよ」

ティンダーがガラサーに答える

竜鱗「こっちは駄目、『楔』は居なかったよ」

竜鱗もガラサーに答える

ガラサー「紅蓮一族はどうした?」

ティンダー「今こっちに向かってる、まとめて始末した方が良いだろ?」

ガラサー「…ふん、まあいいだろう…」

ガラサーは不服そうに言った

竜鱗「それで?カルナちゃんはどうするの?」

竜鱗は地面に倒れているカルナを見ながら聞く

ガラサー「ほっておけ…」

ガラサーは興味なさそうに言う

レイアル「後は…」

「最後の『楔』です」

影螺達の背後から声が聞こえる

瞬間

『カキン!』

クフィルの身体が水晶に閉じ込められる

『な!』

思わず声を上げる影螺達

『フュン!』

クフィルを閉じ込めた水晶が影螺達の後ろの声のした方へ飛んで行く

影螺達は後ろを振り向く

そこには剣士姿の男と魔術師風の男が立っていた

ガラサー「ご苦労カルトゥース、千刃」

ガラサーが二人の男の名を言う

紅「ちょっと!クフィルちゃんをどうするつもり!」

カルトゥース「我らが主のために封印させてもらいます」

ティンダー「そう、あの人を主の所に連れていくにはちょっと邪魔になるんでね」

カルトゥースとティンダーが答える

アディリス「あの人?」

アディリスが聞く

そこに百夜さん達ととフィンさん達があらわれる

イザナギ「皆無事か!」

美朱麗「こっちは無事よ」

お互いの無事を確認しあう皆

ガラサー「役者はそろったか?」

レイアル「そのようですね」

ガラサーが持っていた槍を掲げる

すると空に黒い靄が現れる

そこから大きな水晶が出てくる

その中には…

ユーミル「ひ!」

思わず悲鳴を上げるユーミル

水晶の中には水の将クオルドが入っていた

クオルドは両手足を引き千切られさらに胸と手足に杭のような物が撃ちこまれている

ジンジャー「なんてひどいことを…」

ガラサー「あの御方に歯向かった当然の報いだ」

ガラサーが言い切る

カルナ「…にい…さま?」

何時の間にか意識を取り戻していたカルナが封じ込められているクオルドを呆然と見上げながらつぶやく

ガラサー「そうだ」

ガラサーはカルナの髪をつかんで無理やり立たせる

カルナ「あう!」

悲鳴を上げるカルナ

ガラサー「よく見ろ!お前の探していたお兄様だ!我々に逆らった愚かな男の姿だ!」

ガラサー「どうだ?感動の対面は?うれしいか?はーははははは」

カルナ「……」

呆然とするカルナ

…突然

カルナ「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁ」

泣き叫ぶカルナ

ガラサー「ふん!」

掴んでいたカルナの髪を投げ飛ばす

カルナ「きゃあ!」

態勢を崩し倒れるカルナ

ガラサー「そこで黙って見ていろ」

ガラサーは言い放つ

百夜「貴様ら、ただで帰れると思うなよ」

刀を抜いて構える百夜

ガラサー「ただで済ます気などない、貴様らには死んでもらわなければならんのでな」

そう言ったとたんガラサー以外の敵と思われる者達が黒い光に包まれる

フェン「なんだ?」

さらにクオルドが出てきた黒い靄からもいくつかの黒い光が出てくる

『ギュオン!』

突然黒い光が紅蓮一族に飛んで行く

影螺「何!」

回避する影螺

他の者も回避する

だが黒い光は影螺とジンジャー以外の人に向かって方向を変える

ジンジャー「な!」

黒い光に飲みこまれる皆

そのまま黒い光は皆を飲みこんだまま方々に飛んで行く

影螺「今のは…」

ガラサー「それぞれの死に場所に運んだのだ…」

ガラサーが言う

ガラサー「貴様の相手は私が、女の相手はこのリンハがする、少しは楽しませろよ」

ガラサーの後ろから女が出てくる

リンハ「……」

槍を構えるガラサー

ジンジャー「舐められたもんだね」

構えを取るジンジャー

影螺「仲間は返してもらうよ」

影螺も刀を抜いて構える

ガラサー「ほざけ!貴様もあそこに封じられている奴のようにずたずたにしてやるわ!」

そして…戦いが始まった…



紅蓮の里北東、里外れの平原

百夜「ここは…」

ユーミル「どうやら皆と離れ離れになったようですね」

そこには百夜とユーミルが飛ばされていた

そしてここに二人を運んだのは

ティンダー「心配することはないよ、後で皆会える。あの世でね」

ティンダーは無防備な状態で二人に話かけた

百夜「貴様!」

百夜が身構える

ティンダー「ここは僕らが戦う場所…つまり君達の死ぬ場所さ」

ユーミル「そう簡単にはいきませんよ」

ユーミルも小太刀を抜いて構える

『ボゥ』

ティンダーの手のひらに炎が生まれる

ティンダー「そう簡単にいかないと思うなら僕を倒してみなよ」

ティンダーが炎を二人に向けて放つ

百夜とユーミルは二手に分かれて避ける

百夜「行くぞ!」

そう言って百夜はティンダーに切りかかった



紅蓮の里南、里外れの森

アディリス「あれ?ここどこ?」

そこにはアディリスしか飛ばされていなかった

「ここがお姉ちゃんの死ぬところだよ」

後ろの方から子供の声がする

降りかえるアディリス

そこには回りに蜂を従えた少年が立っていた

アディリス「ななな!?」

ちょっと後ず去るアディリス

フィアル「僕の名前はフィアル、見ての通り虫使いだよお姉ちゃん」

そういって手を掲げる

フィアル「恨みはないんだけどね…死んでもらうよ」

手を振り下ろす

その瞬間

蜂がアディリスの方に向かって飛んで行く

アディリス「いや〜!助けて〜!」

森の中を逃げ出すアディリス

フィアル「ははは、もっと早く逃げないと追いつかれちゃうよお姉ちゃん」

そういってフィアルはけらけら笑う

アディリス「くっそ〜!憶えてなさいよ!」

そういってなおも逃げるアディリス

その姿は…ちょっと情けなかった…



紅蓮の里、東の湖

シェリー「あれ?」

ここにはシェリーが飛ばされていた

シェリー「ここって…」

周りを見まわすシェリー

「湖ですよ、紅蓮の里の。知ってるでしょ」

声は湖の方からした

シェリーが声のした方に向く

そこには一人の男が湖の上に立っていた

シェリー「ええっと、あなたは?」

テスタ「申しおくれました、テスタと言います。よろしければそちらの名前も教えていただけませんか?」

名前を名乗りつつシェリーの名前を聞くテスタ

シェリー「シェリーって言います。よろしく」

テスタに名乗るシェリー

テスタ「シェリーさん…大変心苦しいのですが、死んでください」

そう言って呪文を唱え始めるテスタ

シェリー「な、なんでですか!」

いきなりの言葉に驚くシェリー

テスタ「理由ですか?あなたが敵だからですよ」

にっこりと笑いながら答えるテスタ

やがて湖の水が上昇し竜の形を取る

テスタ「行きます!」

水の竜がシェリーに襲いかかる

シェリーはそれをかわしながら小太刀二刀をぬく

シェリー「敵だって言うなら手加減しませんよ」

テスタ「ぜひそうしてください」

再び水の竜を襲わせるテスタ

シェリーは剣を構え水の竜に向かって行った…



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