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…俺は夢を見ているのか?
目の前で…空間の断裂が消滅していく… クオルド(そんなバカな…) 奥義斬空刃は自らの生命力をぎりぎりまで魔力に変換して衝撃波として放ち、空間を断つ。 そしてその時できた空間の断裂を利用して倒す技… 空間の断裂は防御不可能のはず! クオルド「…なんで防げるんだ…」 俺は思わずつぶやいていた… 魔王「…これは『混沌』だ…」 『魔王』は断裂を防ぐのに使わなかった左手の靄を見せながらそういった… クオルド「…こん…とん…」 魔王「そうだ…」 『魔王』は語った… 魔王「…『混沌』とはこの世の全てを生み出しこの世の全てが帰りつくもの…」 魔王「この世の全て…それこそ空間すらも…『混沌』の力によって作られている」 魔王「あらゆる事柄は…全て無意味…そういうものだ…」 俺は理解した… クオルド「その『混沌』を使って空間の断裂を修復したんだな?」 魔王「そうだ…」 『魔王』は肯定した 『混沌』というものはなんでもできる代物… ただ一つ、全てが帰る物と言うことは… クオルド「それを使うとあんたもヤバイんじゃないのか?」 あらゆる物を滅ぼすと言う意味… そんなの使って大丈夫なのか? 魔王「…まあ、たしかに自分の生命力は削るが…君と大差あるまい…」 こいつも命賭けたんだな… ただ俺の方が弱かったってだけか… 俺は剣を捨てた 魔王「決着か…」 クオルド「…だな」 『魔王』は俺の方に左手を掲げた… 魔王「最後に何か言い残すことは無いか?クオルド」 クオルド「言い残すこと?」 何かあるかな… 何か… クオルド「う〜ん…」 魔王「そこで悩むなよ…」 『魔王』が苦笑している… それを見て俺も苦笑する 今気づいた…俺はこの男のことが気にいってるんだな… なら…この男になにか残してやるか… クオルド「お前、名前が無かったよな」 魔王「ああ…それがどうした?」 クオルド「俺の…クオルドって名前をくれてやるよ」 『魔王』少し驚いたような顔をした… クオルド「名前が無いとやっぱ不便だろ?」 魔王「…ふふふ…」 『魔王』が笑った 魔王「…初めてだな…人から何か貰うというのは…」 クオルド「大事にしろよ」 魔王「ああ…大事にするさ…」 俺はその場に座った… クオルド「じゃあな、元気でやれよ兄弟」 魔王「さらばだ、兄弟…」 そして俺は『魔王』クオルドの『混沌』に飲み込まれた… その時俺の目に映ってたあいつは… ……泣いていた…… …… 『魔王』クオルド「どこか違う所で会えたなら…友として生きれたかも知れなかったな…」 私は『混沌』の力を開放する…この世界を滅ぼすために… クオルド「いまさらいってもしょうがない…か…」 『混沌』が世界に広がりすべてを飲み尽くす… クオルド「さらばだ…世界よ…永久に…」 ここに一つの世界が滅んだ… |