紅蓮の里、東の湖

シェリー「このぉ!」

『ザシュ!』

襲いかかる水の竜を切り裂くシェリー

しかし水の竜はすぐに形をなおし襲い掛かってくる

シェリーは空からテスタを攻撃しようとしていたが水の竜に阻まれ決定的な攻撃が出来ないでいた

シェリー(このままじゃ…)

じり貧で負けてしまう

そう思った時

「幻水術・氷雨!」

無数の氷の矢が水の竜に襲いかかる

『カキカキカキン』

完全に凍ってしまう水の竜

テスタ「何者です!」

テスタが術の放たれた方を見る

そこにはおしとやかそうな女性が立っていた

シェリー「幻王さん!」

幻王、元紅蓮一族二代目当主

現在は幻夢の一人として自らの過去の罪を清算している

幻王「シェリーちゃん、私が援護します」

そう言って再び術を唱え始める幻王

シェリー「了解!」

幻王の言葉を受けて一気にテスタの方に飛ぶシェリー

テスタ「こしゃくな!」

湖の水を槍状にしてシェリーに向けて放つ

幻王「むん!」

しかしその水は幻王の術で全て四散する

シェリー「いくぞ〜!必殺!桜花乱舞!!」

シェリーがテスタに斬りかかる

その瞬間

『バチン!』

テスタの張り巡らしていた『混沌の膜』が破裂する

テスタ「な!」

『ザシュザシュザシュザシュ!』

シェリーの乱舞技がテスタを切り裂く

テスタ「がはぁ!」

膝をつくテスタ

シェリー「シェリーの勝ちだね…」

テスタ「…ええ、あなたの勝ちです…」

素直に負けを認めるテスタ

その身体は徐々に黒い靄に変わっていく…

テスタ「敵である私が言うのもなんですが…あなたの未来に幸あらんことを…」

そう言った後テスタの身体は完全に黒い靄と化し四散した…



紅蓮の里北、森の中のひらけた場所

『ガキンガキン!』

シルフォード「はぁぁ!」

千刃「ぬぅぅ!」

シルフォードと千刃が一進一退の攻防を繰り広げていた

『ガキン!』

鍔迫り合いになる二人

シルフォード「やりますね…」

千刃「貴方もなかなかのものですよ…」

『キイン!』

距離を取る二人

シルフォード「なぜあのような男の仲間なのか理解できませんね」

千刃に言うシルフォード

千刃「貴方には理解できないでしょうね…今の私の居場所はあそこにしか無いんです…」

千刃がシルフォードに答える

『バチン!』

突然鈍い音と共に千刃の『混沌の膜』が破裂する

シルフォード「今のはいったい?」

千刃「…『混沌の膜』が破られましたか…これで条件は五分と五分…」

シルフォードの問いに答えず構え直す千刃

千刃「…決着です!」

自分の刀に気を込める千刃

シルフォードも自らの剣を構え直す

千刃「いきます!奥義・斬空烈波!」

シルフォードに向けて気のこもった衝撃波が飛んでいく

シルフォード「ハアァァァァァ!」

シルフォードはその衝撃波に向かって走る

『シュン!』

衝撃波を紙一重でかわすシルフォード

シルフォード「皇牙飛翔激!」

シルフォードが剣を振るう

剣先から無数の空間を切り裂く刃が飛んでいく

千刃「くおぉぉぉぉぉぉ!」

『ガキガキガキン!』

シルフォードの創った無数の刃を撃ち落す千刃

『キィン…』

千刃の持っていた刀がシルフォードの技と千刃の技量に耐えきれず折れる

千刃「ガアァ…」

『ザシュザシュザシュ!』

撃ち落せななかった刃に切り裂かれる千刃

シルフォード「はぁ…はぁ…」

息を切らすシルフォード

千刃「み、見事です…」

息も絶え絶えにシルフォードに話し掛ける千刃

シルフォード「…貴方もかなりの腕でしたよ…」

シルフォードも千刃に話しかける

千刃の身体は徐々に黒い靄に変わっていく…

千刃「…あなたのような剣士と戦えて…私も…満足…でした…」

そう言うと千刃の身体は完全に黒い靄へと変わり四散した…



紅蓮の里西、石柱の林

イザナギ「うぉぉぉぉ!」

イザナギがレイアルに向けて右ストレートをたたき込もうとする

レイアル「ハァ!」

イザナギの攻撃をかわしカウンターで肘を叩き込もうとするレイアル

左手で肘を受け流すイザナギ

『シュタ!』

一度間合いをあけて両手に気を張り直すイザナギ

レイアルも両手に魔力を張り直す

イザナギ「やるじゃねえか…」

イザナギがレイアルに言う

レイアル「貴方も…ね!」

レイアルが両手に張っていた魔力をイザナギに向かって飛ばす

『ガキガキン!』

イザナギが魔力弾をたたき落す

イザナギ「そういうのは効きゃあしないぜ」

イザナギが言い放つ

レイアル「どうやらそのようで…」

レイアルは再び構え直す

『バチン!』

突然、レイアルの『混沌の膜』が破裂する

イザナギ「なんだ?」

『混沌の膜』が破裂したのを見ていぶかしがるイザナギ

レイアル「どうも…貴方の仲間が頑張っているようですね…」

レイアルが全身の魔力を両手に集める

レイアル「もう時間がかけれ無いようですので…けりをつけましょう」

レイアルは構えを取り直す

イザナギ「面白いじゃないか…やってやるよ!」

イザナギも全身の気を両手に込める

イザナギがレイアルに向けて走る

イザナギ「凶神技・瞬殺爆裂破!」

イザナギが叫ぶ

レイアル「魔闘技・瞬裂破」

レイアルも叫ぶ

それぞれの右腕がクロスし相手の胸元に伸びる

『ドガァ!』

当たったのはイザナギの腕だった

イザナギ「オラオラオラオラオラ!」

『ドスドスドスドスゥ!』

イザナギの乱打がレイアルを襲う

イザナギ「オラァ!」

『ドスゥン!』

最後の一撃がレイアルのボディに突き刺さる

レイアル「……ふ……ふふふふふ…」

突然笑い出すレイアル

イザナギ「!?」

レイアルの笑い声に反応して間合いをあけるイザナギ

レイアル「大丈夫ですよ…もう貴方は攻撃しません」

レイアルはイザナギに言う

レイアルの身体は黒い靄に変わり始める

イザナギ「お前…」

レイアル「満足でしたよ…久しぶりに満足の行く戦いでした…」

やがてレイアルの身体は完全に黒い靄と化し四散した…



紅連の里南西、里外れの荒地

アルザイル「ぬうん!」

紅に向かって斧を振り下ろすアルザイル

紅「ひゃあ!」

すんでのとこで回避する紅

さきほどから紅は回避に専念している

隙をついて斬りかかろうとしたら剣がはじかれ危うく斬られそうになったからである

かといってあの巨体の攻撃を受け止めれるとは思はない

紅「このままじゃじり貧だよ〜」

逃げることも考えたがまた黒い球体になってここに連れ戻されるのは目に見えている

その時

紅「え?」

紅が態勢を崩す

荒地になっていたせいか足元の石につまずいたのである

アルザイル「ふん!」

一気に斧を横凪に振るアルザイル

紅「く!」

瞬時に剣で防ぐ紅

だが…

紅「あ〜〜〜!」

吹き飛ばされる紅

そのまま地面に激突する

紅「あう…」

うめきながら立とうとする紅

その背後にアルザイルが走り込む

アルザイル「覚悟!」

一気に紅に斬りかかる

『ガキン!』

そこに突然紅とアルザイルの間に男が割り込みアルザイルの斧を剣で受け止める

「紅、大丈夫か!」

男はアルザイルの斧を受け止めたまま後ろにいる紅に話しかけた

紅「助さん?」

紅が男に聞いた

ブラッドカイン「その呼び方は止めてくれっていってるだろ…」

ブラッドカインは困ったように言い返した

ブラッドカイン・ルーヴェンス、紅蓮一族十天衆の一人、天の将を襲名している

彼の魔眼を見た者には等しく死が訪れると言う

アルザイル「貴様、何者だ!」

アルザイルがブラッドカインに聞く

ブラッドカイン「うるせえ…」

ブラッドカインは呟いた

アルザイル「なに?」

ブラッドカイン「うるせえって言ってんだ!」

ブラッドカインが一気にアルザイルを押し返す

アルザイル「ぬ!」

思わず後ろに下がるアルザイル

ブラッドカイン「シュナイダードライブ!」

ブラッドカインは魔力剣の力を発動させる

『ガキン!』

アルザイルの斧を斬り割くブラッドカイン

アルザイル「くぅ!」

折られた斧を投げ捨て間合いを取るアルザイル

アルザイル「やるな、貴様!」

ブラッドカイン「この程度ですむと思うなよ!」

そう言って呪文詠唱を始めるブラッドカイン

アルザイル「無駄だ、『混沌の膜』におおわれし我に敗北など無い!」

アルザイルが自身たっぷりに言った瞬間にブラッドカインの呪文が完成した

ブラッドカイン「フィア・アルカナ!」

突然天空に魔方陣が現われる

その魔方陣からアルザイルに向けて巨大な光の柱が降り注ぐ

『ギィン!』

しかしその光の柱は『混沌の膜』にさえぎられる

アルザイル「無駄だと言うのが…」

アルザイルがそこまで言った瞬間

『バチン!』

アルザイルの『混沌の膜』が破裂する

アルザイル「な!」

光の柱がアルザイルに直撃する

アルザイル「グオォォォォォォォォ…」

アルザイルの身体が黒い靄へと変わっていく

ブラッドカイン「お前のミスはたった一つだ…」

ブラッドカインは黒い靄となり崩れゆくアルザイルに言った

ブラッドカイン「お前は俺の紅に手をあげた…それがすべての敗因だ」

…やがて光の柱が消えた時

そこにはもはやアルザイルの姿は影も形も残っていなかった…



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